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19日、米国のイーストマン・コダックが、 連邦破産法11条(chapter11) の適用を申請したと報じられました。 私のブログは、あまり時事問題を 取り上げてきませんでした。ただ、感材光機関係の仕事に一時期携わった ことから、この業界の記事は、オリンパスの件も含めて、どうしても気に なってしまいます。
コダックは、世界で初めてロールフィルム及びカラーフィルムを発売し、 現代の映像文化を支えてきた創業130年のグローバル企業。 1970年代に、世界で初めてデジタルカメラを発明したのも同社 です。しかし、デジタル化へという世の中の流れへの対応を怠り、 伝統のフィルム事業に拘ったことが命取りになって、倒産に至った のは皮肉な結果と言えます。
当時、コダックが世界のフィルム市場を席巻し、ドイツのアグファ、日本の 富士フィルム、コニカがその後を追いかけていました。映画においても 最後の字幕に、必ず現像所の名前としてコダックの名前が、掲載されていた 事を思い出される方も、少なくはないと思います。
一方、日本の代表的フィルムメーカーである富士フィルムは、デジタル カメラの普及によるフィルム市場衰退を予測し、2004年にそのフィルム 技術を新分野へ展開することを決意しました。すなわち、液晶テレビ用 の保護フィルムの開発・生産で、いまやこの分野において世界の シェアーの80%を占有するそうです。
最近は医療分野で、富士フィルムの名前をよく聞くようになりました。 また、化粧品分野にも新たに進出するとの業態変化を行った結果、 写真フィルム事業の売り上げは1%にも縮小しましたが、同社全体の 売り上げはこの10年間で、1・5倍に伸びている由。
世の中の技術革新に伴う、将来の需要動向予測に基づき、業態 転換を行った企業とそうでない企業との明暗が出てしまいました。 この2社の事例から感じることは、経営陣トップの経営戦略ひとつで、 従業員を路頭に迷わす結果になるだけに、経営陣の判断・決意が いかに大切であるかということでしょう。
翻って、混迷を続ける日本の状況を鑑みると、経営陣のトップと同じ である総理ならびに政府首脳陣に、将来を見誤るような判断をして、 コダックと同じ様な運命に日本を陥れないように、切望する次第です。 今日は、きわめて真面目なお話でしたね。。
それでは元気な頃の、コダックコマーシャルフィルムでも見ながら。。。
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