テーマ:日々自然観察(9822)
カテゴリ:エコライフ
![]() ベランダのブラックバード posted by (C)solar08 前々回でアップしたリンゴのケーキを焼いたとき、早く冷ましたくて(つまりは早く食べたくて)、ベランダのテーブルに置いたのです。 しばらくたって、もう食べちゃおうと、ケーキを手に取ったとたん、ケーキはするりと型の台から抜けて、まっさかさまにベランダの床に、表面を下にして、落下! 一瞬、泣きたくなりました。 でも、感傷、そして衛生意識よりも食欲の力が勝り、打撲を負ったケーキの顔面の下に、そっと大きな丸型のへら(クレープ用)を差し入れて、皿に開け、ケーキを救ったわけです。 ケーキの写真(前々回のさらに前々回)からはわからないですが、表面に負ったいくつかの汚れは、ナイフなどでかすり取りました。まだ汚れは残っていたかもしれないけれど、誰もお腹を壊しませんでした。少々のばい菌は免疫力をつける、と自分に言い聞かせています。 で、そのときに、ベランダの床に、ケーキの一部がはりついてしまいました。 すぐに取り除くことはできるのですが、零下数度の寒さでその作業をする気にはなれず、そのままにしている内に雪が10センチ以上積もり、そのまま二週間が過ぎました(ケーキのかすは冷凍されたわけ)。 で、数日前にやっと雪が溶けました。 そこで、例の「惨事」の跡が露呈されました。 そこですぐに掃除をするのが、ちゃんとした人のすることですが、怠惰な私は、いつか誰かがやってくれると期待して、ほっておきました。 その誰かとは、クロウタドリ(英名ブラックバード)です。 数日前、ふとみると、ちゃんとお掃除に来てくれていました。 ![]() ベランダのブラックバード posted by (C)solar08 ![]() ベランダのブラックバード posted by (C)solar08 クロウタドリはツグミの一種。雄は漆黒のビロードのような羽をもち、くちばしが鮮やかなオレンジ色です(メスはさえない灰褐色で、くちばしもさえない色)。 クロウタドリはヨーロッパでは留鳥として、一年じゅういます。日本にはときどき旅鳥として訪れるそうです。 ベランダの向かい側の壁にからまる藤の茂みにいつも巣をつくっています。 森よりも、公園とか住宅地の庭のような開けた里に住むのが好きな里鳥。 春になると早朝に、これまた雄はビロードのような美しい声でさえずり、私はそのやかましさで、目が覚めてしまいます。まさに歌のようなメロディーのあるさえずりなのですが、六時前にさえずられると、思わず 「うっるさーい、黙れー」と言いたくなりますけどね。 今年は、二月の大雪の前に、一度だけ気温が上がったときに、「春がきた」と勘違いしたらしくて、朝早くさえずられ、私は何事かと、ガバっと起きてしまいました。 ツグミというのは、ほかの鳥の物まねがうまく、クロウタドリも例外ではありません。 10年ぐらい前、新聞で読みましたが、ロンドンで、誰かが車をこじあけると鳴り出すアラーム音のような音がひびき、警察が出動したそうです。ところが警報を鳴らしているような車は見つからず、もっと探したら、この音の主がクロウタドリだったことがわかったそうです。 で、話を元に戻しますと、この黒歌鳥が、ベランダの掃除にやってきて、リンゴケーキのくずはすべてついばんでくれたのです。 掃除しないで、よかったー! 今では床には一粒のケーキくずもなく、掃除をしたみたいに見えます。 あんまりうれしくて、盗み撮り。 残念ながら、ベランダドアのガラス越しなので、漆黒のビロードには見えませんが、二メートルも離れていないところから撮っても、逃げなかったのは、彼もケーキくずに夢中だったからでしょう。 春まで間がある今は、鳥にとっても苦難の季節。食べられる実はあまりないし。この時期は、ベランダに種やパンくずを置いておくと、シジュウカラとかクロウタドリが来てくれます。 盗み撮りが楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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