テーマ:★留学生活★(629)
カテゴリ:留学-学習編
この間聞いたオーディオレクチャーで、Washington Postのエディターの人の話を聞いた。
今はエディターだけど、ちょっと前まで記者としてアフガニスタンやイラクに送られて記事を書いていた人で、親友が今イラクで拘束されているとか、そういった視点から、ニュースを発信する側と受け止める側(特に、イスラムなどの、異文化の地の人たち)の意見の相違、みたいな事を主に語ってた。 その中で出た興味深い例が、 「アフガニスタンでは、電気すらなかった数年前から最近では一気に携帯電話とサイバーカフェが増大した(電話線引くのを飛ばして最初からサテライト使うので)。 今まで書物や学校での教育に飢えていた若者達も、比較的簡単にインターネットにアクセスして、様々な事を学べる環境が整った。 だけど、彼らがネットカフェに行って見るものといえば… ○○ばっかりなのよ!!(←分かるよね)」 そう、ネットが広まって解禁になったのは、教育上の知識だけじゃない。 西洋ポルノだって、今までずっと見られなかったのだ。 どっちを見たい?って言われたら、当然…だよね。 まあ、何もポルノには限らないけど、要は、 「自分達が持つ西洋への偏見(ポルノがいっぱい、であったり、イスラムを虐待している国、であったり)を増幅するような情報だけを選んで見る」 ってことに、ネットが使われるようになる。様々な情報源から物事を見て、なるべく公平な判断をする、という風にはならないのだ。 だから、西洋の政府が必死になってプロパガンダしている「人類皆兄弟」的なメッセージは全く無視され、「グアンタナモでコーランをトイレに流したアメリカ人」の話や、「師モハメッドを嘲笑した新聞の風刺画」のコピーは、一瞬でイスラム全地域に広まるのだ。 (真偽を問われることなく、ね。) このエディターさん、教育のツール(オプション)はできてもアフガニスタンの人たちにそれらを使いこなせるようになるフレームワークができていない、と言ってたけど。 アメリカだって、同じだよね。National GeographicやHistoryチャンネルのサイトより、ポルノ系や、ハリウッドのニュースを載せたサイトのほうが断然アクセスは多い。 日本は、というと学習系のサイトは、ホントにびっくりするくらいあるけど、やっぱり人気は、チャットとか、掲示板とかで、趣味に思いっきり偏った話題を見つけたりしたりすることだろうな。 日本でもさ、自分のサイトにアクセスを増やしたいなら男女関係、美容、金儲けのジャンルのどれかじゃないとダメ!って、言い切るし。それで、その手のサイトがどんどん出てきて、みんなどんどんそっちに行って…の、(私にいわせれば)悪循環ができてる。 情報が受身で入ってくるのではなく、自分で選んで探す、っていうのには、こういう問題がある。自分で選べるようになると、基本的には自分が知りたい情報しか探さない。発信者の偏見をそのまま受け入れざるを得ない、という状況はなくなる代わりに、自分の偏見を指摘して、新しい見解を提供するものがいなくなってしまう。 まあ、それが人間の本質、と言ってしまえばそれまでなんだけど… ポルノ系のサイトでチャットする前に、junquitoのスタディースキルズサイトを見てやるか、とか、「あなたも一ヶ月で1000万円稼げる!」とかいう情報商材を買う代わりにレクチャーリスニングのノウハウEブックを買ってみようか、とか言ってくれる人が、1人でも増えるとうれしいんですけど。 (そりゃ、自分がマーケティングの勉強ってのを、もっとやって、サイトの質を向上させないとダメなんですが。←ほら、こういう勉強だって、ネットで出来るのにやってないよ。自分。) そんな事を考えながら、このエディターさんの話を妙に納得して聞いてた(笑)
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