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テーマ:二次創作小説(1036)
カテゴリ:「べるぜバブ」小説
BLの苦手な方は読まないでください。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許しくださいませ。m(_ _)m 「綺麗だ。男鹿。」 闇に舞い散る桜の花びらを見ながら、古市が言った。 「そぉかぁ?それより、もう食べようぜぇ。」 桜の木の下で弁当を並べながら、男鹿は言った。 「夜桜を楽しむ風雅な心がお前には無いのか?」 古市は呆れたように言うと、レジャーシートに腰を下ろした。 「そんな事言ったってよぅ、もう10時だぜぇ。腹減ったぁ。 お前の母ちゃんが作ってくれた弁当うまそうだな。」 男鹿は玉子焼きに箸を突き刺して、パクッと食べた。 「ダァー!!」 ベル坊も玉子焼きが欲しいのか弁当に手を伸ばしたが、 「コラコラ、おめぇはダメだ。こっちで我慢しろ。」 と言って、男鹿はミルクを放り投げた。ベル坊は哺乳瓶を 自分で持って美味しそうに飲み始めた。 春休みの思い出作りに河川敷で夜桜を見ようと古市に 誘われて、ベル坊を連れて男鹿は花見にやって来たのだが、 夕食をカップラーメン一つで軽く済ませただけの男鹿は花より 団子といった感じで、おにぎり片手にご馳走を頬張っていた。 辺りには誰もいない二人だけの否、ベル坊を入れて3人 だけの花見だった。春の風は心地よく、夜風に舞う桜は サラサラと川の水面に浮かんで流されていく。遠くに見える 街の明かりと疎らに立っている街灯だけが桜を照らしていた。 「古市、食べないのか?」 黙って桜を眺めていた古市に男鹿が聞いた。 「ああ。俺の分も食べていいよ。」 「本当か?サンキュー。」 男鹿は嬉しそうに二人分の弁当を一人で平らげた。 (続く)
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最終更新日
2011年03月31日 21時15分04秒
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