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カテゴリ:ラノベ
7~9巻にかけて行われた中国編だけど,田中芳樹も大好きな中国だからとノリノリで書いているんだろうなぁ。この8巻はそんな中国編の真ん中にあたり,かなり面白い展開になっている。
あらすじだけれど,竜堂兄弟は自分たちのルーツをたどり,竜泉郷にやってきた。 竜泉郷事態にはたいした手がかりはなかったものの,仙女に導かれて仙界にやってくる。 仙界は西王母だとか漢鐘離を始めたとした八仙だとか,著名な仙人が幾人も登場し,また仙人の持つ秘密兵器「宝貝」なんかも登場する。 最終的には,タイムマシンで過去の黄帝と蚩尤の戦いに干渉したりする。 上記のあらすじのとおり,8巻はなんとも見所が多い。特に漢鐘離という仙人は竜堂兄弟に負けず劣らず皮肉屋で,また議論を見ていてもたびたび竜堂兄弟をやり込めており,知的レベルも非常に高い。 創竜伝の世界観において,竜堂兄弟を戦闘力や知的レベルで上回るというキャラは等々に貴重である。 さすがに田中芳樹も八仙である漢鐘離に配慮したのか,単純に漢鐘離が好きなのかもしれない。 また,これまでよく分からなかった牛種であるが,結構すごい奴らであったっぽいことが語られる。 どうやら玉帝とかいう天界の支配者はここ数千年姿を見せていないようだが,どうやら牛種に乗っ取られたか,幽閉されたか,死んでいるかということが示唆されている。 正直,蚩尤が白竜王に瞬殺されたり,これまで牛種に強い描写がほぼなかっただけに,敵の強さアピールは燃えるところである。やはり敵が強くないと話が盛り上がらない。 ところで,封神演義でおなじみのマジックアイテム宝貝がこの巻で登場する。 安能務が封神演義の翻訳,という体裁で独自の小説を完結させたのが1989年。創竜伝の8巻が出たのが1992年だから多少の影響があったのかもしれない。 また,仙人キャラについてこの巻では漢鐘離や西王母が登場するが,西遊記の孫悟空や封神演義のナタクといった竜王を打ち負かしたキャラは登場しない。こういう,竜王を打ち負かしたキャラが出てきてもいい気がするのだが,田中芳樹は竜堂兄弟以上のキャラをあんまり出したくないのだろうか・・・。 なお,そんな孫悟空やナタクに勝るとも劣らない次郎真君こと楊ゼンは次に登場する。これはこの次の話だね。 封神演義(上)【電子書籍】[ 安能務 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.11.11 22:19:12
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