『見えない目撃者』
確かにそのとおりの邦題ですが、直接すぎるなあと思います。
一応記念すべき350話だし、もう少し含みのあるタイトルはなかったのかな。
ところで、アメリカでは役柄で耳が不自由なキャラクターは、実際にろうあの役者さんでなければならないという決まりがあるらしい。
今回の役者さんは、"legally blind"ということなので、多分セリフで言っていたような視力なのでしょう。
とにかくすごい人のようですね。
それにしても、iphoneバンザイな展開に時代だなあと思いました。(笑)
ビショップは昔いじめられたバックナー中佐と会っていた事をトーレスに話す。
自分になぜ声をかけてくれなかったのかと、トーレスは不満だ。
海軍下士官の容疑者を移送中の保安官のパトカーが途中で飲酒運転の車を追跡し始め、運転を誤って高速道路を外れ、湖に飛び込んだ。
保安官のピアソンはすぐに脱出するが、パトカーは水中に沈む。
たまたま湖のそばでキャンプをしていたバース兄妹が事故の様子を目撃しており、ピアソンが浮かび上がった時に船から声をかけた人物がいたという。
NCISがパトカーを引き上げると、後部座席にいたビリングス下士官の姿はなく、周辺で遺体も見つからなかった。
トーレスは妹のアニー・バースが目が見えないと聞いて驚く。
トーマス・ビリングスはUSSスプルース・ヒルで勤務しているが、昨日暴行容疑で逮捕状が出ていた。
ピアソン保安官が追跡していた黒っぽいSUVも、船の男も今の所見つかっていない。
パトカーと司令の間の録音を聞くと、ビリングスは「ランドール・ピーターズの件なのか?」と言っていた。
しかし、暴行容疑が出ているのはノードストロームという人物で、ビリングスに殴られ歯を折ったという。
ビリングスの上官によると、ビリングスは日頃から行動に問題があり、半年前から武器庫から発煙弾、信号拳銃などを盗み出していたことで、疑われていたという。
ビリングスの婚約者ルイーズ・カブリシオを訪ねて、父親が経営する薬局に行くと、ルイーズはたった今ビリングスから電話があり、別れを告げられたという。
ビリングスが自宅に戻ったと知り、トーレスが向かうと、ビリングスは天井に25,000ドル近くを隠していたことがわかる。
盗んだ武器を売ってもこの額にはならないという。
湖からビリングスの携帯が見つかり、アビーが復活させるが、ロックされていてパスワードで苦慮する。
スローンはルイーズから話を聞くことにするが、自宅に会った大金のことは何も知らないという。
ランドール・ピーターズについては、たまたまカレンダーに名前を見つけたので尋ねてみたが、ビリングスは聞くなと言った。
ただ、先週もう彼と会うのは辞めると言っていたという。
ルイーズからビリングスの携帯のパスワードを聞き出して試してみるが、違っていた。
アニーが情報提供するので現場に行くというので、トーレスが同行する。
アニーは、高速道路を通る車が踏む金属の蓋がタタンということを指摘し、あの夜は一度しか聞こえなかったという。
つまり、ピアソンが追っていた飲酒運転の車はいなかったのではないかという。
ギブスの追及に、ピアソンははっきりと答えないでいると、いきなりピアソンが撃たれてしまう。
弾を摘出したパーマーは、拳銃ではないという。
ビリングスに暴行を受けたというノードストロームは、ビリングスの顔を知らなかった。
すでに3回ピアソンに逮捕されていたノードストロームは、4回目を見逃してもらうかわりに、ビリングスに殴られたと届けを出したという。
ピアソンのズボンに着いていた粉は赤リンとわかり、ビリングスが武器庫から盗み出していた発煙弾の原料と一致した。
アビーはビリングスの指紋を復元して携帯のロックを外し、ランドール・ピーターズの住所を見つけ出す。
NCISがその住所に向かうと、ビリングスとルイーズが会っていた。
ビリングスはその場所で覚せい剤を作るのに、原料を提供していたのだった。
ランドール・ピーターズは赤リン(RP)の隠語で、ビリングスは盗みを上官に見つかり、もうだめだとピアソンに伝えたところ、湖に沈められそうになったという。
しかし、実際に覚せい剤を作るには化学や薬物の知識が必要だ。
NCISはルイーズの父親を疑う。
カブリシオは、容疑を否定しライフルは持っていないという。
ただ、船は所有していた。
船に乗っていた人物が共犯者と考えたトーレスは、アニーに来てもらい船の男の声を聞き分けてもらうことにする。
しかし、カブリシオは船の男の声ではないという。
ギブスはある方法を思いつく。
ルイーズは注文した薬剤と実際に売った量が合わないと父を追求する。
カブリシオは、慎ましい薬局経営では大金は得られないと、覚せい剤製造に関わったことを認める。
ビリングスは上官に気づかれ怖気づき、自分たち3人を裏切ると思ったので殺したという。
ルイーズはその告白をマイクで拾っていて、NCISはカブリシオを逮捕する。
ギブスは3人目がいると気づき、アニーが危険だとトーレスに連絡する。
そのころ、ルイーズやカブリシオの聴取に立ち会っていた弁護士のシルクがアニーの家にいた。
シルクが襲いかかり、アニーが必死に抵抗するのを急いで戻ってきたトーレスが救う。
ピアソンを撃ったのはシルクの銃だった。
トーレスはアニーをダイナーの朝食につれていく。
「暗くなるまで待って」という古い映画がありますが、アニーの奮闘にはどうしてもそれを意識してしまいます。
トーレスが障害があると知って、必要のない気を遣ってしまいますが、次第にアニーの人柄に感銘を受ける様子に、視聴者も感情移入してしまいますね。
最初は気づきませんが、後から冒頭のシーンを見直すと、確かに見えないのだなと気づきます。
本当に印象深い女優さんでした。
ところで、できの悪い下士官と、真面目そうな薬局のおっさん、ダーティな保安官、怪しい弁護士と出てくると「ブレイキング・バッド」を思い起こしてしまいました。
ビリングスは自宅に戻って、なんでわざわざ現金を残していったのか。
あれでは、トーレスに見つけてくださいといわんばかり。(笑)
軍艦の艦長も、こんなゆるゆるの管理をしていたらだめですね。処分を受けるのじゃないですか。
いじめられていたのに、今度陸に上がったら会おうと言っていたバックナーがビショップと会うことになったのは、何やらトーレスとの関係に影響を与えるのかな、という感じです。