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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2012年08月27日
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ジャニスの記憶を辿ってヘイト・アシュベリーへ


 サマー・オブ・ラヴ。1967年夏、サンフランシスコのヘイト・アシュベリーには10万人が集結し、ヒッピー・ムーヴメント、カウンター・カルチャーの聖地となった。そんな時代の中を生き、サイケデリックサウンドを典型とする新たなロックの動きの中にいた同地のミュージシャンとしては、グレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレインがいるが、もう一人、絶対に忘れてはならないシンガーがいる。それがジャニス・ジョップリン(Janis Joplin)だ。

 テキサスから出てきた少女が居場所を求めたのは、1960年代前半のサンフランシスコ。いったんはクスリが過ぎて故郷テキサスへ戻ったものの、1966年ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー(Big Brother & the Holding Company)に加入し、サンフランシスコへ舞い戻る。1967年の第1作はさほどのヒットはせず、マイナーな人気を集めた程度だったが、翌68年にリリースの第2作目の『チープ・スリル(Cheap Thrills)』は、空前の大ヒットとなった。

 その内容はと言えば、とにかくパワフルの一言に尽きる。まず演奏のヴォリュームがでかい。静かなところは控えめにとはいえ、鳴らすところはしっかり鳴らすというのが、このバンドのいいところの一つ。ピーター・アルビン率いるビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーのこの音も、決してジャニスのやりたい方向性と同一ではなかったかもしれない。けれども、何よりもいっそう凄いのは、ジャニスのパワフルさ。バンドの各楽器の音の主張が強い中でまったく負けないパワフルなヴォーカルを披露する。

 収録曲の内容もヴァリエーションに富んでいる。3.、4.、7.がカバー曲。5.はジャニスの自作曲。1.はメンバーのサム・アンドリューの作で、残る2曲(2.と6.)はジャニスとバンドメンバーとの共作。ハードな曲から落ち着いたブルースまで悪く言えば統一感がないぐらいヴァリエーションのある曲が含まれる。そんな中でのお勧めを3曲挙げておきたい。まずは、何と言っても有名な3.「サマータイム」。スタンダード曲のブルース風熱唱で生々しい歌声の名唱。同じくジャニスの熱唱を聴くという意味では、5.「タートル・ブルース」が同じく素晴らしい。三つめは、3.と同じくカバー曲の7.「ボールとチェーン」。こちらはバンドとしての曲構成というか盛り上がりもしっかりしていて、9分におよぶ長編だが、聴いてて退屈など一切しない。

 ジャニスはこの後、バンドを抜けてバックで演奏するメンバーを探し求め、コズミック・ブルース・バンド(1969年の『コズミック・ブルースを歌う』)、フル・ティルト・ブギー・バンド(1971年、死後リリースされた『パール』)とメンバーを変えながらレコードを発表していく。1970年10月、上記『パール』レコーディング中のロスアンゼルスにおいて、ヘロインの過剰摂取で27歳の生を終えたジャニスの遺灰はカリフォルニアの海に撒かれた。生きていれば来年で70歳…なんて考えてはいけないのだろう。ジミヘン(ジミ・ヘンドリクス)が2週間ちょっと先にちょうど同じ27歳で死去した際、“ちくしょう、先を越されたわ!”と言ったというぐらいなのだから。

 ちなみにその当時にジャニスが生活の拠点としたサンフランシスコ市内のヘイト・アシュベリーにはもうヒッピーなんぞいない。けれど、こうした若者のカウンターカルチャー発祥の地としての雰囲気は残され、その観光遺産化(!?)がしっかりなされている。最近、実はジャニスの幻影を追いかけて(?)ここを訪れた。“Cheap Thrills”なる雑貨屋(どうやらcheapは値段、thrillsは変り商品をいろいろ置いているということらしい)を見かけて思わずニタッとしたのだが、きっと他にもこの感覚を共有してくれる人がきっといるのではないだろうか。



[収録曲]

1. Combination of the Two
2. I Need a Man to Love
3. Summertime
4. Piece of My Heart
5. Turtle Blues
6. Oh, Sweet Mary
7. Ball and Chain

1968年リリース。



  
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