ポンポン山の森から

[秋] カテゴリの記事

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  中秋の冷たい雨

  昨夜からの雨がつづく。時計の針は朝を告げているがいっこうに明るくならない。気温も昨日と同様に低め、風もあり寒い。釈迦ヶ岳の北あたりをうろうろ。～今日の愉快～いまごろハハコグサ？放棄されたビニールハウスのなかで咲いている。隙間だらけなのにそれでも十分暖かいのだろうか。雨の雫につつまれたミズヒキ。きらきらと光っていつもと様子が違う。ヨシノアザミ。大小の水玉で着飾る。ノコンギク。風に揺れてないものを探すのが大変。山道。雑木林の中は暗く、まるで夜のような感じ。葉に当たる雨の音がざあざあとうるさい。尾根の広場に続く道。ここまでが暗すぎて眩しいほどの明るさ。杉林の横の道。木々の間から透けた先はぼうっと白く雨に煙る。天地の明暗差が面白い。地面に接するような低いところに小さな赤い実がなっている。わずかなあいだ雨が小止みになり、這い蹲るように覗き込む。ママコナの花。やんだと思った雨はふただび強くなってきた。傘を差していてもいつのまにかびしょぬれ。傘の直径が30cm以上ある巨大なシロオニタケ。尾根道を少し外れたところにあるのが幸いしたのか。ヒダヒダが面白い。雨に濡れて光るキノコ。発色もよくなり橙色が鮮やか。心地よい曲線を描く樹。後方の緑の葉が雨の中に浮かび上がる。雨の森の愉しいひととき。時は経ったものの谷は暗さが残ったまま。枝谷との出会いのわずかに開けた場所は光が交差してワクワクする光景となる。雨の雫で光る杉の葉っぱ。風でわさわさ揺れる姿もまた見飽きない。山里の田んぼのまわり。ふわふわのチカラシバが右に左にゆらゆら。雨を忘れてしまう光景。ヤマノイモのむかご。稲刈りの終わった田んぼの周りにたくさん成っている。まだ緑色した葉っぱが茶色い田んぼと対照的。

  2007/09/30

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  セミの声が消えた

  昨日まで暑かったのに一気に冷え込んだ。朝の山の気温は16℃をきっている。夏の衣装では寒気さえ覚える。どんより曇り空のなか久々の本山寺道へ。～今日の愉快～十五夜の芋名月と十七夜の満月。中秋の名月は満月とはならず、かすかに左側が欠けている。満月の夜は雲空。速いスピードで風に流されている雲の隙間から月を見る。どんよりとした空で、夜明けの時間になっても一向に明るくならない。薄暗い田んぼのなか、ヒガンバナの赤がひときわ目立つ。ジグザグに続くあぜ道が面白い。原地区の全景。芥川が盆地の真ん中を緩やかに流れる。その先には万博公園の太陽の塔や大阪のビル街、淡路島の山までよく見える。本山寺の本堂。カエデの色が緑色から黄色に変化しだした。風がひっきりなしに吹いて肌寒い。高槻の古木・スギ。根元から分かれた複数の幹が大きさを強調する。少し古びたシロオニタケ。ブツブツの突起が茶色くゴツゴツした形に変わっている。影による濃淡もできてちょっと気になる姿。道のない谷へ。谷川も落ち葉があるだけで秋らしい。南側からみた金毘羅山。ぽつりぽつりと雨が降り出した。ジャケツイバラの実。それにしてもこのトゲだらけの枝はきわめて凶暴。服だけでなく顔や手など露出した皮膚にも刺さってとれない。サンショウの実。早くも実が割れて黒い種子が顔を出しはじめた。ようやくジャケツイバラの斜面を抜けることができた。緩やかな尾根筋はモミとスギの大木が占める領域。小さなツルが光を求めて樹肌を這い登る。一気に里まで駆け下りる。ここでも先週と同じピンクの花と出会う。もしかしてコシオガマか。マメ科のピンクの花。白と淡い紅色の配色がおしゃれ。つんととがった柿の実。甘いのか渋いのか。そろそろ柿も出回る季節になった。

  2007/09/29

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  残暑の川遊び

  彼岸なのに日中はまだ暑い。朝からどんよりと曇り空。いまにも雨が降りそうな天気。残暑を前提に秋の川遊び。久しぶりに水無瀬渓谷を遡行する。～今日の愉快～このところ雨がなく水量はやや少なめ。黒い岩肌に赤い落ち葉が目につく。乙女の滝。思ったよりも水量がある。この枝谷の上流はどうなっているのだろうか。分岐を繰り返す水の流れ。いろんな水音が入り混じって耳にも面白い。流れの動と静。白い流れも緑に染まる。ここはツリフネソウの渓谷と呼んでもいいくらい。日陰はもとより日向でもたくさん咲いている。ちょっと開けた河原のミズヒキとイヌタデ。日当たりが良いせいか、どちらも小さな花がよく咲いている。渓谷を振り返る。乾いた岩も濡れた岩も、川の中の岩も実によくすべる。一歩一歩、気の抜けない連続。気がつけばこんな場所という感じ。少し日が差してきた。光が当たると川の水色が豹変して愉しい。きれいな青緑色の水。冬ほど水の透明度はないものの、ほっとするには十分な光景。新たな広場のママコノシリヌグイ。小さな紅色の花が山盛り。同じくアレチヌスビトハギ。河原が十分広いせいか、谷らしさがあまり感じられない。集落の畑に咲く花。名前を知らない。大きく口を開けたカエルのよう。背高のっぽのシオン。今が旬。青紫色の花の塊りが風に揺れている。

  2007/09/24

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  秋分の日の出

  今日は秋分の日。真東に戻ってきた日の出をみるため暗いうちから山登り。星空が見えていたはずなのに、いつのまにか空一面の雲。せめて地平線だけでも雲がないことを祈って夜道を急ぐ。～今日の愉快～日の出50分前。まだ街の夜景がきれいに見える。うっすらと空が色づきだした。日の出30分前。とても素晴らしい朝焼けが出現した。ようやく日の出。地平線の雲のため、日の出の時間より10分ほど遅れて顔をだした。春分の日以来の真東からの太陽。秋を代表するススキと一緒に。まるで日没のようにも見える。すでに太陽は雲の中へ。風が強く、西から灰色で厚みのある雲が次々に押し寄せてくる。あてもなく川久保渓谷をぶらぶら。ベニバナボロギクのぼろぼろの綿毛が風に飛んでく。マルフジバカマの花がたくさん咲いている。横からだとどう見ても見栄えはよくない。真上から見ると面白い姿が浮かび上がったきた。川沿いにツワブキの黄色い花がたくさん見える。葉っぱもずいぶん大きくなってる。シソ科のメハジキ。これもたくさん咲いている。風が強くて右に左にゆらゆらゆれて、ゆっくり見れないのが心残り。ここでも出会ったオオマルバノテンニンソウ。谷が開けて明るいため、よく見ることができた。丸裸の谷へ。朝早くだとよく鹿と出会う場所。夏場に草刈されて、さっぱりした姿に戻っている。アケボノソウと出会った。ちょうど旬なのか、群生して咲いている。こんなところにあるとは気づかなかった。タラノキの実。昨日見たのと違って、もう実が黒く熟している。光をあびて風に当たり気持よさそう。ここにもツルリンドウ。薄い紫っぽい微妙な色合いが素敵。ようやく山里の村にたどり着いた。一房だけ咲いているヒガンバナを見つけた。色合いは違うが、こうしてみるとキツネノカミソリみたい。畑と谷川の境界にシュウカイドウが咲いていた。赤い茎とピンクの花びら、黄色いオシベがよく似合っている。こちらは畑の隅に生えるコムラサキ。日当たりが良いのか、紫色の実がたくさんなっている。山のムラサキシキブの実はまだまだ緑色。

  2007/09/23

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  谷に朝日が戻る

  今週は秋雨前線が中休み。日中、すっきりとした秋晴れや涼しさは感じられず。天気図を見ると盛夏と変わらない日もある。彼岸に入り早く秋本番となってほしいもの。秋を探しに谷から尾根へ。～今日の愉快～タラノキの花？と実。春はただの棒なのに、よくぞここまで立派になるものと感心する。いま山で一番目立つもののひとつ。谷の流れ。緩やかな傾斜のなか、右に左に岩を縫って流れる。心地よい水音は山中の静けさを強調する。ノコンギクが咲き出した。薄青い花びらが朝の空気のなかとても清らか。つぼみは濃い青色。山道から外れたところにぽつんと咲くヒガンバナ。朝露にぬれた花びらが瑞々しい。谷沿いで目立つセキヤノアキチョウジ。こんな日の当たらないところで咲くのが不思議。オオマルバノテンニンソウが咲き出した。見栄えのしない草だが、よく見ると花はきれい。これから穴だらけにナル葉っぱも面白い。谷に朝日が帰ってきた。この季節の太陽の方角と高度が、この谷の朝を輝かせる。気温が下がると朝もやが立ち込めるのも愉しい。レモンエゴマの花が旬。花の時期は案外短いように感じる。葉をもむとレモンの匂いが漂い、体がすきっとする。そばにはタニソバの花が小さな花を咲かせている。草丈も低く、座り込んでお付き合い。こっちは背高のっぽのキタヤマブシ。長い茎全体が風にぶらぶらと揺れている。こちらも薄い青色が朝の空気と合っている。光に透けるベニチャワンタケ。すいこまれてしまうような赤い色。ツワブキが咲き出した。黄色が山に戻ってきた感じ。尾根への道で出会った紅い粘菌類。ただもじゃもじゃした姿と色合いが面白い。クヌギタケと思われるキノコ。あたまの紅色が普段と少し違う。立派なシロオニタケ。この白さとトゲトゲが特徴。見た目ほどではなく、とてももろい。白いイグチの仲間と思われるキノコ。名前を知らない。柄の網目模様が特徴なんだが。コテングタケ。まだ傘が開ききっておらず模様がきれい。今日もお山はキノコがいっぱい。

  2007/09/22

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  イチョウの実

  朝焼けはきれいだが雲が多くすっきりしない天気。夜明け前から蒸し暑い。久しぶりに金蔵寺から小塩山・大暑山をぶらぶら。～今日の愉快～山道の急斜面に生える枝振りの良い木。アカガシだろうか。根っこは大きな岩を抱えて迫力がある。金蔵寺本堂とカエデ。色付きはじめたが紅さはまだまだ先。ちょうど本堂から朝の読経が聞こえてきた。もうイチョウの実が落ちだした。山の実が落ちるのは早いのか遅いのか。そういえば御堂筋のイチョウの実もずいぶんなっていた。イガクリタケ？と思われる群落。朽木にたくさん生えている。黄褐色の色がキノコの季節を代表している感じ。なんと言う実か。藪だらけの山道では、赤い実がひときわ目立つ。ノイバラの紅い葉。このときだけ日が差して紅さが際立った。足元にツルリンドウの花を発見。姿色とも清楚という言葉が似合う。ススキの花。小さな黄色い粒粒が面白い。ササの間から顔を出していた小さな花。いずれ名前と出会うまで気にかけておこう。カタバミと思しき花。中心の赤い輪に少し違和感がある。本当にカタバミかな。アカイボカサタケ。暗い森の中で赤橙色が目につく。1本しかなく仲間はこれからかしら。小塩山の京都方面は急斜面で谷が険しい。ここでも素敵な滝と出会う。さらさらと落ちる水音が谷に響き、暑さを忘れさせてくれた。

  2007/09/17

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  今秋初のヒガンバナ

  歩き出すときは今にも降りそうな曇天。傘を片手にいつもの谷へ。気温は高くないが湿度がたかくむっとする。～今日の愉快～歩き始めは里の田んぼをぐるりと。夜露か夜の雨のせいか、びしょびしょのゲンノショウコ。シソの苞。細かい毛いっぱいについた露。宝石みたい。秋といえばヒガンバナ。稲刈りが先行し寂しい感じだったがようやくでてきた。森の風景。まだ暗くて厳粛な雰囲気。薄暗いなか倒木の上のコケが鮮やか。緑色がとても素敵な色合い。葉の上のカエル。であったときは目をつぶってお休みの最中だったみたい。夜明け前はあれだけ曇っていたのにすっきりと晴れてきた。早いスピードで雲がながれていく。谷に朝日が差し込んだ。金緑色のグラスのできあがり。日の出の角度がずいぶん東になった。朝日にかがやくヒヨドリジョウゴの実。まだあおい実が多い。ウバユリの果穂。花の季節はずいぶん短かった。実が大きくなるのは早い。谷川に差し込む光。しっとりとした感じはいつもの日本庭園。木の葉が黄色く色づいてきた。ぼちぼち落ち葉が目につくようになった。ツリフネソウ。シソ科の草にかくれてひっそりと咲いていた。テングツルタケかな。すっくと伸びた姿が面白い。ベニイグチの小群落。やっぱりキノコの季節の到来。

  2007/09/16

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  稲刈りのはじまり

  今週火曜日から旧暦8月に入った。朝晩は涼しいが日中はまだ暑さが残る。中秋らしさまでもう一息。山里では今日から稲刈りがはじまった。ポンポン山周辺の藪尾根をぶらぶら。～今日の愉快～人がめったに通らない尾根道。くもの巣が次々に現れ、いつの間にか頭も体もくもの巣だらけ。高圧線の鉄塔の広場ではすすきが風に揺れている。暗い藪と明るい広場の境界付近にミヤマママコナがたくさん咲いていた。単調になりがちな藪山あるきにとって、とても新鮮な出会い。期待してなかったところで展望が開けた。亀岡盆地が一望できる。蒸し暑いが空は秋色に近づいてきた。愛宕山の頂は巨大な雲に覆われている。ここだけに雲の塊りが集中している。あの中はどうなっているのだろうか。タラノキの低木。茎の鋭い棘、葉の棘が面白い。ここの広場はダンドボロギクの勢力が強い。白い綿毛が青空に映える。枯れた赤松に生えるホウキタケ。雲が多いのか日が陰るときが多くなってきた。赤松を主体とした森の中はかなり薄暗い。ベニイグチにハナガサイグチ。そろそろキノコの季節になってきた様子。暗い森から生還。途中、イノシイと思われる威嚇にあい、少し怖かった。山端でアキノノゲシがきれいに咲いている。アレチヌスビトハギ。日陰のない道は暑さが厳しい。もう稲刈り。山里の季節は街よりも早く進んでいるみたい。ここだけかと持ったら、あちこちの里で一斉に稲刈りが始まっていた。ようやく日陰の山を巻く道へ。オオバコの花が咲いていた。ハナタデ。まだつぼみのものが多い。キンミズヒキ。風によくゆれる。

  2007/09/15

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  山と里の境界

  台風一過とはならず。湿った空気や前線の影響で天気はぱっとしない。ポンポン山の北に位置する山里の田んぼ周辺や森の中をぶらぶら。～今日の愉快～山に囲まれた盆地上の里は朝から濃い霧のなか。未明の雨と霧のため、野外のあらゆるものはびしょびしょ。まだアカツメグサが残っていた。紅いササ状の葉っぱにつく水滴。緑色の草が多い中、紅色はめだつ。水滴のついたツユクサ。黄色い花につく水滴。花も水滴も金色に光って見えるのが不思議。チカラシバが目につくようになった。水滴とチカラシバはよく似あう。山仕事の道。霧のせいで静けさが増した感じ。倒木にはえる菌類。ひらひらの葉っぱ状からおわん型まで面白い姿をしている。白青緑色とでもいうような微妙な色合いも霧にはあう。ヨウシュヤマゴボウの実。藍色の実がまだ落ちずに残っていた。雫と葉の色合いがなんともいい感じ。霧の池。風がわずかに吹いている。しばらくすると濃霧に蔽われ数メートル先も見えなくなった。森の中に道。霧のせいで木の葉が集めた水滴が雨のように降ってくる。虫の声を聞くがいつもより静かな感じ。先っぽの黄色いがおしゃれ。花なのか実なのか、名前はなんだろう。水滴のついたコケ。ようやくコケが見れる季節になった。森の中に咲く小さな花。水滴も花の大きさにあわせているみたい。帰りに田んぼ脇でみつけたヤナギハナガサ。一輪だけぽつんと咲いていた。

  2007/09/08

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  ひんやりした谷

  朝から曇り。雨の予報ではないが降りそうな予感のする天気。暗くひんやりした谷をあるく。谷沿いなら汗をかくこともなくなった。～今日の愉快～時間の感覚があわず谷はまだ夜の気配。ぼんやりと暗いなか、紅い花が浮かんでいる。少し経つと雨が降りだした。しばらく夕立みたいに強く降ったあと、ゆっくりとあがっていった。雨水をあつめて滝の水量が少し増えた感じ。勢いよく落下する水の様子。ひょうきんもののカエルが覗いている。滝の上部。水は緑色。岩も妖しく光る。雲間から日が差すと地面から水蒸気が立ち上り、森は一気に霧で覆われる。霧のなかにいく筋もの光の帯が現れる。尾根にのぼると心地よい風が吹き抜けている。シソ科の花がゆらゆら揺れる。気がつくとドングリの実が大きくなっている。まだきれいな緑色の体。今年は木の実がよく実っている感じ。栗も大きくなってきた。ススキが目につくようになってきた。秋の七草のひとつ。シシウドの花。花火のような広がり、空間の使い方が愉快。ノカンゾウの花。白いタカサゴユリガと交代するかのように咲くのが不思議。アキアカネが赤くなった。赤トンボの季節がやってきた。

  2007/09/02

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  秋を探して

  二百十日。今年は台風が少ない。特に8月の発生数が少なく、この秋に集中しないとよいのだが。朝晩は涼しくなった。秋を探しに里近くの山谷をぶらぶら。～今日の愉快～夜明前の更待月。明るくなってきた空にぽっかりと浮かぶ。そろそろ月見が愉しい季節になってきた。すきっとしたツユクサ。あまり露のついた姿とは出会わない。秋の七草の一つ。ヤマハギの花がつきだした。満開までもう少し。山里のコスモス。ぼちぼち花が咲き出した。穂が出揃い、田んぼの色が黄色っぽくなってきた。風が吹くとイネのさざなみが立つ。かつての田んぼにダンドボロギクがたくさん生えてきた。開いたばかりの綿毛はとてもきれい。開けた谷の斜面ではマツカゼソウの群落がいっせいに花を咲かせている。白く小さな花だけど、目の前一面に広がる光景は面白い。ベニチャワンタケ。谷のしぶきを浴びて気持よさそう。水は冷たさは一段と増した感じ。久しぶりに出会ったヤマアカガエル。いつみても目が潤んでいるようにみえる。朽ちた木につく粘菌。明るくない谷間でこの黄色はよく目立つ。きれいな白いキノコ。このところの雨でみずみずしい感じ。まるで薄氷のような雲。晴れているが雲は多い。高層雲のほか、中低層にも雲が流れている。ヘクソカズラの実が大きくなってきた。透き通った緑色がとても新鮮。大木のムロに出入りするミツバチたち。ブンブンと周りを飛びまわるのですこし緊張する。里の民家のオオモミジ。一足早い紅葉が、一足早い山里の秋を感じさせてくれる。

  2007/09/01

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  ヒンヤリした谷

  日の出がずいぶん遅くなった。夏と同じ感覚で起きるとまだ真っ暗。秋の夜長の時期がもうすぐ訪れる。今日も谷歩き。朝の谷は気温が低く寒気さえ感じる。～今日の愉快～山里でハンゲショウと出会う。とうに花の季節は過ぎたと思っていたのでちょっと驚き。林の縁ではヌルデの花が満開。花が旬を迎えて目立ってくると、いつもその樹木の多さに感心してしまう。名前を知らないイネ科の植物。あちこちで目につくようになった。こうしてみると愉快な姿をしている。なんというバッタだろうか。体の大きさに不釣合いな長い触角が面白い。黒と黄色の体色もめずらしい。太陽が顔を出した。光を浴びたカワラナデシコのピンク色が鮮やかに変化する。杉の斜面にも朝日が差し込んだ。スポットライトで照らされたように川面が銀色に輝く。まだキツネノカミソリが咲いていた。最後の花と出会えて、なぜかうれしい気持になる。斜面が明るくなり、その緑色が川にそのまま映る。きらきらとした金緑色の光は、いつみても清清しい。水の流れる音と谷の空気が体にしみこむ。葉っぱの上でザトウムシが戯れている。必ず複数匹が同じところにいるのが不思議。朝露なのか水玉がびっしりとついている。こちらもきらきらと光を反射して、しばし見とれてしまう。ママコノシリヌグイが咲き出した。ほのかなピンク色がとてもいい感じ。クサギのつぼみ。谷では咲き終わったものもあるのに、尾根でこれから咲くのも面白い。名前とは違い、花は良い香りがする。アカメガシワの実が大きく目立つようになった。逆光でみると面白い形がうかびあがる。

  2007/08/26

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  秋の訪れを感じる山歩き

  まだ酷暑が続く毎日。今週は久しぶりにまとまった雨が降った。夜、虫の音が耳につくようになってきた。なつかしい谷をぶらぶら。～今日の愉快～出灰川の土手で、隠れるように咲くアサガオ。最近は薄い色のアサガオが多いように思う。濃い色合いが新鮮にみえる。マツカゼソウの花が咲き出した。ミカン科らしい匂いはあまり感じない。クサアジサイがひっそりと咲いている。暗い谷間にうすいピンク色の花が清楚。気がつくとくもの巣に囲まれている。なんとなくはらうのが億劫で、ぼんやりとくもの巣を眺める。谷を流れる風で微かに揺れている。木の枝からコケが垂れ下がる。ここは水気の多い場所みたい。ヤマホトトギスの花に出会う。辺りを見回すがこの一輪しかないみたい。なぜここに咲くのか不思議。ガマズミの実が熟してきた。真っ赤な色が目にしみる。アキアカネ。たくさんのアキアカネが飛び回る様を見るのはもう少し先か。オニドコロの花が咲いている。垂れ下がるように咲くのがまた愉快。ニホントカゲの幼体。よく動くコバルトブルーのしっぽが特徴。すぐに逃げるが暫くすると近寄ってきたりする。ミズヒキの花が咲き出した。穂状の花が風に揺れてじっとしない。ヒメイワギボウシも咲き出した。他の草に隠れてまったく目立たない。花の色も同様。

  2007/08/25

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  お盆のポンポン山

  旧暦7月3日。いよいよ秋の時季に入った。太平洋高気圧が強くなって1週間あまり。酷暑が続く一方で、微かに秋の気配も感じるようになった。ウバユリの様子を見にいつもの谷を辿る。～今日の愉快～山里の田んぼはイネの穂が出だした。葉ばかりのとき違って、田んぼの明るさが一段増したように見える。イネの花が咲いている。とても目立たない小さい花だけど、見るとなぜかホッとする。そろそろ獣や鳥への対策が必要になってきそう。キツネノカミソリも花の時季を終えつつある。早いものは実が大きくなりだした。まだ花の名残をつけている。明け方は曇り空だったが日が差してきた。森に差し込む光にクモの巣が応対している。まるでパラボラアンテナみたい。ジャコウソウの花と出会う。大きな花なのに全然目立たない。うすい赤紫の色もきわめて控えめな花。小さなカタツムリ。いつもなら僅かな揺れにも敏感に反応するのに、これは悠然としている。見上げると大きな雲がゆっくりと流れていく。空の青さと雲の白さ、雲を照らす光の強さがまだまだ夏を感じさせる。クズの花。谷のいたるところに花びらが落ちている。ずいぶん高くまで延びているようで、咲いている花を見かけることは少ない。クサギの花が咲き出した。クロアゲハチョウが花から花へ飛び回っていた。この花を見ると秋を感じる。落ち葉に目がいくようになった。黄色や茶色が新鮮に見える。日に当たり様々な緑色をみせる草。光っているような透けているような不思議な光景。踏み込むのを躊躇してしまう。思ったとおりウバユリが咲いていた。この谷に咲く本数はせいぜい数本程度。この花からどうしてあの実ができるのか不思議。谷のあちこちで咲き出した白い花。今が旬みたい。名前を知らないのでとても気になる。たぶんゲンノショウコ。先日は里で見たのはピンク色、今日は白色。あたりを見回すがこの一輪しかないみたい。ヒバカリと思われる。谷川をわたるとき危うく踏みそうになった。このあと上手に泳いで岩場にもぐりこんでいった。ミヤマクワガタのオスとメス。この前にオス二匹がメスをめぐっての喧嘩があった。結果は他のオスがこのクワに上手投げされ、あっさり退場。わずか1分の出来事。

  2007/08/15

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