テーマ:★留学生活★(629)
カテゴリ:留学とキャリア
前回、アメリカの
「個性と才能を伸ばす(そして、出来ないやつは何の迷いもなく見捨てる)教育」 と日本の 「誰も一緒に、同じ分野で競争させる教育」 について説明しましたが。 日本で中、高校まで学んだ後、アメリカの高等教育を受ける留学生は、この2つの教育制度を経験できるってことだよね。 参加できる競技が100m走しかなくて、100m走ることだけに一生懸命だったのが、いきなり幅跳び、高飛び、柔道、水泳と、競技種目が多くなって、各種目で飛びぬけた人が活躍してる世界に飛び込む様なもの。 だから、幅跳びや高飛びにも挑戦してみて、自分の本当に好きなこと、得意なことを見つけるチャンスがあるのに--- 100mに固執している人、いませんか??? 私の場合、そうだったかなー。 中・高校と負けず嫌いで。 メインはバスケだったけど、そっちもキャプテン、勉強も一番取らないとだめ!みたいな。所詮は田舎の大将でしたが。 だから、高校で交換留学した時も、せっかくの環境の変化を楽しめばいいのに、honors student(オールAを取るともらえる成績優秀者のタイトル)目指して放課後もホストファミリーとテレビを見るより宿題。 大学でもGPAが気になってしょうがなかった。 周りを見ると、成績はほどほどだけどすでに自分でNGOの組織を運営してる人、ラジオのDJ目指してローカルのラジオ局にボランティア参加している人、政治デモに参加して、警察に催涙ガスを投げられたと目を真っ赤にしてバイトに来る人、そりゃもう羨ましいほどすごいことをしている人がたくさんいた。 そんな中、私はひたすらA取り虫。 ボランティアやインターンなど、学業以外のこともやってたけど、100mを走りつつ面白半分に高跳びや幅跳びをしていたようなもので、専門競技をそっちに乗り換えよう、というところにまでは至らなかった。 苦労実って卒業時のGPAは3.75(4点満点中)だったけど。 結局、現在に至って勝ち組はNGO組織者や、デモ参加者の彼らだったな、とおもう。 学歴、成績なんて、所詮"merit(能力)"の一つでしかない。 不幸にしてウチらの時代の日本はそれが全て!と子供たちに教え込み、後にそれじゃイカンとゆとり教育を始めたけど、親たちや社会のメンタリティーが全然変わってないので今もあんまり上手くいってないみたい。 学歴に関係なく現場での能力を見て部署を与えたり、勝手に独立して年収何億、とか言う無学歴者がどんどん出てくると、この状態も変わってくるんだろうな。すでにそういう傾向は見えてると思う。 あ、で、留学に話を戻すと。 「留学で成果を挙げる」ってトピックをこのブログでは扱ってるけど、自分は失敗組みの立場から意見してる。 だって、いい大学行ったことも、そこでいい成績取ったことも、ちっともその後のキャリアに役立っていないから。 100mは全力で走りきったけど、私が目指すキャリア(そもそもそれがなんなのかがよく分からない)で必要としていたのは幅跳びや高飛びの選手だったんだね。 アメリカに留まるとか、それなりのキャリア(100m選手=学歴が必要な職種)を選んでいれば、それなりの成功はしていたかもしれない。 でも、ヘンにアメリカかぶれして、そういう道を突っぱねて、違うことをしようとした。 でも、違う道を選ぶには大学でその準備経験をつんでいなくて結局すっきりしない中途半端な職業(英会話教師とか通訳とか。好きだし得意だけど、「天職」ではないなあ)に落ち着いてる。 今留学している人の中にも、留学を「履歴書に書くと見栄えのいい」経験と思っている人、いませんか?? 語学留学の人、英語が上手くなれさえすればいいって思ってませんか?? そりゃそうだけど、これって、完全に留学先でも100mを走り続けてる。 ちょっと立ち止まって、自分はもしかしたら走り幅跳びのほうが得意なんじゃない??って、考えてみては。 アメリカ(ごめんなさい。他の国はわかんないです。)は、みんなのいろんなmeritを引き出してくれる。それを伸ばして、日本に持ち込んで、100m一本のこの社会を変えてやる!!くらいの考え方が出来るようになると、すごいよね。 なんか、他の記事では「大学でいい成績を取るには」みたいなこといっぱいかいてて、この記事だけ矛盾しているようだけど、自分の特技はあくまで100m走だったので、100m走に勝つためのTipsしか発表出来ないんです。 でも、上のようなことを考えながら、「自分のメリットを伸ばす」ということを大前提に、大学での学問もがんばってもらえれば、と思います。 ちなみに、自分は「失敗者」だと思ってるけど、上のようなことが今更ながら分かったことで、やっぱり留学は成功だったな、と思ってます。 100m走りきった体力と自信で今から他の競技がんばればいいんだもんね。人生長い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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