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アラ還の独り言

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2017年12月11日
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カテゴリ:プレスリリース
重篤な副作用は発生率は低いものの、薬効から推定される癌化学療法の血液毒性は下がったときに、増殖因子を投与することによって、その先にある感染症による敗血症を予防することは可能です。

最近の抗体医薬品(増殖因子阻害剤)では間質性肺炎問題となります。これは非小細胞肺癌の場合には、腫瘍が縮小、壊死することによる肺の空間を埋めるためにおこる可能性もあります。しかし、その他のがんに対する抗体医薬品でも発症する可能性が報告されており、何が原因となっているのかを検討する必要があります。間質性肺炎の治療法がまだ完全なものではないので、起こってしまってからでは患者さんのQOLの低下が大きいからです。

理化学研究所と北海道大学の​プレスリリース​「糖尿病の薬で皮膚の難病を発症するリスク因子を発見」では、糖尿病治療薬のDPP-4阻害剤における水疱性類天疱瘡という皮膚の難病の発症が特定の白血球型(HLA遺伝子)を有していることを明らかにしました。

データはこの白血球型が一般的な日本人で18%であるのに対して、DDP-4阻害剤を服用している2型糖尿病患者では31%、非炎症性水疱性類天疱瘡を併発した患者は86%と高率であることを示しています。また薬剤とは関係のない水疱性類天疱瘡患者ではこの白血球型を持っているヒトは26%でした。

2型糖尿病や水疱性類天疱瘡そのものは白血球型には関係がありませんが、DPP-2阻害薬で糖尿病を治療したときに水疱性類天疱瘡が発現する可能性が高くなるということです。

これは研究としては疫学レベルのお話しです。2型糖尿病で水疱性類天疱瘡が生じる理由の解明を行うか、この白血球型を持つヒトにおけるHLA遺伝子が何をしているのかを、動物実験等で検討する必要があります。そして、他の何かの因子があって水疱性類天疱瘡がでるのか、DPP-2阻害剤と白血球型の関係が明らかになれば、ある条件のヒトではDPP-2阻害剤を糖尿病の治療に使わないということになるのかもしれません。

この次の研究が非常に大事になります。

水疱性類天疱瘡は自己免疫疾患とも言われているので、免疫チェックポイント阻害剤でも同様の副作用がでていることから、そちらも検討していく必要があると思います。





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最終更新日  2017年12月11日 09時41分05秒
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