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HANNAのファンタジー気分

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October 7, 2010
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カテゴリ:気になる絵本

 ときどき庭に勝手に生えてくるキノコの写真を載せていますが、この本は、色も形もさまざまなキノコの写真絵本です。
 見たことのあるようなキノコ、見たことのないキノコ、意外な場所から生えているキノコ、胞子をまくキノコ・・・でも、図鑑ぽくはありません。幻想的な写真集という感じ。

 文章の方は、キノコとは何なのかを教えてくれます:

  きのこ・・・が、いない。
  ここだよ、ここ、土の中。
  (中略)
  呼んでいるのは だれだろう?
  きのこはやっぱり いないのに
  いるのさ、ちゃんと。
  それは菌糸とよばれる 10ミクロンの細い糸。 ――越智典子・文、伊沢正名・写真『ほら、きのこが…』

 枯葉の裏に白くついたカビのようなものの写真が載っています。私は近所の公園のじめじめした木立ちの下で、この写真にそっくりの白くなった枯葉を見たことがあります。
 その時は、カビか、病気の葉っぱなのだと思っていました。でもそれは、キノコの形をとらない時のキノコ、つまり菌糸なんですって。へーえ、初めて知りました。

 ほかにも、西洋ファンタジーに縁の深い「妖精の輪(フェアリー・リング)」、つまり輪になって生えたキノコの写真もあります。これなど一度、実際に見てみたいものです。

  きのこの輪はひろがって
  山ひとつをとりかこみ
  やがて海のにおいをかぐ。
  そのころにはもう
  輪になっているとはみえなくて
  一列にならんで
  前進するように見えるだろう。 ――『ほら、きのこが…』

なんて、ファンタジックですねえ。





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Last updated  October 11, 2010 11:12:48 PM
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