学習障害児、養護学級で授業も
という記事が目にとまった。 数年前にADHDを知り、調べてみたら、自分が子供の頃にぴたりと当てはまる。「ああ、俺はADHDだったのか!」と思ったが、その後いろいろ調べたり、インターネットで専門のサイトを見たりしているうちに、簡単にそう思いこんではいけないと思うようになった。 世の中、自分がADHDだと思いたがる人(たいてい大人)が多い。ほんとうにADHDで困っている人からすれば不愉快だろう。 さて、この記事だが、「埼玉県教育局は29日、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)のある小中学校の児童・生徒が、教科ごとに通常学級で学ぶか、養護学級や養護学校で学ぶかを選択できる制度を、今年度中にも実施する方針を固めた。」という。 障害を持つ子供が普通学級に通学することが理想のように考える人たちは反発するだろう。 しかし、専門家のいない学校に通って、適切な支援を受けられないままいるのと、養護学校などで必要な支援が受けられるのと、どちらが本人の将来にとって有益だろう。 普通学級に通って、なおかつ専門家の支援が受けられるようにすればいい、という人もいるだろうが、現実には無理な話だ。障害を持つ子供と同じ数だけの専門家がいるはずはない。 普通学級にいても、学校にいる間はまだいい。 卒業してからどうなるのだ。就職は? 今は、何かというと「学力低下」を問題にし、学校の成績がよくないのは悪いことだ、と考える人が多い。そんな情況の中で普通学級にいるのは、学習障害児にとっては苦痛だろう。 「障害があっても、子供を養護学校へ行かせるのはよくない」と考える人もいるらしい。そういう人は、養護学校への差別意識を持っているのではないだろうか。 高校進学で考えてみればいい。普通科の高校に行く人もいれば、商業高校へ行く人もいれば、工業高校へ行く人もいる。そもそも高校へ行かない人もいる。 それと同じように、養護学校へ行く人もいれば、そうでない人もいると考えることはできないのだろうか。