「思考と直覚」人間の霊魂を思考/イマヌエル・カント-29(三百八十八)
「思考と直覚」人間の霊魂を思考/イマヌエル・カント-29(三百八十八) カントの「統覚」が人間の脳の感覚意識の視聴覚室に過ぎないのであれば、経験を幾ら積み重ねても、其れ其れの経験は偶然性を伴い、それ故、先天的統合判断を基底にしていては経験から認識の拡大を図ることは不可能になることを重々承知したうえで、其れを可能にする人間感性をより高める働き「理性(reason, sense特に人間理性としてVernuft)を用意、此の「理性」こそが人間の外部に存在する「物自体」を知っており、更には、其の「物自体」は無条件的な「全体存在」言い換えればスピノザの絶対存在と捉えるべき語彙を持ちます。カントは更に「物自体」を解明するための人間が内奥の精神に持つ、「物自体」に感応する能力を、新たにカントの思考方法を表意する「理念(Idee)]、 理性の働きとして得られる最高概念であり、プラトンで存在者の原型・形相ととらえられたイデア、近世のデカルトやイギリス経験論での主観として、人間の意識内容、観念の意に限定されたものに、カントは無制約者(魂・世界・神)についての理性の先天的概念という価値観を持ち込みます。其れを直覚すれば、「神」「世界自然の根源的な法」「人間内部に限られた霊魂のみならず外部世界の根源存在」直覚することも可能となります。人間の「理性/Vernuft)は「理念(Idee)]という価値観を認識することなしには、凡そ、人間精神の「理性」段階では解明出来得ない「シロモノ」であるということです。cap-hiroのプロフィール哲学・思想 ブログランキングへ