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カテゴリ:【本】社会の生きづらさ、社会の現状
NHKで、2022年1月から3月まで放送されたドラマ「恋せぬふたり」の小説版。
『恋せぬふたり』 吉田恵里香 NHK出版 2022年
主要人物が「アロマンティック・アセクシュアル」という、珍しい(?)お話です。 普段あまりテレビを見ないので、このドラマも見ていないのですが、こういうドラマがある、という存在自体は知っていたので「小説があったら読みたいな」と思っていました。
ちなみに「アロマンティック・アセクシュアル」についてですが、この本によると、 「アロマンティック」とは、恋愛的指向のひとつで他者に恋愛感情を抱かないこと。 「アセクシュアル」とは、性的指向のひとつで他者に性的に惹かれないこと。 どちらの面でも他者に惹かれない人を、「アロマンティック・アセクシュアル」と呼ぶそうです。
「恋しない人間なんていない」という決めつけや、幸せの形の押し付け。 世の中の「普通」にモヤモヤする人が存在する。そのことに気づいている人が、果たしてどのくらいいるのか……。 また、私自身はHSPで、なおかつ子どもがいない専業主婦なので、世間的に見れば少数派の立場にいると認識していますが、そんな私も自分の「普通」を押し付けて、誰かを傷つけたり落ち込ませたりモヤモヤさせたりしていないだろうか……。 などと考えさせられます。 そして最後まで読むと、私自身も「家族」を型にはめて考えていたことに気づかされます。
視野を広げてくれる作品でした。 多くの人に読んでほしい本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.06.24 22:06:38
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