フライブルク日記

フライブルク「ホテル・ヴィクトリア」の外観、屋根上の太陽電池がちょっと見えます posted by (C)solar08

昨日ホテルの話をしたついでに、今日はフライブルクで絶対におすすめの「ホテル・ヴィクトリア」をご紹介します。
正式名はＢｅｓｔ　Ｗｅｓｔｅｒｎ　Premier Ｈｏｔｅｌ　Ｖｉｃｔｏｒｉａ　。四つ星ホテルです。

場所は、中央駅から町の真ん中目指してまっすぐに歩いて三分ぐらい、ホテルから町中央の歩行者ゾーンや大聖堂広場には歩いて一分から三分と地の利は最高。

建物は１９世紀に建てられた古い邸宅で、６３ある部屋は重厚な美しさを残しつつ、モダンに改造もされています。

このホテルを経営するシュペートさん夫妻は、若い頃（今も若々しいですが）に環境運動に参加した経験があるとあって、引き継いだホテルをエコロジカルに改造し、エコロジカルに運営してきました。環境にやさしい町と言われるフライブルクなのに、エコホテルと呼べるのは、このホテル・ヴィクトリアだけです。

たとえば、屋根の太陽光発電装置、地下室の材木のペレットを燃料とするコジェネレーション装置（電気と熱の両方を供給する発電装置）が電気と暖房・給湯のエネルギーを供給します。
夏の冷房には地下水を利用。
アレルギー症の客のことを考えて、客室の床はカーペットではなくてフローリング。

朝食はビュッフェ（バイキング）ですが、ゴミになるものは一つも出されていません。
ジャムやハチミツはコーヒークリームはミニ容器入りではなくて、ガラスや瀬戸物の容器から取り分けます。
紅茶は南部鉄瓶でサービス（Ｔバッグではなくて、ちゃんとした紅茶の葉で入れられた紅茶）。

朝食でおいしいのは、わざわざフランスから取り寄せられるクロワッサン。地元で焼かれたドイツパンも焼きたてで新鮮。（日本からきたある女の子は、クロワッサンをあとでおやつに食べるために密かにバッグに隠したそう）。



ホテル・ヴィクトリアの朝食（ヴァイキングです。南部鉄瓶に注目）。ゴミはほとんど出ません。 posted by (C)solar08

ゴミと言えば、お客にゴミの分別をさせるようなことはしたくない、という経営者のポリシーから、従業員があとで紙くずかごに捨てられたゴミを資源別に分けるのだそう。
客室のバスルームには使い捨ての容器入りのシャンプーなどはなくて、詰め替え容器入りの万能液体石けんが置かれているだけです。

お客は、フライブルク市内や近郊のバスや電車を利用できるチケットを無料でもらえます。お客さんに、車なしでも楽しい旅行を格安でしてもらうためのシステムです。

このような数々のエコ対策のおかげで、ホテルはこれまでにたくさんの環境賞を受賞しています。
そのおかげで、エコ対策目当てに訪れるお客も多く、フライブルクの数多くのホテルの中でも、稼働率がいたって高いのが自慢です。

ホテル・ヴィクトリアには昼食や夕食用のレストランはありません。
でも、歩いて二分もかからないところに、いつかご紹介するコロンビホテル（泊るのは高いのでお薦めしません）のレストラン（世界で有数のレストランの一つに選ばれています）がありますし、ほかにも徒歩５分以内にいくつかリーズナブルなお薦めのレストランがあります。