カテゴリ:時計雑記
このポレオットにしてもグラスヒュッテの各メーカーにしても、旧東欧圏に属する地域の機械式時計は、これからもっと伸びてくるのでしょうね。
70年代から80年代にかけてのクォーツ・ショック・・・、というより、日本メーカーによる低価格クォーツ攻勢にもろに晒された旧西欧諸国の時計メーカーは大きな打撃をくらうことになりましたが、今になって考えてみると、この時代に多くの機械式時計技能者(技術者も含む)を失ってしまったのが、最も大きな損失だったのではないかと思います。 この損失は、打撃を与えた側の日本メーカーも同様で、セイコーなどは今必死になって機械式時計技能者を育てようとしています。 でも、問題はメーカー内の技能者不足だけではなくて、市場における技能者の不足も顕在化してきていることです。町の時計屋さんに、安心してOHを預けられる腕の良い技能者がいなくなってしまっているわけです。 パテック等が取り組んでいるシリコン製ガンギ車の開発は、最もメンテナンスを必要とする部分をメンテナンス・フリー化することによって、メンテナンス技能者の不足を補おうとしていると聞きます。 モノやブランドの復活は簡単にできても、技能者=人材の復活は簡単にはできないということなのでしょう。 この意味で、クォーツ・ショックを直接受けることなく、多くの技能者が残った旧東欧圏は、供給元としてだけではなく市場としても、これからもっと伸びてくるポテンシャルは持っているような気がしています。 逆に、日本の市場は・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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