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土井中照の日々これ好物(子規・漱石と食べものとモノ)

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2022.03.28
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   蜜柑剥く爪先黄なり冬籠(明治32)
 
 蜜柑をたくさん食べて居ると、爪先ばかりでなく皮膚までも黄色くなります。これは「柑皮症」といい、蜜柑の黄色成分であるカロテノイドの一種『β-カロテン』の過剰摂取が原因です。 この『β-カロテン』は脂肪に溶け、角質に沈着しやすい特徴を持っているため、角質の多い手や足が黄色くなってしまいます。
 体が黄色くなる病気として「黄疸」が思い起こされますが、これは肝機能の低下により引き起こされます。「黄疸」は、皮膚だけではなく、目の白目部分も黄色く変色しますので、チェックしてみてください。
 
『松蘿玉液』の「菓物」には「蜜柑は浮気にして誰れにも好かれ俗世の儀式などにも用いらるやや厭というべし」とみんなに好かれる果物であるところが少し厭やだと書き、明治34年3月20日「ホトトギス」に発表された『くだもの』には「蜜柑ならば十五か二十位食うのが常習であった」と大食漢ぶりを披露しています。
 
 これを裏付けるのが河東碧梧桐が書いた『病牀日記』明治35年1月22日で、午後7時にお見舞いに行ったところ、子規は食事のすんだあとでしたが、「蜜柑の四つばかり已でに平げ給えるが今一ツ一ツとて遂に七ツばかり食われける」と子規がみかんをよく食べていることを描写しています。
 
『墨汁一滴』明治34(1902)年4月16日、子規は「毎日の発熱毎日の蜜柑この頃の蜜柑はやや腐りたるが旨き」の詞書を添えて「春深く腐りし蜜柑好みけり」と詠んでいます。この句から、子規は冬の間、ずっとみかんを食べていたことが想像されます。ただ、この「柑皮症」は、子規のように蜜柑を食べ過ぎなければかかることはありませんので、ご安心ください。





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最終更新日  2022.03.28 19:00:08
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