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ザビ神父の証言

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2009.03.31
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カテゴリ:民衆の歴史
イギリスの庶民生活……(4) 家事使用人…9

19世紀イギリスの中流を自称する家族にとって、少なくとも1名の奉公人を雇うことは、必要にして欠くべからざることでした。そして1名を超えて雇用される使用人の数は、家族の財力によって決まったのです。富裕な家族は、財力に応じて必要と思える使用人を増やしていったのです。そしてそのことによって、自分達が有力な人物であると、世間に対して誇示していたのです。

こんな笑えぬ話があります。3人の使用人を雇用するある主婦は、自宅で開いたディナー・パーティの席順をどうするかで悩み、結局テーブルの席順を客人が雇用する使用人の数に応じて定めたというのです。パーティは和やかに進行し、以後使用人の数に拠る席決めは、ミドルクラスの間で、日常的に用いられるようになったというのです。誰が何人の使用人を抱えているかは、誰もが知っていたというわけです。

こういう具合でしたから、家事使用人を雇用していると言っても、その社会的地位と収入によって、雇用する使用人数は大きな開きがありました。上には100人を超える使用人を雇用する貴族や大地主のグループがあり、下には辛うじて1人のメイドを雇用する下層の中間層がおりました。その中間に50人~60人を雇用する中・下層ジェントリーやアッパー・ミドルクラスの家族があり、ミドルクラスの中間層は、3人~10人程度の使用人を抱えていたのです。

ところで、当時のイギリスでは、家庭の主婦がパーフェクト・レディとして振舞うのに必要な使用人の数は、最低3人は必要であると言われていました。コック(料理人)、パーラーメイド(食卓に侍するメイド)、ハウスメイド(主として掃除等の雑役担当)の3人です。小さな子どものいる家族では、ナースメイド(子守担当)兼ハウスメイドを雇う必要がありました。
この3人を雇用しない限り、この時期のミドルクラスに相応しいように、全てが完璧に機能することは不可能でした。

下層のミドルクラスの家庭は、1人のメイドを雇うのがやっとですから、その1人に何もかもを受け持つ雑働きとして働いてもらうしかなかったのです。こうした層は、所得水準が上がると、先ずはハウスメイドかナースメイドを追加し、次にコック(料理人)を雇ったのです。
                                  続く





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最終更新日  2009.03.31 13:51:29
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