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前回辺りから、キルブライド大将の存在感が際立ってきたように思います。
ヘティが子育てを放棄して出奔し、その後を父親役を買って出たキルブライドが孤軍奮闘しているような。 厳しいけれど、子供思いの昭和のお父さんみたいな印象です。 海軍の請負業者、グローバル・ウェスト社が改装工事を行っているビルで、放火とみられる火災があった。 床に特徴的なマークが記され、容疑者はFBIが追っているランドール・ペレスと思われる。 ペレスは「告発者」と名乗っているが、罪を犯しているとして、標的とする対象を警戒する役目を自認しているという。 今回、現場監督が死亡したが、LAPDは犯行を目撃したため殺されたと考えている。 ペレスの標的は環境犯罪に関わる企業だが、なぜ海軍の請負業者を狙ったのか。 キルブライドはFBIと連携し、ペレスを捕らえるよう命じる。 ボートハウスにやってきたFBI捜査官は、かつてラウンドトゥリーと交際していたサニー・モアハースト特別捜査官だった。 ペレスは元々は非暴力の抗議活動をしていたが、過激な運動にも参加するようになり、放火を始めるようになった。 メキシコに渡っていたが久々に国内で犯行を再開したことで、再々取り逃がしていたFBIは今後こそ逮捕すると意気込んでいる。 キルブライドはカレンを捜査から外し、ペンプルックの資料を手渡す。 過去に囚われ、日常の任務に支障をきたすのを終わりにするため、決着をつけろという。 ファティマはモアハーストとラウンドトゥリーの会話を耳にしてしまい、2人の関係に興味津々だ。 どうやらラウンドトゥリーの方が逃げてしまったらしい。 グローバル・ウェスト社は実務を行う建設会社を持っており、それらの会社に環境破壊の報告はないという。 まさか保険金目当てでペレスの名を借りて自ら火を着けたのか。 ペレスには姉と自分の娘がいることがわかり、話を聞く。 姉のデニスによると、娘のクリスタルは父親が放火犯だと知らされ、何度も転校を余儀なくされるなど、辛い子供時代を過ごした。 今はやっと思った仕事に就いているが、ペレスとは音信不通だという。 ペレスのことは死んだも同然だと思っているというが、クリスタルは父親に同情的で、母親死んだ時に自分がそばにいなかったことや、放火についても悪かったと思っているという。 ペレスは世界が壊れるのを止めようと、人々の目を冷まそうとしているだけだ。 むしろ、自首しようと考えており、1ヶ月ほど前に話をしたという。 グローバル・ウェスト社が保険金目当ての放火をするのは、財政上考えにくいことが確認された。 現場で使われたのは燃焼速促進剤テルミットで、一般人でも簡単に作ることができる。 材料配合のレシピを確かめることで、模倣犯かどうか確認できるだろう。 ファティマは酸化鉄とアルミニウムを大量に購入した人物を探す。 ディークスとサムは、現場の外に急発進したような車のタイヤ痕を発見する。 足跡などから、犯人は車の助手席に乗り込んでおり、放火犯には共犯者がいる可能性が高まった。 ペレスは単独で犯行を行ったことから、やはり模倣犯なのか。 ファティマは現場から走り去った車を交通カメラで到底するが、犯人の顔ははっきりしない。 車は盗難車で持ち主は死亡していた。 クリスタルが父親と連絡を取ったということで調べると、デニスも弟と連絡を取り合っていることがわかる。 ラウンドトゥリーとモアハーストがデニスを尾行し、ショッピングモールの駐車場で誰かを待っている姿を確認する。 やはりデニスはペレスと接触していた。 FBIとNCISがペレスの身柄確保に向かうが、デニスがラウンドトゥリーらを妨害してペレスは逃げてしまう。 デニスは逮捕され、ペレスは放火犯ではないと主張する。 ペレスのかつての活動については、大義のための抗議で正しいことをしていると許したのだという。 酸化鉄とアルミニウムを大量に購入した客がいることがわかり、その会社は怪しいところがあるという。 会社の住所はアパートのビルになっており、実際は貸駐車場経営で、シャッターを開けるとブービートラップが仕掛けられていた。 何かの作業場のようになっており、危険を排除して倉庫内に残っていた燃料促進剤の成分を分析する。 すると、ペレスのレシピと一致した。 サムとディークスは倉庫内にグローバル・ウェスト社を始め、数々の団体、企業などの名前がリストアップされているのを確認する。 犯行現場で使われた車の持ち主はクリスチャン・ナヴァロで、去年死亡していた。 その息子マルコ・ナヴァロは抗議活動で度々ペレスと逮捕されていた。 ナヴァロがペレスの共犯者だったのか。 デニスらとペレスとの通話から、ペレスの居所が割れてサムとディークスが逮捕に向かう。 ペレスはグローバル・ウェスト社の放火はしていないと訴える。 ナヴァロとも組んではいない、むしろナヴァロを止めようと探しているというが、今のところ居所はわからないという。 しかし逃亡する時に持っていた燃焼促進剤などの荷物をナヴァロに預けたことを認め、ナヴァロはそれを成分分析して、新たにテルミットを作ったと見られる。 現場に記されたマークはペレスの犯行を見せかけたのだろう。 元々ナヴァロとペレスは親しく家族同然だったが、デニスとは無関係だった。 クリスタルからすると、ナヴァロは兄貴同然の存在だという。 クリスタルは現在携帯の電源を切り居場所がわからなくなっていた。 職場にも1週間以上出勤しておらず、急に辞職したという。 クリスタルの車を探していたところ、シルマーでクリスタルとナヴァロが一緒だという目撃情報があった。 モアハーストはクリスタルが父の大義名分を継いだとしても、攻撃対象が環境犯罪とは結びつきにくいことを指摘する。 ファティマはリストに上がっていた団体はギャレット上院議員に多額の寄付をしているという共通点を見つけ出す。 上院議員は気候法案を廃案にしたといい、現在LAを訪れていることがわかる。 見学先の工場はリストに載っていなかったが、クリスタルとナヴァロが目撃されたシルマーにある。 サム、ディークス、ラウンドトゥリー、モアハーストが工場に向かい、上院議員に危険を知らせる。 そこでクリスタルは燃料促進剤を撒き、ナヴァロが攻撃を仕掛けてきた。 サムはクリスタルに投降するよう説得し、ラウンドトゥリーがナヴァロを追い詰め逮捕する。 クリスタルが燃料促進剤に火をつけるも、サムが消火してついにクリスタルは投降する。 モアハーストのはからいで父と娘は対話の瞬間を持つことができ、それぞれ連行されていった。 モアハーストはラウンドトゥリーとの過去の事を割り切った様子で戻っていく。 サムはラウンドトゥリーに電話をかけるよう促す。 ペンブルックのファイルをよみ終えたカレンは、一枚の写真を手にする。 キルブライドはヘティが人々を守るために後ろめたい、普通ではやらない秘密を持ったという。 彼女には後悔がある。 カレンは子供を洗脳までして守る必要があるのかと問うが、キルブライドはそれはわからないとしながらも、カレンが日々人々を救っており、その手段に問題があっても、意味あることだという。 もちろんキルブライドはヘティのやり方を嫌い、ヘティ本人も嫌っているが、尊敬もしているという。 ヘティは大義のため命を捧げてきたが、我々と同じように彼女も過ちを犯すことがある。 自分は過ちなのか、それとも後ろめたい秘密なのかというカレンに、キルブライドはそれを決めるのはカレン自身だと答える。 キルブライドは自信の経験から、囚われるなという。 気になったのは放火(火付け)は江戸時代から大罪で、そこに大義はないと思うのですが、多分それとヘティがやった隠密作戦、暗黒マターと重ねたのかなと思いました。 おそらくペレス親子は厳しい罰を与えられるだろうなあ。 もちろん、デニスも連邦捜査官に嘘を着いたことで終身刑もありうるという。 それでも、目的が正しければ手段は問わないというところで、カレンは自分はその手段だったのかと悩むわけですね。 そういう風に捕らえると、確かにカレンの憂鬱もわからなくない。 キルブライドがヘティを嫌う理由もわかります。 これは想像ですが、長いシーズンの中でスパイとしてあれこれやりました、というのを美談や手柄のように描いてきたことへの、反発は反省があったのかな。 最終シーズンではやはりヘティの犯した罪を断罪する必要があった、ということかなと思いました。 それはそれとして、キルブライドが生活指導の先生のように、メンバーの勤務態度をいちいち指摘するところは、今となると小気味よかったりします。 また、そこには愛がなくてはならないですし。 最後のカレンの涙目が印象的でした。 さてさて、後はもうラウンドトゥリーの初の恋愛ネタですよ。 しかも相手は「スター・トレック・ピカード」のあの子じゃないですか。 そりゃ、しっかりしているわ。(笑) ラウンドトゥリーもなかなかキャラクターの掘り下げがなかったですが、最後に咲いた大輪の花という感じでしょうか。 新人いじめもそろそろ終わりにして、真面目な彼こそがキルブライドの目ざす真っ当な支局にふさわしいのではないかなと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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キルブライトはよく部下を見てますよね。
それぞれに合わせて指針を示す感じがとてもいいなぁと思います。 まぁ、みな心配かけてばかりの部下だからか(笑) サムだけかなぁ心配いらないのは。でも父親の問題がありますね。 ファティマはラウンドリーたちの会話を盗み聞きしちゃっていけない子(笑) でも応援してる感じは伝わってきたし、サムは背中をボンっと押したし、ケンジー&ディークスもきっと応援するはず。 その後の展開を含め彼女のもう一回出演があるといいなと思います。 ケンジーがまたお休みで寂しいです。 ヘティの救出???で全員揃うのかしら。 カレンの自分探しはもういいのですが、ヘティが「国の為」と様々な無茶や後ろ暗いことをしてきたことでカレンが犠牲になった(とも言えるし逆に救われたとも言えると思うのですが)ことへの決着は必要なのかもしれないですね。 もうおじさんなんだからウジウジしないでよと何回も思いましたが、「自国の為」なら何でも有りを描いてきたことへの反省と言うのは分かる気がします。 事件の方は家族3人全員刑務所行きと言う結末でした。 してきたこと、したことを考えると致し方ないかも。 現実にも放火ではないけど環境を守るためと言って芸術品や遺跡などにペンキをかけたりとかありますよね。 そんなことして意味があるのか?と思いますが、注目されて話題になれば効果があったと言うことなのでしょうか… (August 17, 2023 04:54:54 PM)
21日(月)のNCIS:ハワイ2の初回=NCIS今シーズン初回から続くcrossover。
無理を承知で、願わくば……ハワイの2回目=28日にハワイ2の10話を先に放映してくれれば……NCIS今シーズン10話のcrossoverが、字幕版ハワイ29日0時~同日22時のNCIS:LA10話(再来週)に、ストーリーの順序通り美しくつながるんですけどねぇ。 >後はもうラウンドトゥリーの初の恋愛ネタですよ。 >しかも相手は「スター・トレック・ピカード」のあの子…… 「ピカード」シーズン1しか観ていない僕(ら)へのご配慮 ありがとうございます。 この年齢の女性だと……誰かの孫か娘さんとして登場するわけですね。 Roundtreeとの関係は、彼の対応のまずさから自然消滅もあり得る感じだったのが、 彼女が、あえてNCIS:LA支局に乗り込んでくる積極性を発揮して、復活もアリという流れをつくったわけですね。 >真面目な彼こそがキルブライドの目ざす真っ当な支局にふさわしいのではないか…… その通りなのですが、 Roundtree+キルブライドが中心の支局では……面白くないドラマになりそうで。。。 >放火(火付け)…… >多分それとヘティがやった隠密作戦、暗黒マターと重ねたのかな…… そうか!そういう感じですね。 出ましたペンブルック(のファイル)。 そして、(ヤング)ヘティがカメオ出演。 僕も、カレンももうオジサンなんだから、……という気持ちもありますが、 やっぱり、トラウマの重さというのは、長く続くという実態も知っているので…… カレンの少年期洗脳のトラウマの深さもあって、ヘティについて、いつまでも…… Hetty doesn't seem to be the kind of person to regret much. という評価。 キルブライドはさすがに、それは違うと……「Don't kid yourself.」 「そんな素振りは見せなかっただろうが、ヘティは我われ全員に後悔がある。」 とは言え、カレンのトラウマの根っこは…… 「Am I a mistake or a dark, ugly thing she has to carry to the grave?」 >最終シーズンではやはりヘティの犯した罪を断罪する必要があった…… リンダ・ハントさんが、もっと元気なら…… 当然、画面に登場して、カレンとのシリアスな対話劇を繰り広げているはずですね。直接の追及に対してヘティが苦悩の表情を見せれば、テーマがもっとわかりやすく描けるのでしょうけれど……いかんせん、カレン側からの一方的な独白とするしかない実態で……だから、ヘティ側の気持ちを一部、代弁する形でキルブライドが語るわけでしょう。 リンダ・ハント自身も製作陣・脚本陣も歯がゆさを感じつつ、可能な条件下でベストを尽くしている、と感じます。 (August 17, 2023 07:10:51 PM)
ファティマがオンラインで繋がっていることはわかっているはずなのに、超個人的な会話をしているというベタな展開ですが、ファティマの「OMG」という表情がとても良かったと思います。
彼女、最近本当に表情豊かだなと感じますね。 目立つことをするのが「活動家」たる所以、ということなので、何をしても表現の一部なのかもしれませんけど、物を破壊する、傷つけるのは個人的には嫌です。 環境問題を取り上げるのは今の時代なのでしょうけど、誰に何を訴えているのかが今ひとつよくわからなかったです。 敵は上院議員だったってこと? 何だか遠回りしている感じがします。 (August 17, 2023 07:45:28 PM)
何だかクロスオーバーが多すぎて、頭がこんがらがります。
とりあえず、間のエピソードが見られないのなら、後から見るという方針は変わらないですが、それよりもいま関心があるのが、マウイ島の山火事被害のことですね。 ホノルルで撮影しているから、直接の影響はないかもしれませんけど、今後山火事被害などと関連したエピソードが出てくるのかなと思っています。 ペンブルックの情報をキルブライドの権限で集めて、それをカレンが知らない事があるというのなら、いつまでたってもカレン一人では解決できないという事なのでしょうね。 何らかの理由をつけて、公式の捜査にできれば良いのにと思います。 (August 17, 2023 07:53:09 PM) |