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今までとは違った印象の、文芸調というかファンタジーみたいなエピソードでしたね。
ゲストが後からブラッドリー・ウィットフォードだと気が付きましたが、女優さんの方もシットコムで有名な人ですしそういう意味でも特別な回だったのでしょうね。 本国での放送では前の週に亡くなったマンチ役のリチャード・ベルザーを偲んで「In memory of」が入ったようですが、NBCの放送で急遽付け足したのかな。 こちらでは見られなくて残念。 著名な神経学者、ペンス・ハンフリーズの妻ウィニーが自宅で殺されているのが見つかる。 不法侵入はなく、レイプされ窒息死していたが、発見したペンスは自分がレイプして殺したと自白した。 DNAは検出されていないものの、殺人課は自白があるため深い捜査を行うつもりはないようだ。 弁護士はペンスが認知症を患っていることで減刑を求めるつもりだが、カリシは何か引っかかるという。 ペンスは自らの前頭葉前皮質がゆっくりと損なわれていると診断を受け、ここ数年で性格が激変し社会生活に師匠があることを認めている。 この夫婦はおとぎ話のような40年間の結婚生活を送っており、カリシは愛を信じたい。 オリビアはペンスの本を読んだことがあり、手伝うことにする。 オリビアはヴェラスコの告白音声をフィンに聞かせ、ヴェラスコを取り調べることにしたという。 ヴェラスコがヘクターに語った殺しのエピソードが、2003年のフォートワースの未解決事件と一致していることがわかったからだ。 チャーリッシュも聴取に立ち会うことになっているが、フィンの考えでマクグラス局長には言わず、オリビアはこの件からは距離を置くことになった。 ヴェラスコはチャーリッシュが違法に録音したと怒るが、フィンは真実を話してくれという。 ヘクターの口を割るためにでっちあげたというヴェラスコだったが、看守がヴェラスコがヘクターに渡したドラッグの小袋を没収しており、ヘロインの残留物が見つかったという。 ヴェラスコは粉砂糖を入れてプラシボ効果を狙ったというが、ヴェラスコは尿検査を受けることになった。 オリビアとカリシはハンフリーズに面会する。 ハンフリーズは妻と共に尊厳をもって死にたいという計画があったのに、自分は死ねなかった、約束を保護にした裏切り者だという。 しかし、銃を使って死ぬつもりだというのに、銃は所持していなかった。 ハンフリーズの言動はやはり矛盾があり認知症が疑われる。 しかしオリビアは本来科学者なので証拠を突きつければ、自分が無実だということを納得させられるのではないかという。 2人は犯行現場を再捜査することにする。 ペンスは睡眠中に無呼吸症を防ぐ装置を身に着けており、その装置の記録では午後10時に目覚め、1分23秒後には寝ていることがわかった。 犯行時刻は午後11時ころといわれており、この短時間では犯行は無理だし、着けたままではホースの長さが死体の位置まで届かない。 その事をペンスに伝えると、ペンスは妻が最後に見たのは私の顔ではなかったのかとショックを受けて暴れ出し、ガラスを割って腕を切ってしまう。 命はとりとめたが、認知症の症状が強く出て、オリビアとカリシの記憶もあいまいだった。 ハンフリーズ家の鍵を持っているのはウィニーとヘルパーのバージニアだけだが、鍵が盗まれた可能性があるかもしれない。 あるいはウィニーがドアを開けた可能性もある。 ヴェラスコはフォートワースで相棒と男を撃てと命令され、そこに息子がでてきたという話をしていた。 2003年の未解決事件の詳細を知っているのは、自分がそこにいたからだという。 15歳でギャングの下っ端だったヴェラスコはチリーという相棒と共に、殺し屋になるための訓練を受けた。 3ヶ月で武器の使い方を覚えると、最終試験としてフォートワースの男を殺せと命じられた。 しかしいざという時に息子が出てきて、ヴェラスコは怖気づいた。 カルテルに対してチリーはヴェラスコをかばってくれたが、ヴェラスコは逃げ出したという。 だから今NYにいても常に周囲を警戒しているという。 これは初めて話すことだが、フィンは今でも殺し屋には忠実なんだなという。 チリーの本名を言おうとしないヴェラスコに、フィンはここNYPDでも贖罪の余地はあるという。 チリーでもなく警察でもなく、オリビアに忠誠を示すのだ。 ハンフリーズ家のアパートのカメラをチェックすると、フードデリバリーの若者が30分間建物の中に居たことがわかる。 その写真を見せるとハンフリーズは1ヶ月前にバージニアを迎えに来た甥っ子ケビンという。 雪の日で靴についた雪で部屋が濡れてウィニーが大声で怒ったことを覚えている。 ケビンはアリバイがあるというものの、ケビンの関係先からウィニーのアクセサリーや小切手帳が発見された。 ここでハンフリーズにケビンの面通しを実行するが、ケビンを特定できない。 オリビアはハンフリーズが嘘を言っていると考える。 ハンフリーズは次第に記憶を失っていくことを恐れ、まだ刑務所にいるほうがましだという。 しかしそれはウィニーにとって正しいことなのか、彼女が望むことなのか。 ハンフリーズは診断が下った後、より夫婦の仲は愛し合うようになったという。 証拠を突きつけられたケビンはまさかウィニーが死ぬとは思わなかったと自供する。 ゴミ箱にうっかり4万ドルを捨てるような家だと叔母から聞き、鍵を盗んで忍び込んだという。 そこでウィニーに見つかり、ウィニーを殺した。 レイプも認めたため、第一級殺人罪とレイプ罪で起訴されることになった。 オリビアはヴェラスコと話す。 尿検査の結果は陰性だったが、ヴェラスコを気の毒に思うという。 その場その場で流し込まれた型の通りの生き方をしている。 ヘクターの口を割らせるために、黒幕と同じくらい汚い手を使った。 役を演じるのではなく、自分自身本当の人生を生きてほしい。 殺された2人の償いをするために、チリーを探して法の裁きを受けさせなさい。 刑事になることが贖罪ではない、友人を逮捕することが信頼の第一歩だ。 オリビアはハンフリーズが子供の頃に書いた「月の王様」という童話をウィニーの引き出しから見つけ、ハンフリーズに読んでやる。 吃音を気にする少年が月へ行って、誰も気にすることなく自分らしくいられたというストーリーで、地球に戻った少年は次に行くときは女王を連れて行くというものだった。 ハンフリーズは穏やかに「ありがとうウィニフレッド」という。 ペンスとウィニーが小学校の頃に運命的な出会いをして、長い時間をかけて愛を育み、人生の黄昏期に病気という避けられない事実を迎える。 死ぬ時は一緒に、などという古風な考えはロマンチックなカリシにはぐっと来るところでしょう。 Law & Order的には認知症患者の証言をどう扱うか、というような事になると思いますが、無実だと信じさせたいというオリビアの視点が新鮮でした。 でも、無実が確定したからこそ、これからの人生をたった一人で生きていかなければならないわけですね。 これもまた辛いというか、逆に認知症で全てを忘れていくのなら幸せかもしれません。 そのあたりをブラッドリーが説得力のある演技をしたのだと思いました。 「月の王様」をアニメーションで表現したのも珍しいと思いました。 子役の子達も良かったですね。 アマンダのシマリスの剥製がここで使われるのも興味深かったです。 一方、ヴェラスコの問題。 オリビアは今日明日にそうしろと言っているわけではない、と言っていましたが、ヴェラスコはかつて自分を守ってくれたチリーを逮捕しなければオリビアに認められないという事を突きつけられ、かなりきついなと思いました。 一種の踏み絵ですね。 ヘクターにそんな話をしなければバレなかったわけですが、罪を犯せばいつか償わなければならないという事なのでしょうね。 これを実現するために、ヴェラスコがNYPDを辞めてFBIに入るとか、テキサスレンジャーに入るとか、かなり過酷な事を求められているように思います。 まあ、メキシコ国内でやったことなら見逃されたかもしれませんが。 来シーズン以降、この話題が出てくるのでしょうか。 チャーリッシュが「あんたのような男がいるから、警官の価値が落ちる」というのは、ちょっとなあ。 そこまで言わなくても…個人的には嫌な女だなと思いました。 フィンは気に入っているのでしょうけど。 まあ、今回初めてヴェラスコが深掘りされた感じで、オクタビオさんも初めて演技させてもらったという感じでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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