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虎魂悼罪

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2021年08月26日
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カテゴリ:歴史系
何となく不定期で「15分で読める」とか「猿でもわかる」みたいな表題で時事ネタや歴史ネタを投下するこのブログ。

今回は今ホットなアフガニスタンについて世間のメディアが主観で報道してるので、俺も主観で記事にしてみようと思った次第です。

「なんかよくわかんねーなー」という人が「とりあえず概要だけぼや~っと理解した」みたいなレベルにはなれる程度に要点かいつまんで書いてみます。

まぁアフガニスタンの歴史をどこからスタートで書くかって話になると、さすがにペルシャ時代とかティムールとかムガル帝国とか言い出すと記事書き終わるまでに夜が明けるので、とりあえず第一次大戦前後あたりから。

とりあえずイギリスの植民地でした。
でも第一次大戦後に独立したんすね。
まぁ、そこに至るまでに第一次アフガン戦争から第三次までイギリスと何度か殴り合ってんですけど、そこらは割愛。とりあえず独立しました。

第二次大戦時には、枢軸国やソ連や連合国側の睨み合いの緩衝地帯みたいな扱いで、ちゃっっかり中立な立場で乗り切りました。
とはいえ、激戦地域で中立を自力で守ってたスイスとかと違い、なんというか「放っておかれてた」と言う感じですけど。

で、大戦後は結構ゴタゴタしてたんですが、1970年代になると社会主義思想の政権がクーデターで成立します。そこでアフガニスタン民主共和国みたいな名前の国ができます(正確にはうろ覚え)

えぇ、もちろんソ連がバックにいました。
ところが、そんな政権なんぞ認めねぇぜという連中が国内で続々と武装蜂起、内戦になります。
この蜂起した連中を「ムジャヒディン」なんて呼びます。
このムジャヒディンとはなんぞや?ですが、一言で言えば「聖戦の為に戦えるゲリラ」です。
なんていうかなー、軍閥みたいな。

で、そんな内戦を眺めてたソ連が1979年アフガニスタン侵攻。
裏で糸引いてたけど上手く行かないので、堂々と表から支援をはじめ、とりあえず使えないアフガン大統領をKGBに暗殺させて自分の都合良いヤツにすげかえます。
時の大国であるソビエト連邦が軍事介入したんで早々に終わるかと思いきや、ムジャヒディンは徹底抗戦を続けること約10年。ソ連もいい加減アホくさくなり撤退した。
ちなみに、後に世界的に有名になるビンラディンは、このアフガンのムジャヒディン側の義勇軍というかスポンサーというか、そんな感じで紛れてたらしい。
もっと余談で言えば、このムジャヒディン。実は裏でコッソリとアメリカが支援してました。
面白い事にビンラディンとアメリカは一緒にソ連と戦ってたともいえるわけですな。



で…ソ連が撤退したからアフガンに平和が訪れました…とはならない。
ソ連が消えた後、残ったのはムジャヒディンと言う愚連隊の集団である。
ムジャヒディンも一枚岩の組織ってわけじゃないので、内部で色々あります。
ソ連追い出した後は国内で再度内戦に突入。まぁ権力争いを口喧嘩じゃなく武器でやってたわけです。

そんな中で勢力を拡大したのが今回の主役タリバンですな。
他にもビンラディンのアルカイダとか(どっかで聞いたことありますねー)色々な連中がアフガンに居ました。

とはいえ…タリバンはタリバンで当時は内戦続きで世紀末荒野の北斗の拳の舞台みたいな土地だったアフガンで厳格なイスラム法で結果として治安をある程度回復させて秩序のある統治をしてたので、意外とアフガニスタン国民からは支持されてました。
それに加えてタリバンにはお隣のパキスタンが援助役としてついてたんで、あの地域じゃ圧倒的に強かった。


……えぇ、気付きました?


アフガニスタンを今回メディアや欧米は「タリバンが政権を奪った」「テロリストが政権を奪って支配した」という見方で報道してるんですが、元々20数年前は「タリバンの国」だったわけです。
ま、もちろんアメリカをはじめ世界のほとんどの国は国家承認してないんですが。
あくまで「アフガニスタンを不法に支配してる武装テロリストたち」という認識です。

ただ、アフガニスタン国民からすればイギリスの傀儡政府やソ連の手下に統治されるとかアメリカの傀儡で支配されるくらいならタリバンの方がマシだと言う人が結構います。

で、更に時は流れ2001年。

アメリカ同時多発テロが起きます。
起こしたのはアルカイダのビンラディンです。タリバンと接近してアフガンに居ました。
ビンラディンはそもそも湾岸戦争と言い、なんで異教徒のアメリカ人がこの土地にいるんだ?なんでサウジアラビアに駐留してんだよ、お前ら敵だという姿勢でした。
そもそもアラブ中東でイスラエルをバックアップしてるアメリカは気に入らんわけです。
「なんでお前ら俺たちの土地に干渉してくんだよ!」ってことなんですが、それは「石油があるからだよ!」ということでしょうな。

ま、そこら辺の話はアラブ圏の話でアフガニスタンとは外れるので今回は省きますが。


で、アフガニスタンのタリバンは「イスラム原理主義」なので、アルカイダとは思想が同じわけです。
なのでアルカイダのビンラディンに拠点を提供してたんですが、アルカイダは世界から見れば「テロリスト」なので、テロを保護してる国家として睨まれるようになった。
そんな中で、自分達が匿ってたアルカイダがアメリカ同時多発テロを起こす。

当然アメリカはぶち切れます。

アフガンのタリバンに向かって「アルカイダ引き渡せ。拒否するなら爆撃だ」と脅す。
それをタリバンが拒否。「アフガン紛争」が勃発します。
それまでタリバンを支援していたパキスタンは「いや、ウチ手を引くわ。タリバン?なんすかそれ?食うと美味いんすか?」とアメリカ側につく。
アメリカとその仲間たちがアフガニスタンを片っ端から空爆。タリバン政権は壊滅しました。これが20年前の事です。

で…その後はアメリカは自分達に靡く現地の連中を集めて新政府を作ります。
まぁアレです。フセイン殺した後のイラクと同じです。

で…一方のタリバンですが、別に全滅したわけじゃなく各地でゲリラとして一定の力は保ったまま潜伏してアメリカや新政府と小競り合いをしてました。
アメリカはアメリカでガンガン金使ってアフガン新政府を支援したり軍隊を整備したりしながら、それなりの軍を駐留させてたんですが…

とにかくこの新政府、まったくヤル気がなかった。
この新政府のメンバーって、アフガン内部でタリバンに抵抗してた北部連合とか言う集団なんですが、とにかくやる気がなかった。

ま、考えれば当たり前の話ですよ。
元から自分たちの力で勝ち取った政権じゃないし、アメリカにおんぶにだっこで甘やかされて支援されながら政権運営してるんだから、バチバチ武闘派のタリバンとは士気が違う。

で、10年くらい前にアメリカはパキスタンに潜伏してたビンラディンを暗殺。

こうなると、あんまりアフガンに滞在する意味も薄れてくる。

そんな中でトランプは「アフガンに莫大な予算使って軍隊置いとくの無駄じゃね?」と考え、タリバンとの和平交渉なんかもしつつ段階的に米軍を引き上げてた。
和平交渉は全く進展しなかったけど。

ただ、トランプは守られるかどうかは別として「もうアルカイダみたいなテロを保護したりしないならアフガンから米軍引き上げるから」と約束。これはバイデンもその方針をそのまま引き継ぐ。

さて、困ったのはアメリカに完全に甘え切ってたアフガニスタン政府軍。

「20年も面倒見たんだからあとは自力で何とかしろ」と育児放棄をされ、目の前にはアメリカと20年以上もゲリラ戦で戦い続けて歴戦の兵士と化し拳王親衛隊くらいの戦闘力になってたタリバン。

初めから戦意喪失で大統領は運べるだけの現金を運んでサッサと逃げ出す。

大戦後に同じくアメリカに統治され新政府で再スタートしたけど10年も経たず主権回復して底抜けの勤労意欲でモリモリ復興して30年後くらいには勢い余ってアメリカの横っ面を札束で叩いてたどこぞの極東の島国国家とはえらい違いである。

ようはアメリカはサジ投げたんです。「こいつらいくら金使って支援しても無駄じゃね?」と。

去り際のアメリカの「アフガニスタン国軍が戦おうとしない戦闘で米軍の兵が死ぬ理由はない」は、今の日本の脳内お花畑平和主義者に聞かせてやりたいけど。


世間では「テロリストのクーデターだ」とか「テロに政権奪われた」みたいなイメージで報道してますが、これ時系列で良ーくみるとオレに言わせればなんてことない。単にアメリカがタリバンに国を返還したみたいなもんです。
アメリカ去った後にアフガニスタン政府が続こうがタリバン政権になろうが、元々彼らの国ではあるので、どっちが勝つかは国内問題だ。
ま、予想以上に逃げ出すの早くて逆に笑ったけど。「えー!少しは自分の政府守る気ねーの?大統領逃げてるし」みたいな。

大統領逃げてるし国民は内戦望んでないどころか「今のポンコツ政府よりはタリバンの方がマシじゃね?」くらいに思ってたりするので、政府軍も戦う理由がない。だから無抵抗で明け渡した。


ま、イスラム原理主義思想は女性の権利や立場が凄く制限されてるから、欧米のフェミ思想家からは猛烈に叩かれてるし、欧米文化圏では「時代遅れの野蛮な連中」としか見られてないし、なんならテロリストだし。
今後のアフガニスタンに明るい未来が待ってるかどうかは怪しいとオレは思うけど、そこはもうイスラム文化で生きてるイスラム人の国民が選んだんだから仕方ないというか、他国が口出す話じゃない。

女性の権利が制限されてるのも文化だ。
そこに口出すのは「クジラ食うなんて野蛮だ!日本人は野蛮人だ!」と叫んでる欧米人と同じでさ。
オレにはイスラム原理主義は理解できねーけど、彼らも別に日本人のオレに理解してもらおうとは思ってないだろうしね。
アフガニスタン国民が「内戦続くくらいならイスラムの戒律で生きてく方がマシさ」と言ったら何も言えんぞ。


世間では色々言われてますけど、オレなんかは「まぁ、キリスト教圏から見れば異教徒でテロリストだろうけど、アメリカがケツ持ちしながらニート政府養うよりは現地の人に任せる方があるべき姿じゃね?」とは思ってたりする。

まぁ問題なのはタリバンは中国が裏で支援してんですよね。
ミャンマーと、パキスタン、アフガニスタンと、中国は仮想敵のインドの周辺国を続々と傘下に組み込んでるので、実は今回の件で一番ピキピキ血管膨らんでるのはインドだと思う。

インドはタリバン排除派というか、旧政府支持側だったしねー。


以上。中学生でもわかるようなザックリとしたアフガニスタン情勢を主観で語る記事でした。





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最終更新日  2021年11月19日 23時42分00秒
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Re:中学生でもわかるアフガニスタン情勢(08/26)   目から鱗 さん
コメントするのは初めてですが、いつも楽しく読ませていただいてもらっています。
今回の件でようやくこのブログで言われているような日本の異質さを肌で感じることが出来ました。黒船や戦争で国を荒らされるたびに立て直してきた、ということは世界から見てもありえないことだったんだなぁ、と (2021年09月02日 07時44分21秒)

Re[1]:中学生でもわかるアフガニスタン情勢(08/26)   デバステーター野村屋 さん
目から鱗さんへ

日本人はあまり自覚してないですけどね、自分たちの特異性を。
島国長くやってたんで文化も思想も宗教感も常識も独特な状態で近代まで来てるので。
黒船の時は他国の侵略じゃなく明治維新で統治形態を自分達の手で国ぶっ壊して近代化しましたからね。
(2021年09月04日 23時31分54秒)

Re[2]:中学生でもわかるアフガニスタン情勢(08/26)   未来の魔術師 さん
デバステーター野村屋さんへ
宗教感が違うといっても、宗教はそもそも
元々この世で御利益をもたらし、我々を無事にあの世へ送るのが本来の務めだからどっちかつうと日本の方が役として果たしてる。 (2021年10月31日 00時44分13秒)

Re[3]:中学生でもわかるアフガニスタン情勢(08/26)   デバステーター野村屋 さん
未来の魔術師さんへ

「日本だけが正解選んでた」というケースは過去にも多々あるんだけど、日本人あんま自覚してない事が多いんですな。 (2021年11月03日 01時09分53秒)


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