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2020年10月13日
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カテゴリ:読者のお便り
お客様からいただきましたお便りの一部分を紹介します。
いつもご贔屓くださいまして、ありがとうございます。

>「ブログにてブルーシャさまがご紹介されていたWill Boulware氏のslow downの演奏!どハマりいたしました!!
残念なことにiTunesに無く、急いで中古CDを探して発注しました。

1オクターブを越えて指が届くなんてすごいです!
是非続きのお話なども楽しみにしております。

・・・・・・・・
いつかブルーシャさまの演奏が聴けますこと心待ちにいたしております。」


>「私は楽器はXXXXだけ初心者練習中で…、専ら聴く専門です…。聞くだけですが音楽は薬より効くと思っています。

私は演奏のセンス皆無なのですが、なぜか周りにクラシックからジャズ、三味線、パンデイロなどレア楽器まであらゆるジャンルで音楽で生計を立てている友人知人が多く、幸いなことに昔からそのような方々の演奏を真近で聴く機会が多々あり、音楽で自身を表現できる方々をかなり尊敬しています。
・・・・・・・・
作曲なども芸術の一種に感じます。

なので、楽器もこなし、絵も描き、文筆もジュエリー製作もなさる(またそれを高いレベルでこなされる)ブルーシャさまは本当に、文字通りアーティストだと思います。

一般の人はその中の一つができるかできないかというところですから…!とても素晴らしいです。

またそのような、自分では到底届かないことをこなされる方々の日々のお話を聴くのが大好きなので(自分では気づかない色々な視点があるので)、今後もご活躍を楽しみにしております。」


(以下、ブルーシャ記す)

 私のことを応援してくださり、温かい励ましのお言葉をありがとうございます☆
 
 身近で、音楽で生計を立てている方が多いというご環境は、すごいですね!クラシックもジャズも修行が長くかかりますから、辞めずにコツコツと長く続けなければ上達しないので、すごく根気のいることですよね。忍耐の世界だと思います。

 また、プロの音楽家の方は毎日何時間も、練習を長時間ずっと毎日続けていらっしゃるので、いつになっても練習は辞めたらダメなのですよね。淡々と毎日、ルーチンで練習をこなし続けていかないといけないですね。

 ウィルのピアノがお気に召されたこと、よかったです。
 鍵盤楽器をやったことがある方にはウィルのピアノのすごさが分かると思うのです。

 私はちょうど体が大きくて手も大きく、指が長いので、ちょうど手の体格的にも、タイミング的にもウィルとご縁があったのだなと思います。

 昔、ジャーナリストの仕事で音楽家でプロデューサーのアル・クーパー(Al Kooper)にインタビュー取材した時に、
「ちょっとあなたの手を見せてもらえる?」と言われて、彼は私の手をひっくり返したりまじまじと見てから、

「あなたはアーティストハンドを持っているね!
これはまさにアーティストハンドだよ!
音楽でも美術でもどちらも何でも出来る手だよ。
アメリカでは、あなたのような手のことをアーティストハンドと言うのです。
美術のアーティストも、ミュージシャンもどちらも、アーティストハンドを持っていることが生まれ持っての素質で大事なのですよ。
あなたは音楽でも、そんな素晴らしいアーティストハンドを持っているのだから、どんな楽器でも出来ますよ。ギターでもピアノでも何でも出来るよ。

あなたの手は指が長いから、ピアノの鍵盤は1オクターブ以上、10個くらい届くでしょう?
鍵盤は何個届く?」などと、驚かれて聞かれたことがあるのです。

「1オクターブ以上、ドからミまで鍵盤10個は届きます。」と言うと、

「そうだよね、ドからミまで届くよね。あなたはギターでもピアノでも両方出来るよ。」と言われました。

でもその時は、私は基本的には美術のアーティストのほうが自分の中で向いていると思っていたので、
「オルガンとキーボードは昔はやっていましたが、でも私は基本的には美術のアーティストのほうだと思います。音楽よりも美術のほうが強いと思います。」などと答えました。

すると、
「そんな素晴らしいアーティストハンドを持っているのに、楽器を演奏したらいいのに。そんな手に恵まれているのに、演奏しないなんてもったいないねえ。その手なら何でも演奏できるよ。」などと、その日は、何度も何度も私の手のことを「恵まれている」と言われて、説得されました。

「普通は、女性でそんな指が長い人はいないから、あなたはそんなに指が長いのだから鍵盤に向いているよ。ギターにも向いているよ。普通はね、女性でそんなに指が長い人はいないよ。しかもしなやかな手だよ。あなたは手に恵まれているのだから楽器をやるほうがいいよ、やらないなんてもったいないね。」と、彼からかなり説得されました。

それで、アル・クーパーから観て私はこんな手に恵まれているのに音楽は趣味で、職業は美術のアーティストだから、不思議に思われて、
「あなたがそんな恵まれた手をしているのに音楽じゃなくて美術のアーティストなんて、一体、どんな作品を作っているのか、写真を送ってくれる?」と言われて、その後、私の肖像画のデッサンの写真をメールで送ったら、すごく驚いていました。
「このあなたのデッサンのレベルは、私がいくらどんなに練習したって、絶対に到達するのは無理だよ。この絵を私のパソコンの壁紙に使わせてもらっているよ!」とおっしゃっていました。
これで、この時に、彼は私が基本的には美術のほうが音楽よりも強いと思う、と言った意味が分かったことでしょう。

(・・・今思うと、彼は私の手を一目観ただけで、「美術でも音楽でも両方向いているアーティストハンドだ」と言ったことは、さすが名プロデューサーのアル・クーパー、手を観ただけで「何をやっていて何に向いているのか」見抜けるなんて、「すごい」としか言いようがないですね。)

・・・本当に、その時は、まだニューヨークに引っ越してきて間もない頃だったこともあり、セブンゴッズの音楽を録音する前でしたから、私は頭では自分で「私は基本的には美術家で、音楽よりも美術のほうが強い」と意識していたのです。
それで、美術に関連しているジュエリー製作のほうへと進んでいったのでした。

でもその間も、作曲をしたり、録音をしたりしていました。
作曲はその後も、少しずつ続けていて曲はたまっています。


それで2005年に録音した時に、バンドメンバーとして私より上手な素晴らしいピアニストのウィル・ブールウェアに弾いていただいて、一緒に活動をしたのでした。
それから、ウィルは世界ツアーで忙しくて、長いときは世界ツアーは9週間(!)で、普通でも4週間、5週間とか世界ツアーをするので、あまりニューヨークに滞在していなかったため、多忙でなかなかレッスンをしていただくチャンスがありませんでした。
しかも、ウィルは今まで弟子をとったことが無くて、教えたことがなかったのです。教えてもらいたいと昔から時々言われて、西海岸に住んでいた時には教えてみたことはあっても、誰もウィルについていくことが出来ず、教えるのは到底無理だったのです。本当に、教えてほしいと言ってきた人々は誰一人、ウィルについていくことが出来なかったのです。ウィルのピアノはハイレベルすぎて、難しすぎるのですよね。


・・・それで、その後は、私の場合はジャズピアノが気になっていても、ウィル以外のピアニストから習いたいと思ったことはなかったですし、ウィルからだけしか習いたくなかったのでした。


新型コロナウイルスのお陰様で、私にとっては神コロナ様のお陰で、良い方向に転んで、ウィルの世界ツアーが全部中止になって時間ができたし、私がキーボード上級者だから教えてもらえることになったのでした。
今がそういうタイミングだったのでしょう。


それで教えてもらい始めてから、ウィルからも、私の手のサイズと指の長さには驚かれていて、
「女性でそんなに指が長いのは珍しいね、女性は普通はみんなもっと手が小さいよ。
あなたは指が長いから、鍵盤がドからミまで届いて一度に押さえることが出来るのだから、演奏の幅が広がるから向いているよ。
私が弾いているように手加減しないで教えることが出来る!」と言われて、励ましていただいています。


・・・ウィルから教えてもらい始めてから、ふと、昔、取材の時に私の手を一目観ただけで「音楽も美術も両方向いているアーティストハンドだ!」と断言して説得していたアル・クーパーのことを、再び最近思い出していました。
ウィルとアル・ク-パーから同じことを言われたのだったと。
そんなに恵まれた手を持っているのに、鍵盤をやらないなんてもったいないと、そればっかり言われていたのでした。
そんな両巨頭の歴代の音楽家の大先生達のお二人にそんなことを、私の手について同じことを言われていたのですから、やっと今になって、本当は楽器もやっていたほうが良かったのかな~と思うようになりました。

ここで、点と点がつながって、線になってきました。


せっかく生まれついた手のサイズと指の長さに恵まれているのに、アーティストハンドなのに、それでも、長い間、頭で「私は美術家だ。音楽は趣味でいい。」とか考えていて楽器をやろうとしないで封印していたのでした。

長く封印していましたが、ちょこちょこ、1日1時間くらいなら練習してみようかな~と思い、少しずつ合間に、キーボードの練習に戻っています。


この私の手の大きさだからこそ、ウィルから彼の弾き方を手加減しないで教えてもらうことができます。

アーティストハンド、この手のサイズと指の長さは持って生まれた恵まれたものなので、そういう身体的な特徴もジャズピアノ、ジャズオルガンに向いているということが分かり、ありがたく思っています。
この手を使わないともったいないのかもしれません。
私の両手さん、今まで長い間、鍵盤を弾かないで封印してしまって、ずっと使わなくて申し訳ございませんでした、という気持ちでいっぱいです。


私の両手さんにも感謝しています☆

ウィルのジャズピアノの奏法についていけるように、努力をやめないで、コツコツとちょっとずつ私のペースで、ゆっくり続けてみますね。
本当に、私のレベルにピッタリ合っている最高の師匠ウィルを与えてくれた神に感謝です。


・・・皆様も、持って生まれた身体的特徴、特質は何か、ご自分で見つめて、向いていることで好きなことを追求してみてくださいね☆
ゆっくり時間をかけて合間にこまぎれでもちょっとずつ、長く積み重ねていけば、だんだん習得して出来るようになることは多いと思います。
皆さんも、肉体的な特徴を生かして、趣味でもあきらめないでがんばっていきましょう!





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最終更新日  2020年10月18日 22時52分41秒
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