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『血筋』
トーレスのキャラクターエピソード。 彼がチームに加わって、5年経って初めて掘り下げるのかなあ。 これをきっかけに、もっと掘り下げてもらえると良いですね。 売り家のバスルームで海兵二等軍曹リチャード・ラーソンが刺殺されているのが見つかる。 鍵がかかっていた場所で、現場には鍵と被害者以外の毛髪が落ちていた。 パーマーの検視によると、刃渡り40センチの両刃の薄い剣で7箇所刺されているという。 トーレスは南米で使われるファコンという剣だという。 毛髪のDNA分析で、第三者はトーレスと近親関係にある男性だとわかる。 トーレスの父親は5歳の時に家を出て、死んだと聞かされていた。 トーレスは南米に散らばる親戚の所在を確認する。 ラーソンは副業で内装業者の配送を行っており、死ぬ前に5000ドルを銀行から引き起こしていた。 その金は見つかっていない。 犯行現場の向かいの家のカメラに不審な車が写っていた。 その車が市内のホテルの近くで目撃され、トーレスとマクギーがホテルに向かう。 マクギーが車に近寄る男を発見し、後を追い抵抗するのを捕まえる。 男はトーレスの父ミゲルだった。 ミゲルはDCに家族がいて、会いに来たと釈明し、ラーソンのことは知らないという。 とにかく、ニックと話をさせろというが、取り調べに加わることはできない。 トーレスは父が家族を捨ててから、一家が困窮したことなどでミゲルに対してクロに違いないと感情的になっていた。 ホテルの続きの部屋を調べると、銃や現金、写真などの資料があった。 写っていたのは元海兵三等軍曹のトーマス・ベアードで、ラーソンとは接点があった。 3日前にサンパウロの空港で目撃されており、ミゲルはベアードを狙っていたのか。 その事を知ったトーレスが父に直接詰め寄ると、ミゲルは話をごまかすばかり。 そこにヴァンス局長とCIAのウォレス捜査官が現れる。 ミゲルはCIAが雇ったフリーランスの工作員なのだという。 ミゲルはかなり以前から中南米で活動しており、ベアードを探していたという。 ベアードはヒズボラの財務担当の幹部ヤセムを捕獲する作戦に参加し、今はブラジルのカジノで資金洗浄をしているヤセムを捕らえようとした。 しかし、作戦は失敗しヤセムは逃亡、300万ドルが消えていたという。 ベアードがCIAを裏切って、逃げたのではないか。 2週間前にアルゼンチンで潜伏しているのが確認され、それからミゲルがベアードを追っている。 ラーソンはミゲルの逃亡を助けようとして、逆に殺されてしまった、 ベアードはDCで何らかのテロの計画に関わっているのかも知れない。 ヴァンスが捜査権を主張したため、ミゲルとマクギーのチームが共同捜査を行うことになった。 トーレスは父と組むことも一緒に食事をすることも拒む。 ミゲルは家を出たのは、当時ノリエガ政権で反体制派と組んで潜入捜査をしており、家族に危険が及ぶのを避けるためだったと説明する。 ノリエガ政権が倒れてからは、フリーランスの工作員を続けてきた。 それでも、妻子の様子はチェックしていたといい、教会から受けた施しも自分が援助したものだという。 父親としてやるべきことはやったというミゲルに、トーレスはこころを開かない。 ベアードがDCで宿泊していた部屋には「マリンコ」と書かれたメモがあった。 床には三脚の跡があり、どこかを監視していたようだ。 その可能性のある銀行に向かうと、ベアードが乱入し支店長を連れ去ったという。 支店長はヴァージニア州北部に別荘を持っており、父と向かう。 ケイシーは支店長のパクが以前勤務していた会計事務所で資金洗浄の疑いがあり、その時に設立したダミー会社の名前が「マリン・カンパニー」だと突き止める。 ベアードとパクはパートナーだったのか。 別荘に侵入すると、ベアードはパクを拘束し銃を向けていた。 ベアードは自分はウォレス捜査官にはめられたと訴える。 ウォレスがミゲルを利用して、裏切り者として追い詰めた。 その時、別荘の外から銃撃され、ミゲルとトーレスは撃たれたベアードと共に脱出する。 追手は2人でマシンガンで3人を追い詰めるが、ミゲルとトーレスは男たちと闘い倒す。 そこにウォレスが現れ、ベアードの行方を問う。 ミゲルの合図で2人は反撃に出るが、ミゲルは撃たれてしまい、トーレスはナイフを拾ってウォレスに投げつける。 ミゲルは防弾ベストで命拾いし、その後の調べでウォレスがCIAに報告しないでミゲルを雇っていたことがわかった。 ラーソンは事情を知ってウォレスに殺害された。 先程の殺し屋はウォレスが雇ったものだ。 トーレスはやっと父と和解し、一緒に食事をして姉の家族に会わせると約束する。 ギブスは真実を語った記事が評価され、いずれ職場に復帰できそうだ。 自宅生活をエンジョイしているつもりだったが、暇を持て余す。 記者のマーシーが再び訪れ、別の案件で相談に乗ってほしいという。 約束したはずのミゲルはまたホテルから姿を消した。 トーレスはギブスを訪ね、2人で食事をする。 先が読める展開でアクションシーンなども、何だか安っぽいなあ。 対立する父親と息子という意味ではトニーとシニアのケースを思い出しますが、これ1話ではとてもそこまでの魅力は感じられない。 父親が潜入捜査の先輩で、期せずしてトーレスも潜入捜査を経験して、「さすが俺の息子だ、同じ血が流れている」ということが言いたかったのかも知れませんが、このお父さんには何も共感する部分もなかったし、嘘っぽい感じがしました。 私としては「バーン・ノーティス」を思い出しましたね。 スパイになると家族に嘘をつくし、自分を追ってくる敵によって家族が危険になる。 トーレスはアルゼンチンでの潜入捜査で、姉の夫を死なせたのですね。 それを償うためにトーレスは今の仕事を得て、姉を支えようとした。 これは初出ですよね。 父親にどんな正義があったにせよ、まずは謝罪でしょう。 遠くから家族を見守っていて、金も送ったと言われても、それで30年間の恨みつらみが瞬時に消えるわけもなく。「オヤジと組んで敵を倒したぜ」とぬか喜びしたトーレスをあっさり裏切る父(予想通りでしたが)のことは、もうやり直す必要は感じませんでした。 この稼業は死ぬまで辞められませんよ。 代わりに暇を持て余しているギブスが向き合ってくれる、というのは良かったなあと思いました。 "There's more to life than the job."とはいえ、ギブスがやっていることは、コロナ禍で我々が自粛期間中にやったようなことで、ギブスはまだ本当の人生を見つけていませんね。 そして、しつこく絡むマーシーさん、暇しているギブスには好ましく思うのでしょう。 ミセス・ハーモンはとても地味な方だなと思いますが、これまでの魅力的な赤毛女性とは違う存在感でギブスの心を開いて行くのでしょうね、新しいアプローチだなと思います。 海兵がCIAの潜入捜査をしていて、国を裏切るなんて、このシリーズでは考えにくいしやっぱり悪者はCIAでした、というのが良かったと思います。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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