58戦目
『お返し』 本日の広島は5-0で西武に勝利を収めました。先発九里は直球とシュートで積極的にストライクゾーンで攻め、スライダーやチェンジアップを使って打ち取る投球を披露、特にこの日はチェンジアップの割合が非常に多く、全体の4割ぐらい使っていましたね。130球の熱投を見せて9回を投げて2安打6奪三振2四球無失点で見事な完封勝利を飾りました(11:7:2:3)。やはり西武打線は直球系統を苦手としていたなと感じ、チェンジアップで打ち取りにかかる配球が見事にハマりました捕手が違いましたが^^;。 一方野手陣は初回からボーから四球やヒットなどでチャンスこそ作れど中々得点できない展開となりますが、4回に先頭末包の内野安打の後、松山が四球、田中の犠打が内野安打となって満塁、ここから二死となってしまうなど嫌な展開となるも矢野がフルカウントから浮いてきたチェンジアップをセンター前に弾き返して2点を先制します。7回には先頭小園が平井から内野安打を打って出塁すると、続く末包があっさりと追い込まれるも直球を詰まりながらもライト前へ落とし、続く松山がレフト線への2点タイムリー二塁打で貴重な2点を追加します。更に二死となって途中出場の大盛がタイムリーを打って攻撃の手を緩めず、止めを刺す事ができました。 前回の投球で自信をつけたのか、九里の投球が様変わりした印象を受け、良い方向へと向かっているのではないでしょうか。また、この日一番大きかったのはやはり矢野の一打だと言えそうで、無死満塁だったのが二死となってしまい、更に押し出しかと思われた1球がストライクとなるなど明らかに広島にとっては非常に嫌な展開となりました。昨季までの矢野ならば追い込まれてからはもうファールしか打たないような打撃しかしていませんでしたが、今季は時折そういった打撃をしばしば見かけるものの、この日はファールしか打たないといった打撃をせずにしっかりと弾き返して2点タイムリーにした点に成長を感じさせます。 また、佐藤が大ジャンプでライナーの打球を好捕するなど菊池や矢野に負けず劣らずの身体能力の高い守備を見せつけました。4月13日に静岡のちゅ~るスタジアム清水にて2軍戦を現地観戦した際の記事でも触れたのですが、その時の試合でも素晴らしい守備や肩の強さを見せており、失策数こそ多いものの若かりし頃の菊池を彷彿させる選手であり、鍛えれば菊池や矢野にも匹敵するぐらいのポテンシャルを持っていると感じており、この日はその片鱗を見せてくれました。高2軍監督が「ポスト菊池」と指定している理由も十二分に頷ける守備でした。打撃の方では1軍投手相手だとやはりテイクバックに時間をかけすぎ(バットを徐々に引いていく動作をしています)で、少し苦労している印象があり、その辺りを改善していければと思います。その辺りは今後の試合でしっかりと対応していけるかがカギと言えそうですが、このポテンシャルならば起用したくなるでしょうから是非ともレギュラー奪取してみせて欲しいですね。野球太郎No.051 2024夏の高校野球&ドラフト大特集号 (バンブームック) [ ナックルボールスタジアム ]