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異能な人、閉鎖的な町、訪れるよそ者、の三大噺をうまく組み合わせて独特の雰囲気でまとめたといった印象。「あなた」で語られる登場人物の視点である町を訪れる形式なので、町を歩いているように物語に入り込んでゆけるのはうまい。
ちりばめた謎を(ある意味力ずくで)畳んでしまったのは逆に恩田陸らしくないかもしれない。(いつも謎が謎のままぽーんと置きっぱなしにされがちなので) 状況描写、キャラクター設定は実にうまいのだが、合理的推理小説の世界観で読んでいた者を最後に「こっちの文法で読むんだったの?」という思いにさせてしまうのはどうなんだろう? ミステリを読んでいるつもりでSF。(例えば、絶対に難攻不落のアリバイを持つ人物が実は犯人で、そのトリックは「タイムマシンを使ってアリバイ工作」だったら推理小説ファンは怒るでしょう!)伏線がすべて生かしきれていないところもミステリとしては弱いだろう。 読者が置いてきぼりにされないところはよかったのかもしれないけど… きのうの世界 最近、昔のブログを整理して、「読書メーター」に書き込んでいる。7年くらい前イベントで恩田陸氏の親戚に当たる方にお会いしたのを思い出した。お元気でしょうか…? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.06 21:40:16
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