テーマ:Jazz(1968)
カテゴリ:ジャズ
“黄金メンバー”によるワン・ホーン盤
少し前に取り上げた『ファースト・プレース』と同じく、1957年に吹き込まれたセッションから編まれたのが本盤『ブルー・トロンボーン(Blue Trombone)』である。前者は同年4月11日と12日のセッションを中心に(1曲のみ4月26日のものも含む)集められたのに対し、本盤は、その4月26日とさらに5月3日の吹込みを併せたものとなっている。基本となるメンバーは、後世から見るとまさしく“黄金メンバー”である。J・J・ジョンソンのトロンボーンに加えて、トミー・フラナガン(ピアノ)、ポール・チャンバース(ベース)、マックス・ローチ(ドラムス)が各演奏を担っている。ただし、7.のみベースがウィルバー・リトル、ドラムスがエルヴィン・ジョーンズである。 『ファースト・プレース』と同様、これぞトロンボーン奏者の盤ということで、“ジャズにおけるフロント楽器としてのトロンボーン”のお手本のような作品と言える。ブルーノートの盤で“エミネント”という形容がなされたが、まさしく“卓越した”トロンボーン演奏と言える。トロンボーン自体、何だか“トロい”印象もある楽器だけれども、 これを聴けばその先入観は吹っ飛んでしまう。特別派手にやっているわけでもなく、当たり前のようにそれを演じているJ・J・ジョンソンはすごいということだろう。 そんなことを言いつつも、初めてジャズ・トロンボーンというものに触れる人にとって、上記の『ファースト・プレース』と本盤『ブルー・トロンボーン』は最良の入口になり得ると思う。初めてジャズ・トロンボーンに触れる人への最大のお薦めは表題曲の4.と5.(「ブルー・トロンボーン」のパート1およびパート2)。少し慣れてきた向きには、有名なスタンダード曲の3.「ホワッツ・ニュー」、それから7.「100プルーフ」を薦めたい。派手さや華のある演奏というわけでは必ずしもないのだけれど、こういうのを聴いているときっとトロンボーンを好きになる人はもっと増えるに違いない、そんなことを思わせてくれるという意味ではやはり名盤の類いなのだろう。 [収録曲] 1. Hello, Young Lovers 2. Kev 3. What's New 4. Blue Trombone (Part 1) 5. Blue Trombone (Part 2) 6. Gone with the Wind 7. 100 Proof [パーソネル、録音] J.J. Johnson (tb) Tommy Flanagan (p., 1-7) Paul Chambers (b., 1-6) Max Roach (ds,1-6) Wilbur Little (b., 7.) Elvin Jones (ds., 7.) 1957年4月26日(1., 3., 7.) 1957年5月3日(2., 4., 5., 6.) ![]() J.J.ジョンソン/ブルー・トロンボーン 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年07月03日 09時28分31秒
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