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2009年09月22日
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カテゴリ:地域の歴史・伝承

大分の歴史をめぐる旅、2日目は宇佐から。

宇佐というところは、古代においては海上交通の要所であったところで、
そのため、渡来人により早くから大陸の文化がもたらされ、
仏教寺院も多く建てられていたそうです。

いわば、古代の先進地域の一つで、
多くの遺跡が残され、古代のロマンに浸れるところであると思います。

その宇佐を代表する存在が、宇佐神宮。
「神仏習合」発祥の地ということもあり、
私も、前から、一度、行ってみたいと思っていた神社でありました。

と、いうことで、とりあえず、
いざ、宇佐神宮へ。


神橋



表参道から、神橋を渡り、宇佐神宮の境内へと向かっていきます。


大鳥居



宇佐神宮の大鳥居が見えてきました。
「宇佐鳥居」と呼ばれる、独特の様式だということで、
柱の上方に台輪があり、額束がありません。


さらに歩いていくと、
八坂神社・春宮神社・若宮神社など、
いくつかの摂社が、境内に点在しています。

とても広いです。
木々にかこまれた境内は、歩いていて、とても気持ちが良く、
本殿に続く参道も、道幅が広いです。
ここが、日本を代表する大社の一つであるというのも頷けるだけのスケールです。


宇佐神宮は、宇佐八幡とも呼ばれていて、
全国に44,000社あると云われている八幡宮の総本社。

東大寺造営の時には、託宣(神のお告げ)を携えて宮司が都にのぼり、
造営を支援したことをきっかけとして、より朝廷との結びつきを強めていったといいます。
やがて、伊勢神宮に次いで、皇室第二の宗廟として崇拝され、繁栄を極めるようになっていきました。

「宇佐使い」と呼ばれる天皇の勅使が、かつては、頻繁に宇佐を訪れ、
現代でも、10年に一度、定期的に勅使を迎えているそうです。


西大門



宇佐神宮の本殿につきました。

宇佐神宮には、上宮と下宮があるのですが、上宮が本殿になります。


この上宮では、幸運なことに、同行メンバーの方のつてがあったため、
上宮の中に入れて頂くことができました。

宇佐神宮の宮司さんから、案内・ご説明を頂き、
国宝でもある社殿を見せて頂くことも出来ました。

社殿は、「八幡造り」と呼ばれる八幡宮特有の様式で、
屋根が二つ並んでつながっているという、
独特の構造になっています。

そのお社が、三棟あり、
向かって左から順に、
応神天皇(一の御殿)
比売大神(二の御殿)
神功皇后(三の御殿)
の三柱が祀られています。


勅使門



この楼門の向こうに、「八幡造り」の上宮本殿があります。
しかし、撮影は不可ということで、写真に撮ることは出来ませんでした。

この後、宮司さんにも入ってもらって、門の前で記念撮影。

直々にご説明を受け、社殿まで見せて頂けたということで、
もう感激の極みです。
・・・

この後、下宮に向い、そこで参拝をしました。

宇佐神宮では、拝礼のやり方も独自の様式になっていて、
二拝四拍手一拝というもの。
私も、そのやり方で、お参りをしました。


続いて、さらに、境内を見てまわります。


菱形池



菱形池です。
一面に蓮が生い茂り、池の中央には、能舞台があります。

そして、この菱形池は、神社創建の由来話にも登場してくるほどに古く、
いわれのある池でもありました。


宇佐神宮、創建の由来について、
社伝によると、こうあります。

欽明天皇の32年(571年)のこと。
菱形池のほとりに、童子が降り立ち、
「我は、誉田天皇広幡八幡麻呂(応神天皇のこと)也」と名乗り、
国と皇室を護るため現れた、とのお告げが
この地の豪族、大神比義(おおがのひぎ)に下されました。

このお告げを受け、大神比義がこの地に神社を建て、
お祀りしたのが、宇佐神宮の始まりであるとされています。


ところで、宇佐神宮について、
私の興味深い部分の一つが「神仏習合」発祥の地という側面。

日本の神と仏教の仏が、一緒に祀られていた神社で、
神社の傍らに寺(神宮寺)が建てられ、神前で読経がなされるなど、
神仏が一体となった宗教形態が、初めて生まれた神社でありました。


宇佐神宮には、弥勒寺という神宮寺が、かつて存在し、
明治の廃仏毀釈により、弥勒寺が取り壊されるまで、
神仏習合による祭祀が行われていたのです。


弥勒寺礎石


取り壊された弥勒寺の跡。
今は、礎石が残されているだけです。


しかし、そもそも、
どのような経緯から、この地で「神仏習合」が行われるようになったのでしょう。

これについても、少し調べてみましたが、
どうやら、その背景には、3つの勢力の存在があったようです。

秦氏 (渡来系の氏族で、弥秦(ヤハタ)神を崇拝)
大神氏(筑紫から勢力を伸ばしていた豪族で、応神天皇・神功皇后を崇拝)
宇佐の土着信仰 (比売大神を崇拝)

このうち、ヤハタ神を祭神にしたい秦氏と、
応神天皇を祭神にしたい大神氏の間で、
激しく争いが繰り広げられていました。

そこへ、仲裁に入ったのが、
宇佐氏出身の僧・法蓮。
ここで法蓮は、ヤハタ神も応神天皇も、同じ八幡神であると断定し、
さらに、法蓮の働きに報いるため、弥勒寺も創設されることとなりました。

やがて、これが、宇佐神宮の境内に移されて神社と一体化。
こうして、他に例のない神宮寺というものが、
出来上がっていったということのようです。

古代、交通の要衝であった宇佐の地。
大陸の宗教と日本古来の信仰が、ぶつかり合ったことから、
こうした「神仏習合」が生まれてきたと言えるのかも知れません。


さて、宇佐神宮の参拝も、いよいよ終わりです。

最後に訪れたのが、宝物館。
ここでは、かつて、弥勒寺で使われていた仏具も含め、
神宝の数々が展示されていました。


独自の文化を生み出していった、宇佐の町。
神々が住まう古代のロマンが満喫できた、
そんな、宇佐神宮参拝でありました。





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最終更新日  2009年09月22日 23時18分14秒
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