テーマ:洋楽(3321)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
3人組体制の集大成的ライヴ盤(後編)
前年の『ザ・シングル・ヒッツ・コレクション:ライヴ前編』に続き、1993年にリリースされたのが、ジェネシス(Genesis)の本ライヴ盤、『もうひとつのジェネシス:ライヴ後編(Live -The Way We Walk, Volume 2: The Longs)』である。日本盤では“前編”・“後編”という名称であるが、元の盤でも“ヴォリューム1”・“ヴォリューム2”と銘打たれていて、リリースは同時ではなかったものの、2枚で一対のライヴ盤といった風になっていた。 原題に“The Longs”とある通り、この“後編”では、10分を超える長尺の演奏曲やメドレー形式の演奏が全6トラック収められている。音源は前年の『ウィ・キャント・ダンス』のツアーのもので、1992年7月10日(1., 3., 5., 6.)と同13日(2., 4.)のドイツ、ハノーファーでの2公演のものである。 聴きどころは、まず、20分近くに及ぶ1.「オールド・メドレー」。『月影の騎士』(1973年)からのシングル曲だった「アイ・ノウ・ホワット・アイ・ライク」や、『眩惑のブロードウェイ』(1974年)の表題曲「ザ・ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイ」など、過去のジェネシスをメドレー形式で聴かせるもの。もちろんピーター・ガブリエルではなく、フィル・コリンズのヴォーカルなわけだけれど、オールド・ファンにとってはなかなか盛り上がれるメドレーだと思う。もう一つ、本盤の聴きどころとして触れておきたいのは、3.「ドミノ」。『インヴィジブル・タッチ』(1986年)に収められていたナンバーなのだけれど、元々10分超えの大作で、これをライヴのパフォーマンスでじっくり聴けるとは有り難い。ちなみに、当時のライヴではスクリーンを使った派手なヴィジュアル演出を伴っていたとのことである。 他に2.も4.も捨てがたく、結局は全部が聴きどころということになってしまうのだけれど、最後にあと1曲だけ触れておきたい。6.「ドラム・デュエット」というトラックである。正式メンバーが3人のジェネシスのライヴ・ツアーには、当然ながら追加のミュージシャンが加わっていた。ドラマーのチェスター・トンプソンは長年ジェネシスのツアー・メンバーを務めたのだが、本来のジェネシスのドラマーであるフィル・コリンズと2人でドラム・デュエットをしているというもの。これもある種ライヴでの見せ場となっており、なかなか面白い。 ちなみに、英国チャートにおいて、『前編』の最高位は3位だったが、本盤は1位を記録した(全米ではそれぞれ35位と20位)。その一方、累積売り上げを見ると、この『後編』よりも『前編』の方がはるかに多くの枚数が売れたようである。つまり、何が言いたいのかというと、プログレ時代からの古いファンにとっては、2枚組ライヴ・アルバムのような聴かれ方をし、その一方で、直近のファンにはヒット曲ベスト盤ライヴ的に『前編』のみ買う人が案外多かったということなのだろう。余談ではあるが、結果的に、2枚組ではなく、タイミングをずらして別々の2枚の盤というリリースの形は、売り上げ面でも成功したということも言えたりするんじゃないだろうか。 [収録曲] 1. Old Medley: Dance on a Volcano/The Lamb Lies Down on Broadway/The Musical Box/Firth of Fifth/I Know What I Like (In Your Wardrobe) 2. Driving the Last Spike 3. Domino: Part I-In the Glow of the Night/ Part II-The Last Domino 4. Fading Lights 5. Home by the Sea/Second Home by the Sea 6. Drum Duet 1993年リリース。 ![]() 【輸入盤CD】GENESIS / LIVE: WE WALK 2--LONGS (ジェネシス) ![]() 【中古】 【輸入盤】ライヴ:ウェイ・ウィ・ウォーク・VOL.2 /ジェネシス 【中古】afb ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021年07月12日 05時13分49秒
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