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想い出は心の宝石箱に。。。

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2014.09.06
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     長野県千曲市と東筑摩郡築北村にまたがるところに、1,252メートルの< 姥捨山 >

     という名の山があります。

 


                         Kamuriki Yama 2012 01 06.JPG

 


     体が弱り働けなくなった60歳以上の老人を山に捨てるという、<  棄老伝説  >なる

     ものが日本各地にあります。姥をこの山に捨てた男が名月を見て後悔し、翌日戻って

     母を連れ戻ったとする


 

         わが心   なぐさめかねつ   更科や

                          おば捨山に    照る月を見て 

 

 

     古今和歌集に詠われた伝説に、山の名前の由来があるそうです。

 

 

     遺棄伝説というのは、食糧事情が悪く貧しかった日本は、口減らしの為老人を山に

     捨てるというお話。

     その中で有名なものといえば、国の御触れに従い老いた母を背負って、泣き泣き姥捨て

     山へ向かう孝行息子。途中でポキポキと音がします。母を捨てて帰ろうとすると、息子が

     帰り道迷わぬように、小枝を道すがら母は折ってきたと。ポキポキは、枝を折った音だっ

     たのでした。己は母を捨てようとしているのに、自分のことを考えてくれる母親の親心

     彼は改心し、また連れ戻って家の床下に母を隠します。


 

                       

 


     その国は隣国から難題をふっかけられており、これが解けなければ攻略すると。

     次々と難問がふっかけられますが、母親が息子を通してその謎を解いたのでした。

     殿さまが彼に褒美をつかわそうとした際、姥捨てに捨てきれず連れて帰ってきた

     老いた母が、謎をすべて解いたと告白。

     年寄りの知恵に感心した殿さまは、それ以後姥捨ての御触れを取りやめ、老人を

     大切にするようなったという言い伝えです。


                            

     この民間で伝承されている< 棄老伝説 >を題材にして書かれた小説が、1957年に

     出版された深沢七郎楢山節考  >。本小説では、60歳ではなくて70歳になると

     楢山まいりとして、老人は捨てられてしまいます。おいた母、おりんを楢山に捨てて

     戻るという衝撃的なストーリーが、当時物議をかもしだしました。

     年老いた母は連れ戻されませんが、残された母の持ち物で家族が生き延びている姿に、

     主人公は悲しみの中で母の慈愛感謝するというもの。

   

                         

                           



                             

     2013年6月の高齢化白書によると、65歳以上が総人口の 24.1%を占め、超高齢化

     社会へと日本は進んでいます。

     皇子の母も介護施設に入ってもらいました。超高齢化社会に向けて、親を介護施設に

     入れることは、ある意味で楢山まいりに通じるものがあるかもしれません。棄老伝説

     とは老いと死  >という、人間の根本的な問題に迫る命題を、我々に突き付けて

     いるのではないでしょうか?!

  

     先の見える限られた人生であれば、己が生きることよりも残された供や孫たちの

     幸せの為に、自分がなにができるのか?を考える。遺老伝説の母たちは、自分が消え

     去ることによって、残された家族が生き延びることを望み、きっと悲しみの中でも

     家族のために役にたてたという、喜びを感じていたのに違いありません。これこそが、

     仏にも似た母の < 慈愛  >だと思うのです。


     の棲家なる介護施設が単なる姥捨山にならぬよう、誰かのために役にたちたいと

     思う母であって欲しいと、心より願うものでありまする。

 

 

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Last updated  2014.09.06 13:23:32
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