#1077 KILA 《MIND THE GAP》 95年アイルランド
★右側フリーページのアルファベットは索引になっています★~~~~~~~~~~~~~~~~~Tickelled: Tickle Test (colm O Snodaigh)/Trickle (C O Snodaigh)/Tochas (C O Snodaigh/Eoin Dillon)Feach (Ronan O Snodaigh)FinneganOdlums’ Wild Oats (C O Snodaigh)Tatiana (Rossa O Snodaigh)5.30: A. M. (Rs O Snodaigh)/P. M. (Rs O Snodaigh/C O Snodaigh)Juno HummDelta: Colur (C O Snodaigh)/Lea (C O Snodaigh)/Sodar (C O Snodaigh)/An Drabhlas (C O Snodaigh)Beile Bhoithin (E Dillon)Mind The Gap (Rs O Snodaigh)Sean Deora (C O Snodaigh)Ezekiel (Rs O Snodaigh/C O Snodaigh)Steps (Dee Armstrong/E Dillon/C O Snodaigh)Isalandbridge: Gnasher ar Strae (C O Snodaigh)/Maire ‘s Sinead (C O Snodaigh)/The Tea And Turf Club (Rs O Snodaigh) Colm O Snodaighvo, flute, harmonica, sax, Spanish-g, tin whistleRonan O Snodaighvo, bodran, Shakers, triangle, congas, bonga, cymbals, per, effectsRossa O Snodaighmandolin, bouzouki, bones, per, low whistle, bamboo flute, charanga, tin whistle, darabukka, overtones, didheredoo, effectsEoin O’ Briene-g, a-g, trumpetEd KellybEoin Dillonuillean pipes, dronesDee Armstrongfiddle, brush bodhran, overtones, viola, per, effects, voiceRod Callanmandolin, bBrian Hoganb*percussion = shakers, kabassa, scraper, wail a phone, vibra slap, llama nails, rain maker, train hooter, coconuts, darabukka, tambourine, flexi tone, cuicaproduced by Kila, Rod Callancover & layout Brian O Dormain 「アイリッシュ×(パンク+アフロ+サイケ+アヴァンギャルド)=キーラ」 という図式が成り立っている(帯文句まる写し♪)アイルランドの7人組・キーラの実質的なデビュー作。 カラム、ローナン、ロッサのオ・スノディ3兄弟を核として、オーウェン・オブライエン、エド・ケリー、オーウェン・ディロン、ディー・アームストロングが本作でのメンバー。 だいぶ前にレビューした2000年作品ではエドとオーウェン・オブライエンはいなくなっていて、本作ではアルバイトのブライアン・ホーガンが正社員に登用。でもオ・スノディ兄弟が中心となってるのは変わらない。 キーラの音楽性は本当に雑多。 多くの人が思い浮かべるであろうアイルランド音楽のイメージとはかけ離れているんですわ。 チケットが安いからって行ってみたオ・スノディ名義の来日公演なんて、アイルランドというよりはアフリカでさ。 フロントのローナンなんて靴は履いてない、髪はボサボサ、服はヨレヨレ、歯並びは悪い…。(欧米人って歯には気を使うイメージあるよね?) 音楽そのものも中心は間違いなくローナンの叩く打楽器類で、アイリッシュの定番イーリアンパイプ(そもそも奏者がいなかったが)はいなくて、ふと感じたアイルランドらしさはカラムの美声シンギングくらいのもので。 そのライブでは主にローナンが歌っていたんだけど、血を分けた兄弟なのに声質は全然違うんだ。 兄カラムはものすごい美声だけど弟ローナンは獣みたいに粗野な歌声。 まったく正反対の声だけど、2人のハモりは意外とハマってたなー。 その後行ったキーラのライブでは(行きのバスにはバラカンさんの姿も)、私の期待するアイルランド音楽…パイプやフィドルはしっかり使用し熱気のほとばしる熱い音楽を展開してくれて、ステージングもベース奏者以外の6人がずらっと横並びという超絶的なかっこよさで悶絶。 全員パーカッションだの全員シンギングだの、専任ドラマーはいないけどドラムスツールに座ったのは7人中4人だの…。 3兄弟のアフロなライブとはまた違う側面を見せてくれて、そうかこれがキーラの本質なのか、と感心したバートサンだったのです。 そして本作。 歌ものはローナン担当の2とカラム担当の11だけ。残りは全部インスト。 ひと口にインストとは言ってもやったら多い楽器が物語るように一筋縄じゃいかない。 ディー(あ、彼女以外は全員男子です)のフィドルは切ないけどパイプにはそれほど郷愁は感じなく、ホイッスルは妙に物憂げ。 これだけたくさんの打楽器を使っているのに急かされている感はまったくなし。 逆に打楽器を多く取り入れることで音に厚みを加えているという感じかな。 でも! ライブを体験してからCDを聴くと物足りなさを感じる可能性は高いです。 スタジオ盤もかなりエキサイトしているけどライブは比較にならないくらい興奮の渦に包まれるんだから。 だからキーラ(に限らずアイルランドものはほとんどがそうだけど)はライブとスタジオは別バンドと思って聴いたほうが身のためだね。 ああそうだ。 ホットハウス・フラワーズの中心人物で来日(最中?)することになっているリアム・オ・メンリィはオ・スノディ兄弟と同じアイルランド語学校に通っていたそうですよ。 公式サイト→http://www.kila.ie/ 面倒くさいから血族シリーズとしてほかのも一気に書いちゃおうかな。<今年の母の日>夏っぽく例年より派手目にしてみたよ。人気blogランキングへ