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2023年10月19日
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テーマ:呪術廻戦(326)
カテゴリ:「呪術廻戦」小説
BLの苦手な方は読まないでください。

18禁です。

あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。

何卒お許しくださいませ。



手書きハート   手書きハート   手書きハート   手書きハート   手書きハート   手書きハート



「百鬼夜行を行う。」

無謀な計画だと自分でも分かっていた。乙骨憂太を倒して、折本里香を手に入れたら、

呪術師だけの世界を作ることができるかもしれないと考えたら、実行したくなった。

悟に会いたい。10年想い続けた。

しかし、悟に会いに行くと、いつも悟は怒って、私を追い返すのだ。

少しくらい笑顔を見せてくれたらいいのに・・・どうしたらいいのか分からなかった。

悟が私の全て。悟は全部をあげると言って、私から全部を奪って行った。無防備に身体を

差し出す悟は、いつでも私に奉仕させて喜んでいた。身体を繋いでいる時も悟は貪欲だった。

何も知らなかった無垢な私は穢れのない天使に穢されたのだ。

でも、不思議と悟のことを恨む気持ちにはなれない。悟があんなに怒ってきたのに、

思い出すのは笑っている悟の顔。会いたい。会いたい。もう一度だけ悟の顔が見たい。

その時、光が見えた。あの光の方に行けば、全てが終わる。


「傑。傑。」

目を開けると、悟の顔があった。悟は何故か悲しそうな顔をしていた。

私は腕が千切れて、体に穴が空いていた。

ああ。そうか。今まで見ていたものは走馬灯だったのか。私は悟に殺されて死ぬのだと理解した。

「傑。愛してる。」

悟は泣きながら私を抱きしめて、そう言った。

「私も悟を愛してる。だから、そんなに泣くなよ。」

と私は言った。だが、声にならなかった。もう声すら出す事ができなかったのだ。

『最後くらい呪いの言葉を吐けよ。』

と言った私に、悟は愛という呪いをかけているのかもしれない。でも、もうその呪いなら、

10年以上昔にかかっている。私は悟への愛に縛られて生きてきた。

悟に殺されるのを夢見て生きてきた。私は悟に殺されて幸せだ。悟の顔を見ながら

死にたかったが、ぼんやりと視界が消えて、目を開けているのに、もう何も見えない。

不思議と痛みが消えた。走馬灯はさっき見たから、二度目の走馬灯は見ずに私は死ぬのか。

最後に悟の声が聴けて嬉しかった。

「傑。いつの日か俺が死んだら、必ず傑に会いに行く。だから、待っていてくれ。」

                            (完)





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最終更新日  2023年10月20日 11時34分17秒
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