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源氏物語で恋愛セミナー

October 20, 2012
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第三幕 第二場

(宇治の院。

 僧都と二人の僧が読経するなか、浮舟登場。

 一人の僧が進み出て、浮舟の髪に鋏を入れる。舞台暗くなる。

 やがて舞台中央に髪を下ろした浮舟。

 浮舟、手を合わせてまだ覚束ない読経を始めると、妖火(実は光源氏)とわかる影が浮かぶ。

 「春の夜の 夢の浮橋 とだえして 嶺にわかるる よこ雲の空」
 
 読経に和歌が重なり、幕


紫式部が描く物語の最終段階、宇治を舞台にした浮舟の悲劇は何故起こったのか。
原作で「清げな男」とのみ言い表されている、浮舟を宇治川に導いた謎の人物の存在が
ずっと気にかかっていましたので、わたしが観たい物語として書き起こしてみました。

拙文、ご覧いただきありがとうございました。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 20, 2012 07:29:13 AM
October 19, 2012
第三幕 第一場

(宇治川のほとり。

 白く広がる浮舟の衣。

 松明を持った僧都と僧たち数人に続いて尼君と女房数人登場。
 
 白い衣を見つけた僧都、近づいてみると、浮舟がいる)

僧都 大丈夫か、気をしっかり持たれよ。

浮舟 …あの方は…わたくしを…お連れくだらなかった…。

僧都 物の怪にかどわかされたのだ。無事で良かった。

尼君 心配いたしましたよ。(近づいて)でも…お顔の色が…少し良くなっておられるような…。

僧都 そなたをかどわかした物の怪は、立ち去ったと見えるな。

尼君 兄上のご祈祷のたまものでございますね。

浮舟 あの方は…物の怪などではございません…。

僧都 あの方…。そなたは…あの御方の顔を見て…何者か気づかれたのか。

浮舟 いえ…ただあの方は、物の怪でも鬼でもございません。ただ…哀れな方。

僧都 …いずれにせよ、そなたが無事で良かった。
これも観音様に守られていられるからでしょう。

尼君 そうですよ、この方は私の娘の代わりに、観音様が授けて下さった…。

浮舟 わたくしは、人形(ひとがた)ではないのです。

尼君 (よく聞こえず)ええ、なあに?

浮舟 (僧都に)お願いがございます。
 わたくしの髪を、どうぞ下ろしてくださいませ。

尼君 何をおっしゃるの。

浮舟 わたくしは、二度までも、みずから死に臨もうとした身…。
このままではまた、同じようなことを繰り返し、さらなる罪を作ることになりましょう。
俗体でいることは、もはや出来ませぬ…。どうか…。

尼君 まだお体も癒えていない、そんな若い身で尼になるなんて…。

浮舟 ますます苦しくなってからでは、尼になっても勤行もままならず、甲斐のないことでしょう。
どうか、今このときに、髪を下ろしていただけましたなら、嬉しゅうございます。

僧都 わかりました。それでは、受戒をしてさしあげましょう。

尼君 兄上…。

浮舟 嬉しゅうございます。

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 19, 2012 07:13:06 AM
October 18, 2012
第二幕 第三場

(宇治川のほとり。舞台中央に現れた妖火と浮舟。)

妖火 初めてそなたを見たときから、私の心は変わらない。

浮舟 あなたは…どなた…。

妖火 私は…多くの女人を愛して彷徨い…多くの女人に先立たれ…見捨てられた身…。

浮舟 そのように…神々しいほどの美しいお姿でありながら…。

妖火 美しさが何であろう。
 衰えぬ体を持った私は死ぬことも未だ出来ぬ…。
 出家した身では、みずから死ぬことも出来ぬ…。

 逝ってしまった女人たちの傍にも行けぬまま、勤行でも解けぬ煩悩を
未だ抱えて彷徨うている身なのだ…。

浮舟 彷徨うて…彷徨うて…わたくしと…同じ…。

妖火 …。

浮舟 八の宮さまを父上に持ちながら疎まれ、母上さまが嫁がれた家でも疎まれ、
お姉さまの中の姫の館にも、薫の君さまがお連れ下さった宇治の山荘にも、
匂宮さまがご用意下さった京の家にも参ることができず…。

妖火…。

浮舟 本当は…わたくしの…心の中の鬼が…違うのだ、ここではないのだと…
甘くささやくのです。

 誰かの人形(ひとがた)として、身代わりとして愛玩されるのではなく、
真の心でわたくしを望んでくださる方をと…。

妖火 本当は…私を呼ぶのも…そなたの…心ひとつなのだよ。

浮舟 心ひとつ…。

妖火 (浮舟ではなく遠くを見つめて)初めてそなたを見たときから、私の心は変わらない。
それが、最も敬うべきものを裏切ることになろうと、たとえ鬼が巣食おうと、
私の真の心は…変えられぬのだ。(顔を落とす)

浮舟 …涙が…涙の川が流れるうちは、鬼ではないのでしょう…。

妖火 …。

浮舟 哀しいお方…。それでも…初めてわたくしを…真の心で望んでくださったお方…。

妖火 私は…そなたを道連れにしようとしたのだ…。みずからの煩悩から逃れたいゆえに。

浮舟 はい…それでいいのです…。わたくしもまた…
どなたかに真に望まれたいという煩悩を抱えて…
みずからの心ひとつも決めることが出来なかったのですから。

妖火 …

浮舟 みずから死ぬことが許されぬ身でありながら、朽ちぬ身を抱えて長く長く
流離ってこられたあなたと…人形(ひとがた)として愛玩されることは出来なかったわたくしは…。
なにを愛しいと思ってよいのか…どなたに…添うてゆけばよいのか…。

妖火 みずからの心ひとつも決められなかった。

浮舟 でも…よいのです…。あなたのおかげで…わたくしは
みずからの真の心をみることができたように思います…。

妖火 そなたは…。

浮舟 どうぞ、お連れくださいませ…。あたなの望むところへ…。

妖火 浮舟…。初めてそなたを見たときから…。

(妖火と浮舟、静かに舞ううちにかき消えて、舞台暗転)

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 18, 2012 07:30:35 AM
October 13, 2012
第二幕 第二場

(宇治の院、浮舟のいる小部屋、すぐ隣の祈祷場には僧が数人登場。
 物の怪をうつすための憑坐(よりまし)、少し離れて座る。
 読経が始まる。やがて憑坐(実は妖火)が苦しげに動き出す。)

憑坐実は妖火 祈祷をやめよ…。

僧都 お前はいったい、何者なのだ。申してみよ。

妖火 私は…このように…お前たちのようなものに戒められる身ではない…。

 昔は、宇治で勤行三昧をしていたが…ほんのささいなことで、この世にうらみが残り…
漂い彷徨っていたのだが…宇治の山荘に…美しい女がいるのをみて…。
その女がみずからの心の鬼と…この世をうらんで…。

「何としても死にたい」と…夜も昼も望んでいたので…闇夜に乗じて…
一人きりでいたところを…とり憑いてやったのだ…。

僧都 何者か、名乗られよ。

妖火 お前たちに名乗る名はない。

僧都 なんと…それではやんごとない身でこの世に心残されたか。
ではいずれかの納言か大臣であらせられるか。

妖火 …。

僧都 (憑坐に近づいて)…まさか…あなたさまは…。

(憑坐の僧、立ち上がって浮舟の手をつかむと、二人は神隠しにあったように舞台から消える)

僧都 待て、待たれよ。

(祈祷をしていた僧たち、騒然となるなか、舞台、暗くなる。)

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 13, 2012 07:46:04 AM
October 12, 2012
第二幕 第一場

(宇治川のほとり、故朱雀院の領していた宇治の院、尼君の部屋。)

尼君 兄上、よくお山を降りて、ここまで来てくださいました。

僧都 あの女人の具合は…そんなに悪いのか。

尼君 相変わらず…。兄上が宇治の院であの人を見つけられたときのままにございます。

僧都 そうか。

尼君 治して差し上げようにも、薬湯もとらず、何も食べようとも飲もうともせず…。
こんこんと眠るばかりで…。
 時おり目を覚まされても、ただ忍び泣いている様子…。

僧都 何かやはり、訳あって彷徨ておられたものとみえる…。

尼君 お姿も見につけていたものも上品で、高貴な方とお見受けしております。
 それだけに、このような寂しい場所、普段は住む人もないようなところに、
たった一人で倒れていたなど、よほどのことがあったに違いありません。

僧都 宇治の院は元々の持ち主であられた朱雀院が亡くなられてから、
弟御の源氏の院がお住まいになって勤行三昧、紫の上の菩提を弔っておられたところ。

 源氏の院が逝かれた後は、宿守が一人居るばかりで、
このように荒れ果ててしまったのだが…。

尼君 まあ。こちらは、あの源氏の院ゆかりの場所でしたの…。

僧都 私は京で、お若い頃の源氏の院をお見上げしたことがあるが、
出家の身であることを忘れるほどのまたとない美しさであられた。

 しかしながら、ここ宇治の院で勤行されているお姿は、
齢五十を越えているとは信じられぬほどのお若さで、この方はお歳をとらぬのかと…。
 それから間もなくお隠れになったと伝え聞いたときには不思議な気がしたほどじゃ。

尼君 まあ、私も源氏の院をお見上げしとうございましたわ…。
 いえ、兄上、それよりもあの人のことでございます。

僧都 そうであった。
 そなたと初瀬に参られた母上が帰る際、具合が悪くなったと聞いて。
宿守とは知り合いゆえ、皆がしばらく過ごせるように設えてくれるよう頼みに来て…。
 偶然にも、あの女人を見つけたのだが…。

 暗闇でうっそうと茂った宇治の院の木の根元に、白く広がったものを見たときは…。
 たしかに物の怪ではないかと…。

尼君 物の怪などではございません。美しい、可愛らしい女人です。

僧都 わかっておる。人とわかればこそ、見捨ててしまえば罪になると思い、
こうしてそなたに世話をさせているのだ。

尼君 実は私…初瀬の観音様にお参りしているときに、夢を見ましたの。
亡くなった私の愛しい娘が帰ってくるというお告げで…。
 ですから、あの人を見たときは本当に嬉しくて…。

 お具合の悪い母上もさることながら、観音様の授けて下さった娘と思って心をこめて、
あの人のお世話をしているのでございます。

僧都 そうであったか。

尼君 本当に上品な方なのですけれど、心に重く苦しいものを抱えていらっしゃるようで、
泣いてばかり。口を開けば死にたい、宇治川に流して欲しいと言うばかり…。

僧都 やはりまだ、物の怪が憑いているのかもしれぬな。

尼君 はい、是非、兄上に、尊い御祈祷をお願いしたいと、
ご修行のお邪魔になるとは知りながら、お願い申し上げたのでございます。
 なにとぞ、あの人を苦しみから救ってあげてくださいませ。

僧都 拙僧にいかほどの力があるかは分からぬが、観音様が授けてくださった方ならば、
なおのこと、できるだけのことをして進ぜよう。

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 12, 2012 07:36:33 AM
October 11, 2012
第一幕 第四場

(宇治の山荘、浮舟の部屋。

 中央の文机の前で、鬱々と顔を伏せる浮舟と、傍らに女房の右近が侍従の帰りを待っている。

 侍従登場、外から戻って浮舟の部屋の前室に入る。)

侍従 右近さん、右近さん。

右近 まあ、侍従さん、遅かったではありませんか。

侍従 時方さんを通して、匂宮さまをお返し申し上げるのが大変だったのですよ。

右近 それでは、匂宮さまは…。

侍従 ええ。

右近 姫さま…。今宵は匂宮さまはお帰りになられました。

浮舟 (顔を伏せていたのを少し上げて)そう…。

右近 都へ迎えられる日も近こうございますね…。
どうか、薫さまか、匂宮さま…どちらのご用意下さった御邸になさいますのか…。

浮舟 …。

右近 …お心の向く方をお決め下されば、私どもまわりの者たちは
浮舟さまに付き従ごうていくばかりにございます…。

浮舟 …右近…。

右近 はい。

浮舟 一人にしておくれ…。母上からの文の返事を書きたいから。

右近 はい。

(右近、前室にいる侍従を伴って、退場。

 浮舟ひとり文机に向かい筆をとる。
 文を書きながら泣いている様子。

 周囲から静かに聞こえてきた魔を祓う読経と浮舟の歌が重なる。

 「のちにまた あひ見むことを 思はなむ
 この世の夢に 心まどはで」
 
 読経と共に遠くから鐘の音が静かに響くなか、浮舟の詠む歌が重なる。

 「鐘の音の 絶ゆる響きに 音をそへて
 わが世つきぬと 君に伝へよ」

 読経が高まるなか、筆を置いた浮舟激しく泣くが声は聞こえない。
 
 読経だんだんと静まるとともに、浮舟のしのび泣きがほのかに聞える。
 
 夢とも現ともわからぬ様になる浮舟。

 やがて篝火に浮かび上がる、ようやく男とわかる影が、
朧な声でうち伏した浮舟に呼びかける。)

妖火 …浮舟…浮舟…。

浮舟 (うち伏しつつも、衣が微かにふくらむ)…。

妖火 …こちらへ…こちらへ…。

浮舟 (やや乱れた髪のあいだから)…あなたは…。

妖火 わたしは…そなたを愛しく思うもの…。

 また…そなたが愛したいと願うてやまぬもの…。

浮舟 (頭を少しもたげて首をふりながら)…わからないのです…。
わたくしには…愛しいとは…どういうことなのか…。

妖火 (ゆれる影)…。

浮舟 (さらに頭を上げて前をみて)…愛しいという言葉を…わたくしは幾度も…
幾人もの方から…かけていただきましたけれども…。

 薫の君…匂宮さま……。かつて文を届けてこられた少将どの……。
お母さま…。(思いがせきあがったようにいま一度、激しく顔を伏せる)

妖火 …ここは暗く…静かだ…。

浮舟 …。

妖火 目をあけていても何もみえぬ…。

浮舟 …。

妖火 いまは何もみえぬ。

浮舟 …。

妖火 だが…この暗きところから、より暗き闇をみて…。

浮舟 …。

妖火 …そなたが…愛しいと口にしたとき…はじめに浮かぶ面影は…。

浮舟 (座しつつもゆっくりと身体を起こして)いとしい、と…。
 
妖火 そうだ…。(秘かに浮舟に近づき)そなたが…みずから口にして…。

浮舟 (前をみて)いとしい、と…。

妖火 (浮舟の肩を覆うように)そうだ…。

浮舟・妖火 (同時に)…愛しい、のは…。

浮舟 (浮かんだ面影に怯えるように再びうち伏せようとするのを、妖しき男に抱き留められて)

   こわい…。

妖火 そなたはみたのだ。

浮舟 …ゆるされようはずもないものを。

妖火 何にゆるされようというのだ。
 
浮舟 …

妖火 母にか、裏切った男にか、それとも裏切らせた男にか。

浮舟 …わたくしの…心の中の鬼がやさしくささやくのです…。

 あの方…わたくしを…この鳥かごのような棲まいから連れ出し…
橘の常磐の緑にかけて愛を語られた方のもとへ行けと…。

妖火 …

浮舟 …けれどその鬼の傍らで…わたくしのなかの人の心が…。

 母上の望みに叶うお方…あの光る君と称えられた源氏の院に繋がるなかでも、
もっとも芳しく誠実な方に申し訳ないとは思わぬのかと…夜に昼に責めたてるのです…。

妖火 (浮舟の肩から離れて)…。

浮舟 心の鬼と人の心…わたくしはどちらに従えばよいのでしょう…。

妖火 …そなたが母の望みに…人の心に従いたくとも…そなたはもう、人にはなれぬ…。
 誘い導いた者があったとしても、みずからの足で暗き川のほとりまで歩み、
木の葉のような小舟で渦巻く流れにのり、向こう岸まで渡ってしまったのだから。

浮舟 ああ…。

妖火 …だがしかし…鬼にもなれぬ…。そうしてまだ…涙の川を流すなら…。

浮舟 …。

妖火 人にも鬼にもなれぬなら…。人でも鬼でもないわたしと共に来るがよい…。

浮舟 あなたは…どなた…。

(再び、読経が微かに響き、鐘の音が重なる。
 妖火は浮舟を立ち上がらせ、何処へともなく導いてゆく。)

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 12, 2012 07:36:17 AM
October 6, 2012
第一幕 第三場

(舞台は第一場と同じ)

時方 侍従どの、侍従どの…。

侍従 (まだ夢見ごこちで)はい…。

時方 とにかく、浮舟さまは匂宮さまの方にお心を決められたのでしょうな。
 匂宮さまは、薫の大将さまに先立って、浮舟さまを都に迎えようと
お住まいを整えておられるのですぞ。よもや…。

侍従 (我にかえって)決めるも何も…。深窓の姫君のお心は…そばにいる女房次第…。

 
 いえ、物語にもありますように、一度目は、周りの者も油断して
お通ししてしまった男君から逃れられない女君でも、
二度目は、何としてでもお拒みになることはできるはず…。

  
 右近さんも私も、匂宮さまの立派さ、美しさに気圧されていたとはいえ、
お仕えする主の真の心に添わないことは、決していたしませぬ。

 匂宮さまをお逢わせいたしましたのも、浮舟さまのお言葉のうちにある
真の心を汲みとってのこと。

 
時方 真の心…。

侍従 薫の君、匂宮さま双方から御文がきましても、先にお読みになるのは匂宮さまの方。
 これまで頂いた御文も、繰り返しご覧になるのは匂宮さまの方。お返事申し上げるのも…。

時方 それでは…。

侍従 あとは浮舟さまみずからが、真の心にお気づきになること…

(侍従、時方のもとを辞して、宇治の山荘に戻ってゆく。)

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 6, 2012 11:15:02 PM
October 5, 2012
第一幕 第二場

(侍従の回想 

 舞台さらに暗くなってから、ちらちらと花に紛うほどの雪。

 花道に先導の時方、浮舟の手を引いた匂宮登場。遅れて周りを気遣いながら侍従登場。

 四人は舞台に進み、宇治川の岸辺に着けられた小舟に乗る。
 時方が最初に乗り移り、浮舟を抱いた匂宮を助けて乗せ、
 最後に時方に手を取られて侍従乗り込む。

 小舟は静かに、宇治川の対岸を目指して進む。)

時方 (竿をさし留めて)宇治の川も中ほどまで参りました。こちらに見えますのが
橘の小島でございます。

匂宮 (浮舟に)見てごらん。あんな小さな島に、ほら…はかなげな木だけれど、
枯れ落ちぬ葉に白い雪が積もって…。
 千年の先も変わらずに、そなたと共にあの緑の深さを愛でられたら…。

 「年経(ふ)とも かはらむものか 橘の
      小島のさきに 契る心は」

浮舟 「橘の 小島の色は かはらじを
      この浮舟ぞ ゆくへ知られぬ」

 わたくしのこの身は、いったいどこまで流れ流れてゆくのでしょう。

匂宮 (浮舟をさらに引き寄せて)初めてそなたを見たときから、私の心は変わらない。 
 京より遥々と山々を越えて、またこの宇治の川を越えて、さらには薫との友情をも越えて、
こうしてそなたの傍にいるのだ。

侍従 (思わずつぶやいて)ああ、なんとお美しい匂宮さま。いにしえの光る源氏の君も、
かくやと…。

匂宮 (侍従を振り返り)これ、そこな者、わが名を誰にももらしてはならぬ。
侍従 (声をかけられたことに恐縮して)は、はい…

(やがて小舟は対岸に到着。

 時方ゆかりの家の準備が整う間、匂宮と浮舟、これまで越えてきた
宇治川の流れを振り返りつつ、静かに舞うなか、舞台暗くなる。

 侍従の回想終わり)

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 5, 2012 07:33:46 AM
October 4, 2012
 登場人物
 
 浮舟(うきふね 宇治に住む女人)
 妖火(あやしび 実は光源氏)
 匂宮(におうのみや 光源氏の孫)
 時方(ときかた 匂宮に仕える男)
 侍従(じじゅう 浮舟の女房)
 右近(うこん 浮舟の女房)
 僧都(そうず 浮舟を助ける)
 尼君(あまぎみ 僧都の妹)

第一幕 第一場

(宇治川のほとり、宇治の山荘の垣根。
 垣根の中と外では篝火が赤々と燃え、山荘の周りを護衛するものたちの影が見える。
 
 山荘から少し離れた場所で人待ち顔の時方。
 
 山荘の垣根を潜って、侍従登場。)

時方 (待ちかねた様子で)いったいどうしたことです、この物々しいまでの人の多さ、
守りの固さは。あの雪の夜にお訪ねしたときは、外の灯りもほんのわずか、
宿直の者の垣根もなきに等しかったというのに。

 今はまるで空を焼かんとするばかりの篝火で昼間のよう、人の垣根が都大路にあるごとく、
この宇治の山荘を取り囲んでいるのは…。

侍従 薫の君がお気づきになられたのですわ、匂宮さまと浮舟さまとのことを。

時方 何と。

侍従 都にいらっしゃるときから、匂宮さまは浮舟さまにご執心…。
中の姫さまとお子までなしながら、その妹君の浮舟さまにまで目を留められて…。

時方 匂宮さまは美しい女人には身分のことなど気にせず、尽くされる方ですからな。

侍従 (少し怒って)まあ…。浮舟さまは、元々、亡くなられた大姫、
中の姫と浮舟さまには姉君にあたられる女人に思いをかけておられた薫さまのために、
呼び寄せられた方なのですよ。

 私たちと同じく、女房の身でありながら亡き源氏の院の弟君である
八の宮さまの情けを受けた方が、お産みになったのが浮舟さま。

 もっとも八の宮さまは、大姫や中の姫と母君と違って、身分の低い方が産んだと
下げずまれて、お子様とはお認めにならなかったそうですけれど…。

 それでも、浮舟さまはれっきとした、王家に連なる方なのですよ。

時方 まあまあ…。

侍従 それを…浮舟さまが中の姫さまのお部屋近くにいらしたところを、
匂宮さまがそのお美しさに気づかれて…。

 匂宮さまの手が及ばぬうちにと薫の君が浮舟さまを、この宇治へ、
元々は中の姫さまとお姉さまの大姫が八の宮さまとお住まいになっておられた
宇治の山荘へお移しになったというのに…。

 まさか、あの雪の夜が宇治での二度目の逢瀬とは。

時方 侍従どのは知らなかったのか。

侍従 あの夜、お側付きの右近さんが顔色を変えてやってきたときに、はじめて…。
 
 確かに一度目は。薫の君と匂宮さまはお二人共に、あの光る君と称えられた、
いまは亡き源氏の院の御子孫であられるのですもの。ましてや火も落とした闇のなかでは、
右近さんもお二人を取り違えても仕方のないことだけれど…。

時方 匂宮さまは、薫さまの芳しさを羨まれて焚き染める香りまで真似をされていますからな。

侍従 もし間違いに気づいたとしても、物語にもあるように女房ごときには、
「朝になったら、御迎えに来るように」
とでもおっしゃったでしょうけれど…。

時方 それはまあ、源氏の院が…若かりし頃に空蝉と呼ばれた方との逢瀬で使われたお言葉でして…。たしかに匂宮さまも、これまでも何度か女人との逢瀬でお使いに…。

侍従 (かるく睨んで)とにかく、二度目にお越しのときは、
さすがに右近さんも一人では隠し通すことはできなくて、
この侍従をも仲間に引き入れたのだけれど…。

 でもまさか、高貴な方があんな思い切ったことをされるなんて。

時方 それはすべて、この時方の采配にて。

侍従 昼間でさえ、勢いが激しくて、覗き込むのも恐ろしいほどの宇治川を、
凍えるよう な雪の夜、小舟で越えてゆくなんて。
 時方どの、本当はあなた、前にも他の女人を乗せていったことがあるのでしょう(と抓る)。

時方 めっそうもない、侍従どの。
 私はとにかく、匂宮さまのご命令に従って、なるべく人目に触れぬよう、
宇治川の向こう岸の、この時方ゆかりの家へご案内申し上げたまでのこと。

侍従 それにしても…雪明りに照らされた匂宮さまの…ああなんと、お美しかったこと…。
浮舟さまも…。

時方 やはりお心が傾かれたか。

侍従 めったにないような危うい橋を渡っての逢瀬だもの…。
 ましてや深窓の姫君、ほとんど外に出ることもない方が…心動かぬはずはないでしょう…。
私だって…。

時方 この時方に心奪われて。

侍従 (かまわずに)匂宮さまのお美しかったこと…。

***

紫式部が描く物語の最終段階、宇治を舞台にした浮舟の悲劇は何故起こったのか。
原作で「清げな男」とのみ言い表されている、浮舟を宇治川に導いた謎の人物の存在が
ずっと気にかかっていましたので、わたしが観たい物語として書き起こしてみました。

続きます。

「源氏物語の日記」






Last updated  October 4, 2012 07:41:11 AM
December 20, 2011
初日はひとりで、二度目は友人とレディースデイに鑑賞。

【作品の内容に触れますので、ご覧になりたくない方はどうぞスキップなさって下さいね】

パンフレットなどにも触れられていなかったように思うのですけれど、
道長&行成&清明が対峙する物の怪・伊周(これちか)は、道長の長兄・道隆の息子で、
彰子よりも先に一条天皇の中宮になっていた定子の兄。

長兄・道隆に続く兄・道兼も亡くなった後、政権争いに勝利したのが末弟の道長で、
のちに伊周は女性関係などが元で流罪となり、妹の定子は落飾。

さらに行成の進言によって彰子が中宮に、一条天皇の希望で還俗していた定子は
皇后宮になり敦康親王という皇子を生んだものの、後ろ盾を失った弱い立場。

そこへ、紫式部の仕える新中宮・彰子に道長の孫となる新たな皇子が誕生、
清少納言の仕える定子は出産がもとで亡くなり、敦康親王は東宮になれず、
権勢は完全に道長に移って、伊周に連なる一族は没落…

…したため、物の怪として今回の映画に登場させられたのではと。

東宮になれなかった皇子、后の落飾、女性関係が元での都落ちなど、
原文のヒントになる要素を多分に抱えた出来事、光源氏のモデルは
伊周という説もあるようですので、これも物の怪としてあらわされた要因かしら…

などと思いながら、二度目の鑑賞を愉しんでいました。

(錯誤がありましたら、どうぞお許しくださいね)

「源氏物語の日記」
「源氏物語ゆかりの地めぐり」
「高山・京都・金沢まち歩きの日記」

「生田斗真さんの舞台&映画&ドラマの日記」

源氏物語のあらすじをもう少し詳しくお読みになりたい方は、よろしかったら
「源氏物語で恋と人生を学ぶ」(ayakawaの楽天さんのもう一つのブログ)へ。

 







Last updated  December 20, 2011 09:57:56 AM
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