|
テーマ:魅惑のトルコ~(199)
カテゴリ:旅日記
2024/10/29/火曜日/霜降の候の曇天のち雨
旅から帰国。自宅方面に向かうバスの中で聞き続けたのは衆院選速報だ。 蒸し蒸しした闇夜、そぼ降る雨を背景に聞くそれはどこか寒々として、投票率の低さも今更話題になりはしない。 戦後3番目の低投票率 あと1割の人が投票したらどうなっていたか。 独立自尊も重い税負担もアメリカ支配も終わらせる気が全くない、傀儡の国。 あと1割の人が本気で望めば変わるかもしれないのに、とごまめが歯ぎしりする。 それで満足して死ぬまで口をつぐむのか。 トルコはどうか。 トルコには国民が、投票する国民がいた。 愛する祖国を持つ人がいた。 大学に至るまで教育費は全ての国民が無料。アルバイトする大学生はいない。最低の生活費が支給され、学生は学ぶことが担保され、それが社会通念である。 トルコツアーの最終訪問はアンカラのアタチュルク霊廟だった。 ↓霊廟の衛兵は陸海軍兵のように思われる。 トルコは三方を海に囲まれた国だ。 トルコではムスタファ・ケマル・アタチュルクとトルコ共和国の生誕の日である本日、10月29日を国を挙げて祝う。 セレモニーは既に、訪れた土曜日にも開催されていた。 ↑衛兵が捧げ銃を行うと、押しかけた市民も観光客も皆静謐な沈黙に包まれ、会場に一体感が醸成された。 元々、この地は遺丘であったというが、トルコ全体が西と東、北と南を結び、古代文明、ヒッタイト、パクスロマーナ、ペルシャ、十字軍、セルジュクトルコ、オスマントルコ、と歴史の表舞台で、踊り続けている国だ。 何しろトロイ遺跡からはエーゲ海の向こうにアキレウスの大型古墳?も臨まれる国、なのである。 考えてみるとツアーの一番目の訪問先はイスタンブールのスレイマニエモスクだ。 ここにはスルタン スレイマンファミリーの廟があるという。 パクストルコの最も栄えた16世紀の時代からスタートし、国民議会に基づくトルコ建国の父、以降の現在のトルコ世界までを古代を歩きながら眺め考える旅を構成しているのだった。 私が旅行前にガイド本代わりに読んだのは 内藤正典氏の『トルコ 建国百年の自画像』だけ。 トルコのノーベル賞受賞作家、オルハン・パムクは借りただけで読みそびれてしまった。 ↓トルコでよく見かけるもの、アタチュルクと人なつこい猫たち。 しかし内藤氏の本によってトルコ社会というものがよく掴めたと感じる。 驚嘆したのはトルコ国民の、前回大統領選の投票率87パーセントという数字。 どうすれば一人ひとりこんな意識を持てるのか。 トルコは若い人でいっぱい、家族でよく観光している。お父さん世代が日本人びいきである。 彼らはカミカゼを尊敬している。 ドラマショーグンが始まる金曜日夕方、それを見るために必死で仕事を終えたお父さんたちはサムライを敬愛する。 自分たちはアジア人であり日本人は遠い兄弟と感じている。 トルコは重工業と農畜産と観光業、わずかの石油、天然ガス資源、他に地下資源がある。地震がある ↑アタチュルク霊廟ショップはラッシュの電車内みたいにトルコの人で混んでいた。そこで求めたTシャツ 向学心を持つ若い人が多く、東に行くほど失業率は高い。子どもは子どもらしく、かつ愛されている。 トルコはこれから繁栄する熱い国である。 日本は衰退に向かう国だ。 日本はこの国をお兄さんのように敬愛して学ぶべきところが沢山あるのではないかと実感した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.29 14:59:34
コメント(0) | コメントを書く
[旅日記] カテゴリの最新記事
|