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カテゴリ:本の紹介
最近読んだ本の紹介です。
★★★★ 87点 林 成之作 (講談社現代新書) ●作者は日大の教授先生です。長いこと救急におられて、脳低温療法で知られる方。 ●僕は将棋を指す時などに、局面が優性になってくると、なんとなく相手に申し訳ないような気持ちが起こって、これなら勝てる、という手を指さずに終わるときがあります。そういう時はたいてい負ける。どうして最善手が分かっているのに、相手を慮って、その手を指さないのかいつも不思議に思ったりしていたのです。そういうことを解明する手がかりになりはしないかと、書店で手に取りました。 ●それはさておくとして、ここでは、人間が勝負に掛ける時に(大事な局面で方向性を決めなければならないときに)、脳の中でどの部分が働き、その部分がどのような役割を担って「決定」がなされるのかが、大脳生理学に則って述べられます。事故で怪我をした人や病気の人を手術されている実例からケーススタディーが述べられ、非常に勉強になりました。 ●大事と思った点を幾つか。 ・脳はイメージ記憶をしている。よって、間違って記憶していることも往々にある。 ・心、技、体の更に一歩向こうに、大切なことがある。 ・最初から全力を出すのは大事なことだ! ・目的より目標・プロセスが大事。特に草食人種である日本人は。 ・ライバルの一番良いところと対峙して、それを越えるくらいにならないと、本当の勝負をしたことにはならない。全力を出し、精一杯遣ることで、相手からも尊敬され、こちらも相手を尊敬できるようになる。(つい、自分の長所のみで戦おうとするんですよね・・・。将棋の羽生名人の思考を思わせました) ・マラソンも科学的でないと勝てない。高地トレーニングに目を取られて、血液中の乳酸を増やしてしまう対処をし勝ち。 ・腸に血液を送っている動脈は、骨に固定しておらず、長い間身体を揺すられていると、腸が虚血状態になる。 ●理屈が判って理解すると、人間、気持ちがすっきりするんですよね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 4, 2008 06:08:14 AM
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