カテゴリ:地域の歴史・伝承
昔の風情と面影が今も残る山あいの町、備中高梁。 山上には、江戸初期に建てられた備中松山城の天主が聳え、 ふもとの町には、武家町や商家など、城下のたたずまいが残されています。 先日は、そんな備中高梁の町を訪ねてみました。 今回の旅をご一緒して頂いたのは、楽天ブログでいつも仲良くして頂いている楊ぱちさん。 歴史にお詳しくて、とても個性豊かな楊ぱちさんがご一緒して頂いたおかげで、 今回の旅も、随分と楽しいものとなりました。 岡山駅で待ち合わせした後、特急やくもに乗り込み、 備中高梁の駅へと、2人降り立ちます。 まず、最初に訪れたのが、ここ「頼久寺」。 室町期の以前より、この地にあったとされる古刹なのでありますが、 何より、ここは、小堀遠州作の庭園が伝わることで有名なお寺であります。 備中高梁は、関ケ原の戦いの功によって、小堀家が所領を与えられたところで、 遠州が一時領主を務めていた町でもあります。 庭園は、山並みを借景とした枯山水庭園。 サツキが花咲く頃は、特に美しいのだといいます。 頼久寺からほど近く。 立派な門構えの家と土塀が続く、武家屋敷通りは、旧城下の面影を残す地域です。 このうち、2棟の武家屋敷が一般に公開されていて、その室内も拝観してきました。 中級武士の屋敷であろうと思われる「旧埴原(はいばら)家」と 下級武士の家「旧折井家」。 中には、ちょっとした資料館もあり、 それぞれの暮らしぶりをうかがうことが出来ました。 そして、この後、備中松山城へと向かいます。 備中松山城という城は、臥牛山という山そのものが、城砦のような。 古くは鎌倉の頃から、ここに砦が築かれていたようですが、 戦国期には、本格的な山城として全山が要塞化されていき、 江戸期には、櫓や天主閣などが整えられていきました。 臥牛山の標高は、約480m。 城の見学とは言っても、 そこにたどりつくまでは、ちょっとした登山のようなものになります。 車で行けるのは、ふいご峠というところまで。 そこまでタクシーで行って、ふいご峠からは、 ひらすら急な山道を登ります。 きつい登り坂。息をきらしながら登っていくと、 その途中の所々には、城主からのお言葉が・・・。 こうした掲示板に励まされながら、 途中、何度か休憩しつつ、さらに登っていきます。 山道を登ること、20分あまり。 ようやく、たどり着きました。備中松山城です。 ここの天主は、天和3年(1683年)に修築されたものといいますから、 江戸初期の建築物。 往時の天主が現存しているお城というのは、全国に12城ありますが、 この備中松山城は、その一つです。 天主が現存する城の中では、最も高い位置にある山城なのだそうです。 この天主の他にも、二重櫓や土塀の一部など、 往時のものが残されているといいます。 備中松山城の天主に上りました。 こじんまりした感じのシンプルな城内。 特に、これといった展示はありませんが、 その方が往時の様子が偲べますし、飾り気がない方が好感が持てます。 城内に、囲炉裏の跡があったのが珍しく、 兵糧攻めに耐えるためのものでしょうか。 しばし、天主の狭間格子の隙間から、山頂の景色を眺めていました。 帰路、再び、もと来た山道を下ります。 最近は体力が低下してきているので、 この山を登れるのかという不安も、少しありましたが、 登ってみると意外と平気で、登り切った時には、爽快感すら感じました。 長い間の風雪に耐え、今もその姿をとどめている。 山城の面影が、とても感じられるお城で、 苦労して登ってきた甲斐がありました。 それにしても、登るだけでも大変な、こんな険しいところに、 よくぞ城を作ったものだと感心してしまいます。 さて、このあとは、古い町並みが残る旧銅山の町「吹屋ふるさと村」へと向かったのですが、 この続きは、また次回です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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人が登るのも、、物を運ぶのも大変だったと思います。
全て、、人力の時代ですから、、 人夫さんはさぞかし大変だったことでしょうね。 まあ~家臣の人たちも歩いて登城するのですから、 出勤?するのも一苦労ですね。 展示物がないということは、 古人(いにしえびと)の息吹がそのまま伝わって来そうで なんとも風情があるんだろうなと想像できます。 いつもながらに、、 選ぶ場所がいいですね。 本日も歴史を堪能させていただきました。 ありがとうございました。 (2012年06月04日 20時45分06秒)
gundayuuさん、おこんばんは。
先日は松山探訪に御一緒させていただき、とても楽しい思い出が出来ました。 有難うございました。 先程BSで「壬生義士伝」が放送されていたのを号泣しながら見たのですが、原田左之助の槍のお師匠さんでもあった谷兄弟が備中松山藩出身だったことをふと思い出しました…って記事には関係ありませんけど(^^; そういえばこの直後に「吹屋ふるさと村」が今年度の都市景観大賞を受賞したようで、地元のニュースでちょっとだけ取り上げられておりました。 それにしても備中松山城はしんどかったぁ~(><) (2012年06月05日 00時14分15秒)
ほほえみ塾さん
こんばんわ~ >人が登るのも、、物を運ぶのも大変だったと思います。 全て、、人力の時代ですから、、 >人夫さんはさぞかし大変だったことでしょうね。 まあ~家臣の人たちも歩いて登城するのですから、 >出勤?するのも一苦労ですね。 途中まで車で行きましたので、実際に登ったのは、頂上近くの一部だけだったんでしょうけど、それでも、あんなに大変でした。 現代人がやわになっているということはあるでしょうけど、昔の人はどれだけ達者だったんだろうと、つくづく思います。 >展示物がないということは、 古人(いにしえびと)の息吹がそのまま伝わって来そうで >なんとも風情があるんだろうなと想像できます。 色々な展示があるというのも、それなりに意義はあるんでしょうけど、 やはり、何もなく、そのままになっている方が風情を感じますね。 備中松山城は、そうした意味で、手つかずの歴史が残っているように感じられました。 >いつもながらに、、選ぶ場所がいいですね。 >本日も歴史を堪能させていただきました。 >ありがとうございました。 選ぶ場所というより、引き寄せてくれてるのかも知れません。 観光地のようでないところに行っているということもありますけどね。 いつも、有難うございます。 (2012年06月06日 23時48分26秒)
楊ぱちさん
こんばんわ~ >先日は松山探訪に御一緒させていただき、とても楽しい思い出が出来ました。 有難うございました。 こちらこそ、とても楽しい一日で、有難うございました。 >先程BSで「壬生義士伝」が放送されていたのを号泣しながら見たのですが、 原田左之助の槍のお師匠さんでもあった谷兄弟が備中松山藩出身だったことをふと思い出しました…って記事には関係ありませんけど(^^; 壬生義士伝の映画でしょうか。 連続もののドラマ「新撰組血風録」をBSでやっていたものを、以前に録画しましたが、まだ、途中までしか見ていません。 谷三十郎も備中松山の人なんですね。 岡山は、歴史人名録を作っても、結構色々な人が集まりそうですね。 >そういえばこの直後に「吹屋ふるさと村」が今年度の都市景観大賞を受賞したようで、地元のニュースでちょっとだけ取り上げられておりました。 そうなんですか。 吹屋ふるさと村、良かったですものね。 それも納得できるような気がします。 >それにしても備中松山城はしんどかったぁ~(><) しんどい思いをして、やっとたどりつくところが、備中松山城の値打ちなのかも知れません。 でも、私は、このお城とても気に入りましたけどね。 (2012年06月06日 23時51分58秒)
gundayuuさん、こんばんは☆
あら~、岡山へ来られていたんですね~^^ 今年は元日も岡山だったんでしょ? 岡山と縁の深い一年になりそうですね!^^ 頼久寺は私も数年前に一度だけ行きましたが、とても素晴らしい庭園ですよね。 観光客も少ないので、ゆったりといた気分で庭園を眺められるのもいいですよね。^^ 高梁には二度ほど行きましたが、私は松山城には登ったことがないんです。 やっぱりしんどそうですね~。 弥谷寺とどちらがキツイですか?(笑) あ、松山城に登る時は後ろを振り向いてもいいんですよね。(爆) 吹屋ふるさと村もいいですよね。続きのお話も楽しみにしています。^^ (2012年06月07日 20時39分16秒)
picchukoさん
こんばんわ~ >あら~、岡山へ来られていたんですね~^^ >今年は元日も岡山だったんでしょ? >岡山と縁の深い一年になりそうですね!^^ そうなんですよ。 仕事でも岡山に行ったりとかもあって、今年は、何故か岡山づいています。 >頼久寺は私も数年前に一度だけ行きましたが、とても素晴らしい庭園ですよね。 >観光客も少ないので、ゆったりといた気分で庭園を眺められるのもいいですよね。^^ そういえば、頼久寺に行ったっていうのを書いてられましたね。 ゆったりとできる、いい庭園ですよね。 そういえば、私が行った時も、他に一組くらいだったかな。人も少なかったです。 >高梁には二度ほど行きましたが、私は松山城には登ったことがないんです。 >やっぱりしんどそうですね~。 >弥谷寺とどちらがキツイですか?(笑) 弥谷寺もしんどかったですね。 でも、どちらがキツイかといえば、やはり備中松山城かな。 >あ、松山城に登る時は後ろを振り向いてもいいんですよね。(爆) もちろん、いいんです(笑) でも、弥谷寺のあの霊気は、すごく印象に残っていますね。 >吹屋ふるさと村もいいですよね。続きのお話も楽しみにしています。^^ 吹屋ふるさと村も、とても良かったです。 次回も、よければまた読んで下さいね。 (2012年06月08日 23時37分42秒)
カッコいい!興味をそそりますね(^m^)
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(2012年12月26日 08時09分57秒)
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(2013年11月14日 00時39分08秒)
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