チョウを追跡:タグ付けの意義
今シーズン最後の直接対決: RedSox at Tampa Bay.今日はDice-K氏が快調ですな。相手のピッチャーがド不調なのをよいことに、攻撃も乗ってる。今日勝てば同率首位だっけ?やっぱ、ワイルドカードでなくって、首位でポストシーズンへ進んでくれなきゃ。相手はタンパなんだし(Tampa Bayファンの方にはゴメンナサイ)。さて、ぶっきぃが育てていたオオカバマダラ。昨日最後の蛹が羽化した。もう9月も半ば。これがこの夏最後の1匹。写真にあるように、カンザス大学が発行している追跡調査用のタグを貼り、リリースした。今頃はどこの空を飛んでいるだろうか?オオカバマダラ(monarch butterfly)は、秋に越冬地を目指して長距離を移動することで知られている。マダラチョウの仲間には同じように季節移動をする種が幾つかあるけれど、3000キロという距離を移動するのは世界でこの1種だけ。その移動ルートの解明。いったい何の役に立つのか?人さまの生活とは関係なさそうな研究テーマだけど、実はこのチョウを通して色んなことが見て取れるワケ。また延々ウンチクるのは何なので、ここは皆さんの豊かなご想像力にお任せ。ぶっきぃは手抜きで話を進めよう。あ・・・一応ヒントとして、キーワードは「指標生物」「環境指標」そんなところ。 8月にリリースした個体 タグにはこんな情報が記入されている。上段から、カンザス大学の連絡先emailアドレス、研究機関名"Monarch Watch"、連絡先電話番号、最後に個体識別番号。チョウは、一気に3000キロをぱたぱた羽ばたいて飛んでいく訳ではなく、上昇気流を利用して上空へ舞い上がり、南向きの季節風に乗って移動していく。だから、気流の関係で途中で地上へ下降してはまた舞い上がりの連続で、長い時間をかけて越冬地のメキシコへ到達するらしい。なので、途中で休息中のチョウや、残念ながら目的半ばで死んでしまったチョウのタグが誰かの目に留まり、その人たちがmonarch watchへ連絡してくれることで、リリース点とリカバリー点とが線でつながっていく。自分がタグを付けて放したチョウがどこかで発見されると、こんな賞状が送られて来る。ボランティアにとってはちょっとした励みになる。 ↑このチョウはニューヨークのセントラルパークでリリースされて、メキシコの越冬地まで3,400キロ強を飛んだらしい。 数年前、ぶっきぃも一通だけこの賞状をもらった。どれくらい遠くまで行ったのか、と興奮したが・・・見つかったのは2日後、同じの町内だった。「移動距離:0マイル」ってちょっとがっくりだったけど、移動してへんやんか!! 怒ってはいけない。これも大事なデータである。すぐに移動しなかったのにはそれなりに理由がある訳だから。ちなみに、下の表は北米大陸の緯度別にいつごろ秋の移動がピークになるかを示したもの。ぶっきぃのいる辺りでは、もう移動は終わりだね。LatitudeMidpointPeak in monarch abundance4926 August18-30 August471 September24 August -5 September456 September29 August - 10 September4311 September3 - 15 September4116 September8 - 20 September3922 September14-26 September3727 September19 September - 1 October352 October24 September - 6 October337 October29 September - 11 October3112 October4-16 October2918 October10-22 October2723 October15-27 October2528 October20 October - 1 November234 November27 October -8 November2111 November3-15 November19.4*18 November10-22 November 夏至のころから秋分のころまで。ぶっきぃの夏は、このチョウで始まって終わる、そういう感じ。