The Blacklist 9 #179 Benjamin T. Okara (No. 183)
シーズン8までのリズの役割をデンベが担うわけですが、レッドとのやり取りもリズとの間に交わされたものを、繰り返している感じがします。まあ、デンベとレッドの関係はそんな複雑じゃないのでデンベがレッドを殺そうとすることはなさそうですが。レッドはデンベの存在がヨヴァン・ロヴィッチとの飛行場のビジネスの支障になっているという。今やFBI捜査官のデンベは、裏の世界のことを知りすぎているから、いくら心配ないと言ってもヨヴァンは信じてくれない。壁をすり抜ける指向性の高出力エネルギー波を使った武器をDARPAで密かに開発しており、そのプロジェクトリーダー、ベンジャミン・オカーラ博士が技術を持ち去った。もともとハバナで開発されていたものだが、アメリカでも開発しており、オカーラは盗んだ技術を闇マーケットに売るつもりなのか、あるいは敵国に寝返ったのか。パクとレスラーがDARPA本部で事情を聞こうとするが、局長はプロジェクトの存在の有無すら話せないと門前払いの状態。しかし、秘書はオカーラの同僚5名のうち、スタン・ロジャースが自動車事故で死亡したと明かす。その他の4名についても、現在姿を消しているという。クーパーはダグ殺害の容疑で警察に自首することを辞めた。シャーリーンは自首を勧めるが、クーパーは薬物の影響があったかどうか、検査結果を待つという。スタンは例の武器によって脳を損傷していることがわかる。チームの一人オリビア・マルティネスが夫にかけた電話から、アラムは居場所のモーテルを突き止める。レスラーらが到着すると、オリビアは耳から血を流して死んでおり、支配人や部屋の両隣の宿泊者も重傷を負っていた。現場はDARPAが仕切ることになったが、レスラーはオリビアが書いたメモをオカーラが持ち去ったようだという。メモには「砂漠、灰、用心」と書かれていた。アラムは3つの単語でGPS座標を示していると言い、ウェントワース通りのジャンクヤードがその場所にあたる。他の技術者はそこに隠れているのか。デンベを殺せというヨヴァンに、レッドは取引をもちかけるが交渉は物別れとなった。その後、ヨヴァンはレッドに殺し屋を差し向けるが逆にレッド側にとらわれてしまう。レッドは拷問の専門ジェフリーに、ヨヴァンの意図を探らせる。クーパーをDC警察のヒーバー刑事が尋ねてくる。クーパーがダグの殺害を知って現場を訪れた時、車の写真を撮っていた。すでにダグとシャーリーンが不倫をしていたことを知っており、クーパーを疑っている。クーパーはその夜は自宅にいたと、アリバイを主張する。デンベとパクがジャンクヤードに向かうと、技術者のハンス・フィールダーが隠れていた。ハンスによると、オカーラ自身がハバナで武器の被害にあい、後遺症に苦しんでいるという。オカーラは危険な武器を使うべきではないと考え、抹殺するために武器を盗みデータを消去した。そのオカーラが同僚まで殺そうとしている。パクはハンスを保護すると申し出るが、すでにオカーラは近くに潜み武器を作動させようとしていた。ハンスはパクを殴って逃走しようとしたが、その時にエネルギー波が発射されてハンスは死亡する。パクも瀕死の状態となり、デンベは緊急救助をレッドの手下に求める。レッドは別の世界に生きると決めたデンベがルールを守らなかったことを怒る。ヘリをよこしたハーバートはすでに首にしたという。クーパーはオカーラの金の流れを追い、コンスタンティン精肉チーズ店という店に行き着いたためレッドに答えを求める。コンスタンティンは人を隠す場所を貸すビジネスをしており、レッドがオカーラの居場所聞き出すことにする。レッドはコンスタンティンに、スキナーになったことを示し信頼を得る。ヒーバー刑事から連絡があり、シャーリーンは夫のアリバイで真実を言わなければならないとクーパーに告げる。クーパーは口裏を合わせてくれと頼む。ヨヴァンの部下はレッドとデンベを殺害する命令を受けていた。レッドはデンベを守ろうとするが、ウィーチャは危険だと止める。FBIがオカーラの居場所に駆けつけるが、オカーラは自爆スイッチを握っていた。装置を破壊することはわかるが、なぜ同僚を殺すのかと問われて、オカーラはこの装置の威力と効果を知れば、誰もがそれを作りたくなるという。だから作り方を知っている人物は自分も含めて死ななければならない。それでも今後のことはわからない、お前たち次第だと言ってオカーラは死を遂げる。レスラーはDARPAに非人道的な武器の開発を追及するが、局長は相変わらず肯定も否定もせず、偉大な発明発見は同時に発生すると言って他にも開発チームがあることを匂わせる。デンベを狙った殺し屋をレッドが始末した。これでレッドはヨヴァンに狙われることになるだろう。レッドはデンベにヨヴァンを殺せというが、デンベは拒否する。都合よく立場を使い分けるなと非難されたデンベは、逆になぜそれがだめなんだという。パクは命を救われ、夫にまだアカデミーの教官をしていると嘘を言っていたことがばれる。ガンかと疑われた血液検査は、妊娠をして「いた」という事をしめしていた。パクを心配していた夫はショックを受け、パクはレスラーに自分がコントロールできなくなるのが怖い、だから自分の中に全てを閉じ込めているという。シャーリーンは夫から言われた通り、ヒーバーには嘘の証言を行った。レッドはウィーチャにヨヴァンを殺させる。デンベはレッドから渡されている箱をついに開けることにする。それはデンベがレッドから去ると決めた時、いつでもそれを開けてほしいと言っていた。レッドは引退からカムバックするべきではなかったとつぶやく。・Music"Dark Matter" by SERATONES何が入っているのでしょうね、あの箱。レッドとデンベの過去、思い出のアルバムとか。ブラジリアの一件が何を意味しているのかわからないですが、デンベはもうそれを開けたのだから、心の中でレッドと決別したということですね。レッドの方こそ、デンベが袂を分かったのだからもう頼ってくるな、などと言いつつ、実は未練タラタラですね。スキナーという伝統的な犯罪組織のトップになっても、アグネスと会うことを許されても心は満たされず、やっぱり再引退しようかな、という考えも頭をよぎるでしょう。ここはレッドの心境の変化をじっくり見守りたいところです。そして、レッドを幸せな引退生活から引き戻したクーパーは、不利な展開を予測して自首しなかった。しかもアリバイも嘘を言ってしまい、正義の側とは言い難い、グレーゾーンの人になった。もちろん、彼がダグを殺したとは思えないが、無実を証明する証拠が見つからないとなると、最後の最後で「実は殺していました」という衝撃のエンディングもありかな。いや、一番真実を言うべきだと言っているシャーリーンが犯人というのも、ありかな。クーパーの失脚を望むのは誰か、というのがわかると良いですね。パクはやはり妊娠していたか。でも、今は違う。顔を見せないかと思っていたprotectiveな夫も登場し、幸せな結婚が壊れそうな予感。この人は爆発すると手に負えないという過去があったんだっけ。レッドに暴行の後始末をしてもらったり、彼女なりに苦しんできたということがわかりました。仮面をつけているキャラクターとして、掘り下げがありそう。検査をズルするレスラーの嘘は小物感漂い、やはりまっとうなのはデンベだけですね。