カテゴリ:俳句&本紹介
重箱に詰めたいほどに赤まんま ★ ★ ★ ◎『俳句と生きる』 ・稲畑 汀子 ・角川学芸出版 ~副題は、稲畑汀子講演集。著者はご存知ですよね、祖父の高浜虚子、父親は高浜年尾 の昭和六年生。昭和62年から平成23年間の各地講演12篇。 改めて「手許」にある諸資料 を駆使しての、虚子再考であり「生きてきた俳句の人生をふり返ってみる時、私は何と恵ま れた俳句人生であったかと思わずにいられない。(祖父・父と)共にして来た俳句の旅の数々 や、直接俳句について語ってくれた時のことを、その時の印象まで忘れることができない。 虚子、年尾の書き残した本を読み、折々話してくれた言葉や事柄を心に刻んできた。そのこ とがこれらの公演の伏線となっていると感じている。」 子規・碧梧桐・漱石・虚子との出会い や、語られてこなかった「いきさつ」などを縦横に語り、「統辞軸と連合軸」に触れ、ドイツでの 「俳句の本質」等々。、、「俳句づくり」部分はすべてカットしますが、本書で最大限強調されてい るキーワードは「眼差し」と『存問』!! 「虚子は『花鳥諷詠』を唱え、それを実現する方法として、『 客観写生』を推奨したと公式的にとらえられているが、(中略・晩年はそれにかわり)『存問』を 奨めている。『存問』は対象の安否を気遣うことであり、存在の根源に触れることである。」 ・・・俳句作者が"常に"たち返る「原点」が詰まっており、虚子人脈は「物語」としても読める! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[俳句&本紹介] カテゴリの最新記事
|