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「家の光」に連載されていたものだそうだ。続編が毎日新聞連載中ということでこれも毎日かと思っていたんだけど。家の光は珍しいですよね。読者層がとても偏ってる(農業関係者以外読まないような気が)
袋物屋の三島屋に川崎の宿屋から行儀見習いとして預かった娘、おちか。なぜか三島屋の主人は人を呼んで、姪のおちかに話を聞かせようとする。そのおちかにもなにやら謎があって…という形式。百物語といえば普通夜に何人かが集まって一室にこもり百本のろうそくを燈して一つ話が終わるごとに一つづつろうそくを消してゆく。最後の灯が消えた時…というものなのだが、この物語では舞台は三島屋の座敷「黒白の間」(普段主人が碁を打つところ)時間は昼間である。話をするものは毎回変り、聞き手はおちか。厳密には百物語ではないのだけれど… 宮部みゆき本領発揮、とでもいうべき逸品。「百物語」という形でおちかの過去を含め人の語りで物語が進んでいく形式は時代物の場合特に物語世界に入っていきやすい。怪談話ではあり「心の闇」の分野になるのだろうが江戸の人情によって癒されている感じがする。 連載中の続編にも期待。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.12 21:43:03
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