レースの前に工場見学
「今年の5月は完全にwash outされちゃったね」例年なら新緑と抜けるような青空、5月に入ったら夏気分になるはずなのだが、今年は最後の週に入るまで雨続きで寒い最悪の初夏になってしまった。去年初めて出場許可を(補欠で)もらったあのレース。今年はあっけないくらい簡単に出場許可が出た。なのでまだ地面に雪の残る4月から走り込みをしていたぶっきぃ。ま、5月下旬になれば暖かくなるから、と言い聞かせて走り続けて、結局当日までむっちゃ肌寒いままだった。これも日頃の行いだろうか。この8キロのランニングレースを主催するのは、ボストンに拠点のあるマイクロブリュワリー「Harpoon」。そう、あのHarpoon I.P.A.で有名なあのビール会社。なので出場者全員もれなくレース後のビールパーティー券が付いてくる。日曜日の朝も早くから8キロ走って、11時頃には工場でできたての生ビールを1杯いただけるというありがたい(まさしく「有難い」)イベントレースである。ゼッケンなどを貰うため、出場者は全員「通路」に誘導されて歩かされた。これ、去年はなかったぞ。ビール醸造用の巨大なタンク!この巨大なタンクの間を歩いていると、ビールの良い香りが漂ってくる。"smells good!"とか、みんなこれから8キロ走ることを忘れてすっかり工場見学気分。ビールを瓶詰めする装置日曜日だから停まっていたが、稼動していたらかなりうるさいだろうね。Harpoonのビールは瓶だけだったと思う。この小さな装置で詰めているんだね。箱詰めされた瓶ビールが天井まで積み上げられている。I.P.A.やUFOなど、Harpoonブランドの色々な種類の箱ビールの谷間を通るうちに、気分はすっかり「よっしゃ!飲むぞ!」である。いやいや、その前に走らなきゃ。「節度ある飲みっぷりでヨロシク」ビール工場の通路の出口に、笑える横断幕発見。はい、心していただきます。レースを待つ出場者の皆さんとにかく寒かったから、皆さんぎりぎりまでフリースやジャージ着用。スタート前に国歌斉唱があったのだが、ランニングウェアで待つ身としては「早く歌い終わってくれ」と思う以外無かった。必ずサビのところで盛り上がる拍手が一切無かったから、みんな同じことを思っていたんだろう。頑張って雨の日も風の日も走りこんできたので、8キロのレースがとても楽しくてあっという間だった。記録も去年並み。今年は10周年記念だったので3,600人も走ったらしい。どうりで去年よりレベルが高かった訳だ。走っている方は暖かいからいいのだが、沿道で応援してくれた地元の皆さんやコースボランティアの皆さんは辛かったと思う。このレース、声援が一味違う。「あと1マイルでビールですよ!」「あの角を曲がったらビールですよ!」 それがたまらなく嬉しい人が3600人も集まった楽しい日曜日だった。