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テーマ:旅の写真(3462)
カテゴリ:水彩画紀行
![]() 長い間、一度、小説を書いてみたいと思っていた。 そして井上光晴の「小説入門」を読んだ 彼は、全国、数ヶ所に「文学伝習所」なるものを設け小説を指導。 さまざまな職業の人々に、たとえば「血」とか「市場」とか言うモチーフで、 50枚の小説の書き出しを書けと課題を出し、その作品を討議し添削した。 夜は酒場で文学を語りあうと言うユニークなかたちで小説を教えていた。 炭鉱の鉱夫などが書いた作品が、とても生々しくどれも素晴らしかった。 小説は,深い実体験に裏打ちされることが必要と痛感した。 まず、私の脳の中身が小説を書くに値するかを吟味せざるをえない。 さて小説の名文として心に残っている文章がふたつある。 ひとつは、三浦哲郎が芥川賞をとった「忍ぶ川」の名文。 恋人志乃を生まれ故郷の北国へ連れて帰り、家族に紹介したあと、 初夜を迎えるときの妖しく美しいたった一行。 「志乃は精巧にできた人形で、私は拙い人形使いだった。」 どんな長い表現より、この一行の方が、より多くのことを物語っている。 最近の若い人も、うまい描写をすると感心したのが石田衣良の「娼年」。 この夏、この小説を読みながら竹芝桟橋から南の海へ絵を描きにいった。 今回の式根島には、深夜出発して、明け方、島に到着する。 出航直後、お台場の夜景が美しかった。 さて、川端康成が越後湯沢で書いたと言う名文は、 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。 夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。」 今回の式根島の旅を、それに習って表現すると 「甲板で長い夜をあかすと、そこは南国であった。 海の底が深く透明だった。桟橋に船が止まった。」 ![]() 昼は海辺で「 Mid blue」という若者グループとバーベキューし、 夜は、みんなで海辺の広大な露天風呂や花火を楽しんだ。 夏の海の楽しい思い出を裸婦で表現すると、こんな絵になった。 ![]() たくさんの深く碧い入り江があり、透明な碧い海を描いた。 デザイン・アート部門のプログランキング参加中。 クリックして応援してくださいね。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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なかなか名文ですね。名文とは、言葉が少なければ少ないほどいいと聞きました。川端さんの長いトンネルは、私も大好きな一行です。
この行は、トンネルの色、寒さ、是から見える希望、不安、展開が好きです。 式根島思い切って大胆に描いていますね。岩肌が同じ色が気になります。とても気持ちが弾んでいる様がわかります。 (2009/09/08 08:24:18 AM)
吟味していたら ずうっと書けません。
頭でなく心の叫びを‥出してくれぇ~、出してくれぇ~という叫びを、 紙に現わしてあげてはいかがでしょうか。 作品、お待ちしています。 (2009/09/08 09:38:27 AM)
世界を歩き、これまでの体験・人との繋がり・さらに深く鋭い眼をお持ちなんですから、闘牛の牛や式根の入り江、はたまたトップのブランコのように、タッチを駆使しての文章表現にも期待します!
(2009/09/08 04:51:03 PM)
ピカさん65さん
>なかなか名文ですね。名文とは、言葉が少なければ少ないほどいいと聞きました。川端さんの長いトンネルは、私も大好きな一行です。 >この行は、トンネルの色、寒さ、是から見える希望、不安、展開が好きです。 > >式根島思い切って大胆に描いていますね。岩肌が同じ色が気になります。とても気持ちが弾んでいる様がわかります。 描く時に狙ったのは、透明な海の底にある岩や 海草を、自然に表現することでした。 実際の色合いを変えることによってようやく、 満足する透明感がでたように思います。 (2009/09/10 10:09:21 PM)
rimin(リミン)さん
>吟味していたら ずうっと書けません。 >頭でなく心の叫びを‥出してくれぇ~、出してくれぇ~という叫びを、 >紙に現わしてあげてはいかがでしょうか。 >作品、お待ちしています。 倉本聡さんは、誰かに書かされている気がすると 言ってたけど、たしかに絵もひたすら没頭してる と、思いがけないところに達することがあり、2 度と描けない絵が生まれることがありますね。 ひたすら、とりあえず、書いてみることですね。 (2009/09/10 10:14:26 PM)
jiqさん
>世界を歩き、これまでの体験・人との繋がり・さらに深く鋭い眼をお持ちなんですから、闘牛の牛や式根の入り江、はたまたトップのブランコのように、タッチを駆使しての文章表現にも期待します! 角川句会楽しそうですね。俳句のように短い 文章は経験あるのですが、長文は未知の世界。 試みてみます。 (2009/09/10 10:41:36 PM) |