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テーマ:不思議な世界(696)
カテゴリ:不思議な世界
カラス天狗と話す巫女
西丸震哉が特異な超能力者であることは述べたが、その西丸震哉をして「こいつにはかなわない」「大変な超能力者だ」と言わしめたのが、甲斐の駒ケ岳神社の巫女・柳沢ゑん(故人)だ。 吹雪で立ち往生した甲斐駒ケ岳の山小屋で、西丸はその巫女に出会った。その巫女は山を降りるとき、西丸の心の中をことごとく読んでしまう。しかも、西丸には姿が見えないカラス天狗(刀利天)とも話ができるという。カラス天狗は、だれも知るはずがない配給所に上がってきた品物を当ててしまう。 ここで思い出すのは、義経が出会ったという鞍馬山の天狗や、スピリチュアルカウンセラー江原啓介のカラス天狗の話だ。鞍馬山の天狗の話は義経研究家にとりあえず任せるとして、江原の話は次のようなものだ。 あるテレビ局の取材で江原がスタッフと夜、山道を戻る途中、重い撮影機材を持っているスタッフのために江原はスタッフの足をさすりはじめた。さすってもらったスタッフは、それまでの重たい足取りがウソのように、足が軽くなりヒョイヒョイと歩けるようになった。江原はそれをカラス天狗の力を借りたのだと説明していた。おそらく霊能力者や超能力者には、凡人には見えないカラス天狗が見えるのだろう。 実際、西丸が出会った巫女と江原は非常に似たところがある。山を降りた後、その巫女と西丸の間で次のようなやり取りがあった。 巫女「あんた、お父さんは亡くなったね」 西丸「ええ、昭和19年にみまかりました」 巫女「お父さんの死に目に会わなかったね」 西丸「疎開先で急に死んだもので」 巫女「お父さんが、あんたに言っておきたいことがあるようだから、聞いてあげようか」 西丸「いや、結構です」 その巫女も江原と同様、死者と自由に会話していたようだ。 さらに巫女は、自分の意志で他人の夢の中に出てくることができるという。西丸が写真を送ると約束しておいて、送らないでいると、夢の中で何度も「写真送れ」と出てきたのだそうだ。ただしこれでは、西丸が写真を送っていないという後ろめたさから夢を見たと解釈することもできる。 だが、その巫女のすごいところは、電話のように正確にメッセージを送ることができるということだ。巫女は西丸に大阪に住んでいる男に伝言を頼む。一応、夢で伝えてあるが、住所がわかったら西丸からも伝えておいてくれ、というのだ。西丸はその大阪の男性を探し当て、手紙で巫女の用件を伝えた。すると、先方から次のような手紙が返ってきた。「実はその話ならば以前夢に出てきた白衣のバアさんに言われたことがある。変な夢を見たと思っていたが、事実であったとは大いになる驚きである」 夢を操る人は、おそらく実在するのだろう。アニメ『十二国記』の主題歌の作詞を担当した北川恵子も、他人の夢の中に登場することはやろうと思えば簡単にできると言っていた。もちろん多くの場合は、自分の潜在意識が生み出す夢なのだろう。だが、そうではない不思議な夢もある。 皆さんもそうした夢を見たことがあるのではないですか? (文中敬称略) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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