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ニューストピックス

2009年08月20日
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カテゴリ:ネット言論
(2)の続きです。

==============================

(3)海賊対処案と民主党の対応について

そして、この「物語」は最後に民主党を以下のように批判しています。

--
7.自民党PTがソマリア対処案を策定。
8.民主党は徹底抗戦の構え。
9.長島議員「今は自民党を倒すことが大義だから、協力しない。」
10.長島議員「政権を取ったら現実的な対応をする。」
--

ところが、これもまたデタラメもいいところ。
まず、これは2つの話をごっちゃにして、時系列も混乱させているのです。
ソマリア沖の海賊対策に海自を派遣するにあたり、その「対処」の方法としては、「現行法」による海上警備行動と「新法」の2つがあったわけです。

で、7の「ソマリア対処案」とは「新法」の話。
一方の9、10は(中身はデタラメですが)「現行法」の話だということです。

実際に与党のPTがどういう時間軸で「ソマリア対処案を策定」に絡んだかと言うと、

2008年12月25日 首相が新法について「考えてもいい」と表明。
2008年12月26日 政府が新法について与党にPT立ち上げを要請。
2009年 1月 8日 初会合。
2009年 1月28日 新法作成作業に着手。
2009年 3月 4日 政府が新法素案を与党PTに提示、了承される。
2009年 3月13日 新法案を閣議決定。

一方、9,10にある長島議員の発言は2009年2月4日に時事通信が報じたもの。
つまり時系列的にみても、与党PTが「ソマリア対処案を策定」したのを見て、長島議員がああいう発言をしたってことは有り得ないということです。

ちなみに、この長島議員の発言とはこのようなもの

--
小沢外交「政権取れば豹変」=民主・長島昭久氏インタビュー

 次期衆院選で民主党が政権交代を実現した場合、わが国の外交・安全保障政策は変わるのか。同分野に詳しい同党の長島昭久衆院議員にインタビューした。概要は次の通り。
 -ソマリア沖の海賊対策への党の対応は。
 (党内に)幅広い意見を抱えているから、(党の)外務・防衛部門では議論を避けてきた。党の意見くらいはきちんと集約しないといけない。
 -民主、社民、国民新の3党連立政権となれば政策調整が大変では。
 自公連立とそんなに変わらない。とことん議論していくしかない。
 -海上警備行動を発令しての護衛艦派遣について党の結論は。
 (今は)海上保安庁にどういう限界があるか検証する段階だ。海保では難しいと理解できれば、早晩結論が出る。
 -派遣を認めれば、麻生政権に協力することになるが。
 最終的に小沢一郎代表が決断することだ。今は自民党を倒すことが大義だから、協力しないという決断は、政治論として理解できる。過渡期だから仕方がない。
 米国の知人から「インド洋での海上自衛隊の給油活動などに反対する民主党はめちゃくちゃだ」と心配されるが、「小沢代表は必ず君子豹変(ひょうへん)する。政権を取ったら現実的な対応をする」と答えている。そうでなかったら政権運営できない。
 -自民党も民主党も支持しない層が増えていないか。
 常々感じている。そういう意味で、渡辺喜美元行政改革担当相の反乱は、意味がある行動だ。ただ民主党が、官僚主導ではなく、生活者主権、地域主権というマニフェストをきちんと議論し、発信できれば、民意を吸収できる。1日も早くマニフェストをまとめて訴えた方がいい。(了)
(2009/02/04-17:59)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200902/2009020400772
--

「君子豹変」なんて、ある意味「バカ正直」な発言であって、民主党支持者からみれば「余計なこと言いやがって」というところでしょうが、それ以外の人から不誠実だの何だのと貶められるような発言ではまったくありませんね。

あの「物語」が問題にしているのは、『今は自民党を倒すことが大義だから、協力しないという決断は、政治論として理解できる。過渡期だから仕方がない。』というくだりですが、これも「現行法」の話と「新法」の話をすり替えているだけのこと。
「現行法」での派遣に関して言えば、そもそも野党が出てくる幕はない。それは内閣の一存でできることなんですから、それに野党が「協力」しなかろうが政府の政策遂行には何の支障もないこと。そこに協力する/しないはまさに長島議員の言うとおり「政治論」でしかありません。
そして、それはまた民主党としてスタンスを統一するような話でもない以上、人によって違っていても何の問題もない話です。

それをあたかも「新法」に対して「徹底抗戦」すると長島議員が「豹変」したかのようなストーリーを捏造したのがこの「物語」です。

加えて、8にある「民主党は徹底抗戦の構え」は全くの嘘。
「現行法」に関しては、1月23日の時点では社民との「一致」に努力するようなことが言われていましたが、1月28日に防衛大臣が海上警備行動の準備指示を出した時に、民主党は次のような談話を出している。

--
 わが国において、海賊対策は一義的に海上保安庁の任務である。今般、海上保安庁は対応困難として、海上警備行動に基づき自衛隊が対応するとされたが、なぜ海上保安庁では対応できないのか、具体的な説明を求めたい。海賊対策は警察活動であり、憲法第九条が禁ずる武力の行使には当たらないとしても、自衛隊派遣に際しては、武器使用基準や部隊行動基準など具体的な運用基準を明確にしておくべきである。海上警備行動についても、わが国周辺海域を想定したものであり、かつ恒常的性質の活動ではないことから、ソマリア沖へ長期間派遣することが妥当であるか、十分な検討が必要である。さらに、海上警備行動では外国船舶を保護することができず、国際協力の観点からも実効性に限界がある。

http://www.dpj.or.jp/news/?num=15092
--

これのどこが徹底抗戦なんでしょう。
徹底抗戦なら「自衛隊派遣に際しては」なんて言葉が出てくるはずがありません。

民主党は結局、党として「現行法」での派遣に関して明確な賛否を示すことはありませんでした。
そりゃ「現行法」という内閣のやることなんですから、野党が賛否を示す必要などないという考えはアリ。
ま、それをもって民主党は優柔不断と評するのもまたアリですけど。

一方、「新法」に関しては民主党は単に「対案」を提示しただけでしょう。
その中身も自衛隊の派遣にあたって、海保側の判断と国会承認を加えたのであって、別段、無理難題をふっかけているわけでもない。
審議拒否などもやっておらず、法案の閣議決定から衆院の通過までわずか40日。
これのどこが徹底抗戦なんでしょう。

結局、この「物語」を書いた人は、民主党が社民党と一致できるよう努力するという1月23日の報道、その断片的な情報一つだけを持って、民主党は徹底抗戦というストーリーを捏造し、更には長島議員の「政治論」発言を歪曲し、「現行法」と「新法」を混乱させた上に時系列を入れ替えていたということ。


こんなものを我々が信じる必要など全くないってことです。

==============================

(4)終わりに

私は民主党は自民党よりもマシとは思っていますが、正直言って今まで投票したことはないし、特に長島議員のスタンスなどは嫌い。
でも、こんな誹謗中傷がまかり通るネット社会を放置しておくのも、それは問題と考えてこういう検証をやってみました。

最後に、海上警備行動が発令された3月13日に国会でどんな質疑がなされたのかを抽出しておきましょう。

--
(長島)
 私が最初に昨年の十月に提案をさせていただいて約五カ月、ようやく海上警備行動で護衛艦が二隻出航することになりました。この間、私は単に提案を、しかも野党の立場で提案をさせていただいただけでありましたけれども、浜田大臣、具体的に海上自衛隊に対して準備を指示して、そして武器の使用基準も含めていろいろなことに手当てをされてこられたこの五カ月だというふうに思うんです。
 そういう中で、いよいよあす、呉港を出港するという運びになったわけです。これは別に通告しておりませんけれども、この五カ月間、浜田大臣として一番心を砕いた問題と、そしてそれをどのように克服されて、まず当面の措置とはいえ、海上自衛隊の護衛艦二隻を初の公海上における海上警備行動の発令、こういうことになったわけですけれども、その辺の御苦労の跡を振り返って一言伺いたいと思います。

(浜田)
 長島先生に御指摘をいただいてから五カ月間もかかってしまったことには我々も大変じくじたる思いがあります。

 そういった意味では、私自身も長島先生と同じ意識を共有しておりましたけれども、きょう、こういった形でできたこと、それがすべて百点満点というわけにはまいりませんが、しかしながら、今後も、国会を通じ、また、たびある機会を通じて、この件に関しての御説明をしていきたいというふうに思っているところでございます。

(長島)
ありがとうございます。私どもも、海賊対策に関する新しい法案が出てくれば、真っ正面から議論をきちっとしていきたいというふうに思っております。
 派遣される海上自衛隊の皆さんにおかれましては、ぜひ立派に活動を全うして、そして一日も早く無事に帰国していただくことを国民の一人としてお祈り申し上げたいというふうに思います。

http://www.nagashima21.net/kokkai/detail/20090313.html
--

長島議員は一貫して現行法による海自派遣に賛成していた。
そして、浜田大臣は『長島先生に御指摘をいただいてから五カ月間もかかってしまったことには我々も大変じくじたる思いがあります。』と自分達が時間をかけたことを認めている。

それこそが事実。

もし、民主党の所為で政府の対応が遅れたとか、政府は民主党に騙されたとかいうのが本当なら、浜田大臣がこんな答弁をするはずがない。「あなた方の所為でこんなに時間がかかってしまったことを自覚していただきたい」とでも言いますよ。
逆に、本当に民主党に騙されたのにこんな答弁を浜田大臣がしたのなら、政府は自分達が「騙された」ことにも気がついていないってことになる。

つまり、ネット右翼さん達が、民主党は政府を騙したとか言えば言うほど、それは日本の政府は野党に騙されたことにも気がつかない大間抜け、と言っているってことになる。言えば言うほどフレンドリーファイアってこと。

それとも、『マスゴミも自民党も気がつかない真実をネットが暴いたんだ~~』とでも吹き上がるつもりでしょうか(苦笑)。

今回のことで、私は初めて民主党に投票してみようかという気になりました。
恐ろしいのは有能な敵よりも無能な味方、の典型例を実感させてもらったということですね。








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最終更新日  2009年08月20日 23時37分44秒
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