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カテゴリ:8コママンガ漱石
ある日突然手紙をよこし、大宮の公園の中の万松庵にいるからすぐ来いという。行った。ところがなかなか綺麗なうちで、大将奥座敷に陣取って威張っている。そうして其処で鶉か何かの焼いたのなどを食わせた。僕はその形勢を見て、正岡は金がある男と思っていた。処が実際はそうでは無かった。身代を皆食いつぶしていたのだ。(正岡子規) 子規は、保養と追試験の準備のため、大宮公園(氷川公園)の「万松楼」に泊まっていました。この頃、東京近郊から一泊か日帰り観光ができるとして、埼玉の大宮を奥座敷として売出されました。公園内に桜並木や池が設えられ、名物の「鯉こく」や鶉の料理を出す旅館が何軒かできました。「万松楼」は松林の中にあり、この時期は萩の盛りということもあって、子規は10日ほどをこの宿で過ごしました。
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最終更新日
2022.09.27 19:00:10
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