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アラ還の独り言

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2020年09月30日
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テーマ:ニュース(99727)
カテゴリ:プレスリリース
本日、国立研究開発法人日本医療研究開発機構は「ウイルス遺伝子の新しい解読法の開発に成功―新規ウイルス蛋白質を発見し、ウイルス性脳炎の発症の仕組みを解明―」というプレスリリースを出しました。

東京大学医科学研究所と産業技術総合研究所の共同研究です。​
​従来法では解読が困難であった特別なウイルス遺伝子を効率的かつ包括的に同定可能な「ウイルス遺伝子の新しい解読法」を開発し、単純ヘルペスウイルス(HSV)がコードする9つの新規ウイルス遺伝子とそれらがコードするHSV蛋白質の同定に成功しました。
​ということです。
ウイルスの遺伝子解析などとうの昔に終わっていると思っていたので、あれ?と思いました。

遺伝子解析はその産物が具体的になにをするのかが分かるまでは薬剤開発には参考にならないと思っている人ですから、今回の研究はコードするタンパク質まで同定しているので立派な研究と思いました。

遺伝子がコードするタンパク質を同定するのは、コードとタンパク質が一対一対応していればすぐにでもできるような気がしますが、現実にはそうではありません。その遺伝子がタンパク質を作るように動き出すのは色々な条件があるからです。また、できたタンパク質は何らかの効果を示すためにはタンパク質が特手の部分で分断される必要がある場合が有るからです。

遺伝子も常に働いているわけではなくて、メチル化など停止状態になることがあることが分かっているので、遺伝子がコードしたタンパク質の同定は難しいものがあるのでしょう。

今はたくさんの病人の遺伝子から共通する遺伝子を「数学的に」浮かび上がらせて、このあたりの遺伝子の変異が怪しいという研究がたくさん行われています。薬物が合成品である場合には、一つに絞ってもらわなくてはその情報から薬を作るのはとても難しという風に思っています。

今回の研究はウイルス脳炎を引き起こすウイルス産生タンパクを同定しているので、薬を作る筋道としては分かりやすいものです。(簡単なものではないですァ)そのタンパク質の活性を抑える化合物のスクリーニング系ができればウイルス脳炎の死亡率(無治療で70%、抗ウイルス剤でも30%で後遺症が残る)を下げることが期待できると思います。

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最終更新日  2020年09月30日 13時08分52秒
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