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テーマ:呪術廻戦(326)
カテゴリ:「呪術廻戦」小説
BLの苦手な方は読まないでください。
18禁です。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許しくださいませ。 「百鬼夜行を行う。」 無謀な計画だと自分でも分かっていた。乙骨憂太を倒して、折本里香を手に入れたら、 呪術師だけの世界を作ることができるかもしれないと考えたら、実行したくなった。 悟に会いたい。10年想い続けた。 しかし、悟に会いに行くと、いつも悟は怒って、私を追い返すのだ。 少しくらい笑顔を見せてくれたらいいのに・・・どうしたらいいのか分からなかった。 悟が私の全て。悟は全部をあげると言って、私から全部を奪って行った。無防備に身体を 差し出す悟は、いつでも私に奉仕させて喜んでいた。身体を繋いでいる時も悟は貪欲だった。 何も知らなかった無垢な私は穢れのない天使に穢されたのだ。 でも、不思議と悟のことを恨む気持ちにはなれない。悟があんなに怒ってきたのに、 思い出すのは笑っている悟の顔。会いたい。会いたい。もう一度だけ悟の顔が見たい。 その時、光が見えた。あの光の方に行けば、全てが終わる。 「傑。傑。」 目を開けると、悟の顔があった。悟は何故か悲しそうな顔をしていた。 私は腕が千切れて、体に穴が空いていた。 ああ。そうか。今まで見ていたものは走馬灯だったのか。私は悟に殺されて死ぬのだと理解した。 「傑。愛してる。」 悟は泣きながら私を抱きしめて、そう言った。 「私も悟を愛してる。だから、そんなに泣くなよ。」 と私は言った。だが、声にならなかった。もう声すら出す事ができなかったのだ。 『最後くらい呪いの言葉を吐けよ。』 と言った私に、悟は愛という呪いをかけているのかもしれない。でも、もうその呪いなら、 10年以上昔にかかっている。私は悟への愛に縛られて生きてきた。 悟に殺されるのを夢見て生きてきた。私は悟に殺されて幸せだ。悟の顔を見ながら 死にたかったが、ぼんやりと視界が消えて、目を開けているのに、もう何も見えない。 不思議と痛みが消えた。走馬灯はさっき見たから、二度目の走馬灯は見ずに私は死ぬのか。 最後に悟の声が聴けて嬉しかった。 「傑。いつの日か俺が死んだら、必ず傑に会いに行く。だから、待っていてくれ。」 (完) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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