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テーマ:暮らしを楽しむ(383737)
カテゴリ:銀の龍と白いかぶ
今年の桜を見納めにした、昨日の「本州最南端・和歌山県串本町・荒船海岸ツーリング」。
その目的が実は他にありました。 それは、海辺に棲む野良のシャム猫に別れの挨拶をするというものでした。 南の海を目指すツーリングは、私にとっては「冬季」限定コースです。 これから先、春本番となりどんどん気温が上昇すると、南の海はギラギラで汗かきの私はすぐに汗だくになってしまいます。 ヘルメットをしていて汗をかくと拭くこともできませんし、頭がボーとしてきて銀ちゃんの運転はとても危険です。 ですから、南の海は冬季限定になってしまうのです。(苦笑) ところが、今回現地に到着してみると、ある異変が起こっていました。 このシャム猫が住み着いている倒壊した小屋。 その小屋の所有者でしょうか、2人がかりで屋根のトタンを剥がす作業をしていたのでした。 またその近くには釣り人と素潜りの人が車でやってきていて、ふだん空いている道路脇の空き地が車でいっぱいだったのです。 もちろん臆病者の野良のシャム猫ですから、その小屋の周囲には姿が一切見えません。 そんなこともあるんだなぁ〜・・・ ふだん人気のない場所ですから、私もはじめて遭遇する光景でした。 そんなこんなで、会いに来たもののシャム猫には会うこともできず、私はいつもの食事を海辺で済ませ、帰路に着こうと仕方なく出発の準備をし始めたのでした。 ヘルメットを装着し、グローブを着けて銀ぎゃんにまたがり、ふと山のほうに目を向けた瞬間、私の視線が一点に釘付けになりました。 そこには・・・・そこには・・・・会いたかった友人がいたのです! こちらをじっと見つめているシャム猫の姿が。 「お、おまえ、そんなところに隠れていたのか〜!!!!」 私はヘルメットをかぶったまま、トップケースに入れて持ってきたキャットフードを手に取り、裏の山の方に走っていきました。 当然、臆病者のシャム猫はその格好を見て、ビックリして茂みに隠れてしまいました。 そりゃそうですよね、人間でもビックリするでしょう、そんな格好の人間がこっちに向かって走ってきたら。(笑) でもそんなことへっちゃらなのです。 だって、このシャム猫がその人間がいた場所をあとできちんと確認することを、私は知っているから。 この野良猫が今まで生き延びられた知恵というか、生き抜くための術(すべ)。 人なつっこさを忘れないけれど、必ず警戒心も忘れない・・・そのバランス感覚。 それがあるから、みんながエサを与えてくれて、それでも捕獲されずに生きてこられた。 このネコが体得した「生きていく術」なのだと思います。 毛並みも前回来たときよりさらによくなっており、少し太ったかもしれません。 地元の方や釣り人、ウォーキングにきた方たちからも、いろいろと食べ物をもらっているのでしょう。 そうやってみんなから気遣われながら、この荒船の海辺で1人たくましく生きているのでした。 「これからも頑張れよ・・・たくましく生きていけ。また寒くなったら会いに来るからな」 そう茂みに向かってつぶやき、平らな岩の上に持ってきたキャットフードを盛ってやり、そして私はバイクに戻りました。 そして、そこから望遠でその置いてやったエサのところ見ると・・・・ エサを置いてやったところまでまた出てきて、こちらをじっと見つめるシャム猫の姿があったのでした。 「元気でいろよ・・・・」 遠くからそう心で祈り、再び銀ちゃんのエンジンに火を入れたちちおにんです。 幕切れぎりぎりのところで、なんとか目的を達成することができた・・・・ そんな今回の荒船海岸ツーリングなのでした。 よかった・・・思いを伝えられて・・・(笑) *へぇ~とか、うんうんと思われたら、こちら↓をポチッとおねがいします!* にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.04.03 09:56:58
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