高齢者のトイレ介助1 トイレまでの歩行サポート
脳梗塞で要介護5になった母のトイレ介助をご参考になれたらと書いておきます。母は脳梗塞で最初4ヶ月以上も寝たきりで朦朧として寝返りも打てず、その後数ヶ月も調子が良いとき以外は自分で寝返りが打てなかったので、三角クッションで2時間おきに体位を変えていました。急性期病院でのリハビリとして車椅子に座らせてもずり落ちるので日中は数時間、リハビリとしてそういった患者用に作られたベスト状の抱っこ紐で体を車椅子にくくりつけられて座る練習をしていました。そんな状態ですからトイレに行くのは夢のような話で最初の6ヶ月はベッドの上でのオムツ交換でした。その方法についてはまたいつか書きます。そんな状態でしたが、脳梗塞になった直後からの理学療法士のリハビリと家族による毎日の自己リハビリと母本人の努力で、医師達も驚く回復で抱きかかえるような介助で立ち上がったり座ったり、調子が良いときは10m程度なら手引きで歩くこともできるようになりました。そのリハビリ方法や工夫のいくつかはすでにブログに書いていますし今後も思い出したり、時間がある時に少しづつ書いて置く予定です。それぞれ細かいコツなど書くので長くなりますから、リハビリ病院で学んだ基本に今回は私のオリジナルを加えたトイレ介助の方法についてです。リハビリ病院で学んだ基本は他の病院でも教えてくれますが私のオリジナルは他では重点を置かれてない部分かもしれませんが私はとても重要なポイントの一つだと感じたので書いておきます。1.まず母にこれからトイレに行くと理解してもらう(オリジナル)脳梗塞で失語症でも朦朧としていても本人は理解していることが多いのでそれを尊重して、分かり易い言葉で明るく「トイレに行きましょう」とか「トイレに行く?」と話しかけました。その時の母の反応で、意識がはっきりしているか、朦朧として力を入れた介助が必要か確認できました。これをせずに急に立たせよう、動かそうとしたり、ほぼ無言や小さな声で体を急に触ったり持ち上げたりすると、本人は心の準備が出来ていないのでびっくりしたり、すぐに動けなかったり無理強いされている気がして拒否したりで、結果介護する側も大変になると思います。2.母に立ち上がろう、という気持ちになってもらう(明るく声を掛けて気合いを入れてもらう部分がオリジナル。いちにのさんは広く知られていてとても効果的な方法)「じゃあ立ちますよ、立てますか?立ってください。いち、にの、さん!」と明るく声をかけて、ズボンのウエストの背中部分を左手で持ち、右手で母のウエストを抱くように抱えて引っ張り上げます。母も「はい!」と返事してくれたり「いち、にの、さん!」と自分で立ち上がろうとしてくれたりそういう小さなことが一つ一つ幸せでした。母の体調が良くないときは「いち、にの、さん」と母も言うものの全然立てずに何度も繰り返してかけ声を掛けて、力ずくで引っ張り上げたり(介護中はずっと指を痛めてました)、半分朦朧としていると「いち、にの、さんの、しの・・・」と力なく言うだけで体は全然動かない事とかよくありました。ちなみに脳梗塞で、考えると言葉が出なかったので、「いち、にの、さん」位までは数秒で出る咄嗟の言葉として言えるけど、「いち、にの、さんの、しの」の後は、時間が経って頭の中で考えて話すモードになるらしく、「ごの、ろくの、ななの」みたいに続けることはできませんでした。気持ちとしては続けたいけど、言葉に出せなかったのだと思います。でも、一時は意識不明とそれに近い状況だったので、「いち、にの、さん!」と元気に言ってくれるだけでもう毎日嬉しくてありがたくて幸せでした。3.母が倒れないように支える片手で母のズボンの後ろウエストをしっかり持ち、(広く知られている方法でとても効果的)片手で母の脇の下から背中まで手を回して母にも私を抱きかかえるようにつかまってもらい抱きかかえるように椅子から引っ張り上げ、椅子の前に立ち上がった母が倒れないようにすかさず後ろ側から抱きかかえるように支えます。母が調子が良いときは自分で片手で肘掛けに手をついて片手で私の腕につかまって自分で立ち上がってくれました。4.サポートしながら歩いてもらう(オリジナル)そのまま後ろから抱きかかえるようにして母が倒れないように支えながら「じゃあ歩きま~す。歩けますか~?」と声を掛けると、母は反射的に「はい」とか「歩けます」と答えてくれます。朦朧としていると「う~」という言葉にはならない答えが出るので、その時の調子がわかり、それによってどの位母を支えるかが決まります。疲れて眠くなっていてふらふらしていることもあるし、その日その日で体調を見ながら対応します。5.その時の体調に合わせて歩行をサポート(オリジナル)朦朧としている、ふらふらしている時は声を1歩1歩掛けてできるだけ意識をはっきりさせてもらいながら後ろからしっかり支え、私の右足を母の右足の後ろ、左足を母の左足の後ろにくっつけて、「じゃあ歩きま~す!はい右あ~し!はい左あ~し!」と言いながら、私の右膝を前に出すと母の右膝も後ろから押されて前に出るので、後ろからゆっくり押すようにして一歩一歩、トイレまで歩いてもらいました。私は力がないので、母が倒れたりしたら力尽くで抱え上げたりはできないので、母に協力してもらって、母の力を支えて歩いてもらうという方法でできたことはとても幸せでした。6~7ヶ月以上寝返りも打てなかった母が歩けたのは最初から諦めずに小さなリハビリから頑張って続けたのもあったのだと思います。勿論、一人一人状況は違うけれど、諦めないのは大事だと思います。母の調子が良い時は私の両腕を両手でつかんでもらって私は後ろ向きに、母を見ながらすり足で歩行介助できました。(広く知られている方法でとても効果的)これは母が自分の力で自分の意思で歩くのでこれだけでリハビリになりました。なのでできるときは積極的に声かけをしながらしていましたが、最初は母がパタンと頭から倒れてしまったことがあって、怖くて頭を保護するスポンジ入りの帽子を何種類か注文して、最初の数ヶ月は家の中でかぶってもらっていた位とても気をつけていました。ここまでトイレまで行く介助方法を書きました。長くなったのでトイレの中での介助については又ゆっくり書きます。下:現在この商品を扱っているお店がとても少ないのですが、他の商品より断然、水(私はぬるま湯を入れていました)が沢山入れられ=綺麗に洗い流せる、押しやすく、シャワーも当たりが良くて沢山出てとても使いやすいです。とても良かったので2個購入し、一つにはボディソープとぬるま湯を入れお尻を毎回、泡で洗ってお湯で洗い流していました。おむつをつかっていると、尿がお尻についてしまうので1日数回綺麗に洗い流すと、肌がかぶれることなく快適に過ごしてもらえてとても良かったと思います。画像をクリックすると詳細が見られます。