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カテゴリ:養蜂
我が養蜂は西洋ミツバチを現在4群を育てています。 ミツバチの社会には、外見の異なる3種類のミツバチがいるのです。 それは、女王蜂、働き蜂、雄蜂の3種類。それぞれが異なった役割を持ち、ミツバチの群を 構成しているのです。 ミツバチの社会は、人間以上に、役割分担が非常にはっきりしていて、一匹の女王蜂と 多くの働き蜂、少数の雄蜂で構成され、働き蜂はなんと「雌」。 しかし女王蜂と働き蜂は同じ雌でも、身体の大きさ、生理的にも全く異なるのです。 この違いは食料。雌として産み付けられた卵は、女王蜂または働き蜂のどちらにもなる 可能性がありますが、おのおのに与えられる食事が全く異なるのです。 実は生まれて4日目頃から、女王蜂の候補にはローヤルゼリーが続けて与えられ、 働き蜂の幼虫には花粉、蜂蜜に切り替えられるとのこと。 我が家の女王蜂です。 しかも、女王蜂は王台と呼ばれるVIP ROOMで育てられ、働き蜂は六角形のハニカム部屋 で育てられることになり、卵を産みつけられた場所で、その運命が自ずと決まるのです。 製造途中のVIP ROOM(王台)です。 ハニカムの部屋には多くの働き蜂が蛹となり生育中です。この時期にはハニカムの部屋は 蓋で覆われるのです。 女王蜂の産卵能力は1日に約1000個~1500個と言われ、まさに産卵のために生まれて来た ようなもの。働き蜂との違いは寿命で、働き蜂が1ヶ月余りなのに対して女王蜂は中には 6年ほど生き延びるものもいるとのことで、昆虫界ではとても珍しいことなのです。 別の群の我が女王蜂です。 女王蜂の成長は働き蜂よりも早く、12日目にサナギになり、16日目に誕生するのです。 生まれて10日目ぐらいで雄蜂と交尾しますが、交尾は一生のうちその1回だけ。 それから死を迎えるまでの約4年間は、ほぼ?ローヤルゼリーのみを食べながら毎日卵を産み 続けるとのこと。 卵を産む前にはまず、巣房に顔を覗かせて中がきれいに掃除できているかしっかりと 点検を行っています。そして、きれいな巣房だけに卵を産んでいくようです。 女王蜂の廻りには多くの働き蜂が取り囲んでいました。 働き蜂はこの群の全体の95%を占めています。いわばミツバチのほとんどは働き蜂と いうことですが、働き蜂は、産卵以外の群を維持していくためのすべての仕事をこなして いるのです。 働き蜂の仕事は、蜂蜜や花粉などの食べ物を集めることから育児、巣内の掃除、巣作りと補修、 外敵と戦ったりといったほとんどの仕事を受けもっているのです。
そして雄蜂。中央の働き蜂より大きいのが雄蜂。 この雄蜂は働き蜂のする仕事を一切手伝うことなく、時々外出して結婚相手の女王蜂を 待ち続けるのです。この雄蜂は春の交尾シーズンになると1つの巣で数百匹にもなり、 死に物狂いで交尾の戦いに空中に向かうのです。しかし、これだけ競争の中で生き残った 雄蜂でさえも交尾の直後にショック死してしまいその生涯を終る運命。 女王蜂はこのとき続けて数回の交尾をして、その数だけの雄の命が奪われることになるのです。 中には巣に残って働かずにブラブラしているものも。この様な雄蜂は群の中では役立たず ということで、巣から外に追い出されてしまうのです。まさに働かざるもの食うべからず。 このように我々人間社会以上に、役割分担が徹底されていて、とても厳しい社会なのです。 |