完成間近にパソコンがフリーズ。
2度目の挑戦です。
蛾の種類はとても多く、珍しい姿をしている
ので調べてみようと思っても、ほとんどの場合
その正体をつかむのは難しいですね。
それでも、中には分かりやすい種類も幾つか
ありまして、今回の蛾も調べるとすぐに正体
が判明しました。
この蛾の正体はヤママユ。
鮮やかな緑色の繭でサナギになるため、そのような
名前で呼ばれているようです。
特徴はその大きさ。
全体を写真に収めるためには、それなりに遠くから
撮影しないといけないくらいです。
この蛾の上に大人が掌をかざしても、全体を覆うのは
難しいかもしれません。
翅の側にタチツボスミレの葉がありますので、お分かり
になる方にはひとつの指標になるでしょうね。
ところで、先日私は「昨年でいちばん」とうそぶいた訳
ですが、その写真はこの下側にあります。
自分で撮っておきながら、上の写真とは異なる角度
から覗いたヤママユの姿に、ある種の感動を覚えて
しまいました。
ヤママユ posted by (C)sasama_tea
大きな眼に、不釣り合いなほど大きな触覚。
ココアでも振りかけたような茶色の毛に覆われた
体は、まるでテディベアのように感じます。
(上の画像は縮小してありますが、原版のままの画像も用意しましたので、
お時間がありましたら覗いてみてください。)
とにかく避けたくなるような虫でも、その実際の
彼らの姿が理解できるように、近寄って、彼らと
同じ目線で向き合うのがいちばんのような気が
します。
ただ、生きているから動き回り、自然の中での
人為的でない本来の姿で捉えるのはなかなか
難しいですね。
ですから、一瞬を切り取ることのできる写真は
そのような目的では最適だと思います。
このヤママユの場合も、地上すれすれにカメラ
を構え、ゆっくりと歩いている様子をヤママユに
近い位置で撮影してみました。
その結果はご覧のとおりで、私自身、言葉に
できないほどの感動を味わいました。
図鑑上での虫の姿とは、1枚目の写真のような
特徴をよく表しているように錯覚させるものなの
ですが、それでは全くの不充分で、その図鑑
には(諸般の都合で)載せられない内容を実際
に確かめることが最も重要なのではないので
しょうかね。
この世の全てを知るには、人の一生などあまり
にも短過ぎます。
それでも、自分にとっての「未知なる存在」に
出くわしたとき、とりあえずできる範囲でも知ろう
とする努力は必要でしょう。
私はこのヤママユの気持ちなど理解できませんし、
彼が自然界でどのような役割を担っているのかも
分かりませんが、あの眼を見てしまいましたから、
意味もなく、無下に踏みつけて命を奪うような
行為には出られなくなりました。
『目は口ほどに物を言う』
ヤママユの言葉は聞こえませんでしたが、言葉
ならざる言葉を、ヤママユの眼から感じたので
しょうかね。
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先日の不明の「忍者蛾」の正体ですが、掲示板で調べていただいた
ところでは、フサヤガという線が濃いようです。ご報告まで。