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弁護士YA日記

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日出町法律事務所
弁護士葦名ゆき(あしな・ゆき)
2017.02.16
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カテゴリ:東日本大震災
この度、関東弁護士会連合会が一昨年に創設した「関東弁護士会連合会賞」を頂きました。

東日本大震災後の被災者支援活動や管内弁護士会の平時災害対策構築に関する活動を評価頂いたということなのですが、候補者に挙げて頂いたというお知らせを頂いて以降、非常に戸惑い、困惑してきました。

まず、何と言っても、この6年近くの活動は、本当に多くの方々に献身的に支えて頂き、また、励まして頂き、何とかかんとか、心折れずに過ごしてきたというのが正直なところなので、「個人」としての受賞はそぐわないと思いました。

また、もっと個人的な想いを吐露すると、私の6年間は、誰かに褒めてもらうための6年間ではなかったから、そして、まだまだ私が取り組むべき、やるべきことが沢山あるのにできていない現状は自分が何より分かっており、現実的にも先が見えない課題が山積みの状態にある中で、「賞」なんて・・・という想いもありました。

ですので、未だ、「受賞」それ自体について、単純に「嬉しい!」とか「良かった!」とかは言えないなあと思っています。

それでも、私を支えて来て下さった大切な方々が、本当に喜んで下さったことには、心がほっと暖まりました。特に、下記写真のメンバー、そう、関弁連で、一緒に被災者支援、平時災害対策に取り組んできた関弁連災害対策協議会プロジェクトチームの方々の祝福は、素直に心に沁みました。



左から、藤田善六弁護士(新潟県弁護士会、平成27年度関弁連理事長)、大野靖枝さん(関弁連事務局)、舘山史明弁護士(群馬弁護士会)、中野明安弁護士(第二東京弁護士会)、中野弁護士のスマホ内に映る二宮淳悟弁護士(新潟県弁護士会のマスコットキャラクター・「まもルン」の姿をしていますが、心の清らかな人には、二宮さんに見えるはず・この日はスカイプで会議に参加)、中城重光関弁連副理事長(東京弁護士会)です。

皆様への心からの感謝を込めて、この写真をブログにアップしますね。
いつもいつも本当にありがとうございます。

関弁連災害対策協議会PTは、昨年8月に結成され、前例のない様々な活動に取り組んできました。
でも、このPTの怒濤の活動は、結成からまだ1年余ということもあり、関弁連内でも広く知られているとは言えません。

また、私は、このPTの副座長という立場以外に、6年前から、関弁連東日本大震災災害対策本部の事務局次長として、管内各単位会の被災者支援をサポートさせて頂く立場にもありました。6年経ってもなお、管内単位会各地で原発事故賠償の相談会が開催されていますし、福島には、毎月何十人もの弁護士が関弁連各会から派遣されており、被災者に寄り添う活動を継続しています。
でも、この地道な努力も、対外的に認知されているとは言えません。

今回の受賞が、本当に多くの弁護士の地道で献身的な活動を広く知って頂く機会になれば良いなあと考えています。

最後に、この数年間、関弁連における災害関連の仕事を的確にサポートし続けてくださった大野さんが下書きを作成してくださったという「式辞」と、私の拙い「謝辞」を貼り付けておきます。

なお、式辞では、まるで私が一人でものすごく頑張ったようにご配慮頂いていますが、上記でも謝辞でも述べたとおり、まったくもって一人で頑張ったことはただの一瞬もなかった!!ということを重ねて協調しておきます。
今後とも、沢山の方々と手を繋ぎながら、自分が為すべきことに精一杯取り組んでいきたいと思います。
皆様、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 (式辞)

第一回関東弁護士会連合会賞を受賞された葦名ゆき(あしな ゆき)先生のご活躍に対し、ひと言感謝の言葉を述べ、そのご功績をたたえさせていただきます。

 葦名先生は、東日本大震災以降、当連合会の災害対策本部事務局次長として、また、昨年度からは災害対策協議会プロジェクトチームの副座長として、縦横無尽のご活躍をいただいており、当連合会のあらゆる災害対策に関する活動を担っておられます。

なかでも、東日本大震災災害対策本部事務局次長の職は平成二十三年度から六年にわたってお務めいただいております。当連合会の災害対策本部事務局長は副理事長が務めているため、本年度の中城副理事長を含め、これまで六人の副理事長と連携し当連合会の災害対策に取り組まれてこられたこととなります。いずれも個性際立つ歴代の副理事長と共に素晴らしい成果を上げてこられたのも、ひとえに、葦名先生の明るくきめ細やかなお心遣いをされる、例えるなら「北風と太陽」の太陽のように温かなお人柄のおかげにほかなりません。

また、災害対策には、平時から顔の見える関係を築くことが大切であるとのお考えから、管内弁護士会の災害対策担当者が一堂に会す場として、災害対策事務局会議や管内弁護士会災害対策協議会を提案され、当連合会ではこれを毎年開催してきております。これらの会議を継続的に行うことで、先進的な会の貴重な体験や情報を共有し、各会がお互いの足りない部分を補い合うことができ、管内の災害対策体制の底上げにもつながっていると確信しております。すでに関弁連管内の災害対策担当者は、葦名先生を中心として、強固な顔の見える関係を築いておりますので、執行部が変わっても災害対策の協力体制が後退することはないと安心しております。

葦名先生は、このような継続的な災害対策活動を行いながら、時勢に切り込む瞬発力もお持ちです。いわゆる借り上げ住宅の供与打ち切り問題では、一人でも多くの避難者を弁護士と繋ぐことを目指し、全国の避難者を対象とした「一斉電話相談ウィーク」を、企画から実施まで約ひと月という短期間の間に実現されました。この電話相談には、全国の避難者から、多くの切実な相談が寄せられました。葦名先生はこれらの避難者の声を社会に届けるため、「区域外避難者の借り上げ住宅供与に関する支援を求める理事長声明」の発出にもご尽力くださいました。

 ところで、葦名先生は、皆様ご承知のとおり、「基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」を使命とする素晴らしい弁護士でいらっしゃいますが、聞くところによりますと、ご幼少の頃からの夢は、相撲部屋の女将さんになることと伺っております。例えば、関弁連災害対策本部を中城副理事長という関取を擁する相撲部屋に例えるならば、葦名先生は、そのすべてを切り盛りしながらも、常に笑顔を絶やさず、一方で弱者のためここぞという時には物言う、まさに関弁連災害対策本部部屋を取り仕切る名物女将さんと言えるのではないでしょうか。

葦名先生のこのようなご活躍は、当連合会における災害対策の充実及び発展に大きく貢献いただいたことは、紛れもない事実でございます。

そこで、これまでのご活躍に感謝し、また今後も関弁連災害対策本部事務局次長としてご尽力いただくことをお願い申し上げまして、第一回関東弁護士会連合会賞の式辞とさせていただきます。



(謝辞)


この度は、第1回関東弁護士会連合会賞という素敵な響きの賞を頂きまして、また、このような立派な表彰式まで開催頂きまして、本当にありがとうございます。

ただ、今の率直な気持ちを申し上げますと、嬉しいというよりも、戸惑いといいますか、ただただ恐縮しておりまして、私が頂くべき賞ではないのではないかという想いが強くあります。

私が、関弁連に関わるようになったのは、忘れもしない東日本大震災そして福島第一原子力発電所事故がきっかけです。私が、3.11前に、福島県浜通りにある相馬ひまわり基金法律事務所に執務していた経験があったことで、関弁連の活動に関わらせて頂くことになりました。

相馬・弁護士過疎地域での仕事は、いくら頑張っても仕事が終わらないという大変さもありましたが、紛争を、弱肉強食ではなく、法というルールに従って解決する法の支配を確立するという、いわば乾いた大地に小さなひまわりの種を蒔くような、この上なくやり甲斐のある仕事でした。空が高く、空気も美しく、食べ物も美味しい環境で、心を開くと人懐こい気質の地元の方々と、共に泣き、共に笑った日々は、今でも私の大切な宝物です。

しかし、東日本大震災、特に原発事故は、法の支配の大前提である、そこに人が住み、生活するという当たり前の大前提を根本から壊しました。私は、津波が大地を根こそぎさらった上に、原子力発電所が白煙を上げて爆発する映像を見たときに、私が執務していた2年半もすべて大津波で流されて、木っ端みじんに爆発したような気がしました。

それでも、私よりずっとずっと悲しく辛い思いをされている多くの方々のことを思えば、私が個人的悲しみに浸っている暇などないというまったくの個人的動機に突き動かされる形で、ご縁あって、関弁連の東日本大震災対策本部に入れて頂きました。

私は当初、私の想いは、私の個人的な喪失感に根ざしている以上、誰にも分かってもらえないと思っていました。誰も何も信じられない、という気持ちを理解できるようになったことは、弁護士としての業務に取り組む上では思った以上に役に立ちましたが、それでも、東日本大震災と原発事故により私が失ったものはあまりにも大きいような気がして、神様、お願いですから、平成23311日より前に時を巻き戻して下さいということばかり考えていました。

ですが、今こうして、6年近い歳月を振り返った時、私は、私が学んだこと、得られたことは、もしかすると3.11以前より大きかったと感じられるようになりました。

それは、今、ここにご出席頂いている先生方に代表されているところですが、弁護士という職業に賭ける情熱、使命感、いわば弁護士魂ともいえる熱い想いに、沢山触れる経験に恵まれたことが一番の要因です。

実は、私は、被災者支援に関わる中で、弁護士ができることにはあまりにも少なく限りがあるのではないか、医師のように直接命に向き合う仕事の方が良かったのではないか、国家公務員のように制度設計に直接関わる仕事の方がよほど多くの人を救うことに携われるのではないか、等と考え、弁護士という職業を選択したことを根本から悩んだ時期もありました。
それでも、私は、他のどの職種のどんな活動よりも、他ならぬ弁護士である皆様の、大規模でもなく、一律でもなく、効率的でもなく、うまくいかないことも多く、ただ地道に、愚直に、一人一人を大事に、一人一人に寄り添う活動に、一番突き動かされ、心を揺すぶられ、感動してきました。

この6年近くの間、私が一人で取り組んだこと、一人で達成したことは何一つなく、本当に多くの方々に支えて頂き、また、沢山のことを学ばせて頂き、今に至っております。

「誰にも私の気持ちは分かってもらえない」という思い込みは間違っていたことを証明してくださった沢山の方々に心から感謝申し上げます。

私は、一瞬たりとも、一人ではありませんでした。

ですから、私が個人でこの賞を頂くのは、実態にそぐわないと思いますので、私としては、私を支えてくださった多くの皆様を私が立場上代表して、この賞を頂いたと解釈して、皆様への感謝をお伝えしたいと思います。

今日は、本当にありがとうございました。
そして、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。







Last updated  2017.02.16 00:15:50

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